パンと珈琲日記~整形外科じゃなくて成形~

パン焼きと珈琲を趣味とするある整形外科医の日記

キハダマグロのコンフィ (ツナ缶?)

2010-07-09 22:17:57 | 料理
ツナ缶の油は綿実油を使っていたりする。もともと綿実油にはゴシポールという毒が含まれているためこれを取り除くのに高温で精製する必要があり、そのためトランス脂肪酸の含有量が多くなってしまうらしい。しかも綿実油成分の多くはリノール酸でアレルギーにも良くないという話を聞いた。オリーブ油のツナ缶はあることはあるのだが、結構な値段がする。
じゃあ、自分で満足のいくツナ缶を作ってみようかなと思いめぐらしていたところ先日、スーパーで刺身用キハダマグロ柵が売り切り値引きで半額となっていたので購入して作ってみた。

ツナ缶の作り方としては本やネットで見るとお湯でゆでたり蒸した後、油漬するのが一般的のようだが、コンフィとして作るやり方もあるらしい。(缶詰ではないが)ツナのコンフィのやり方としては塩をなじませた後、油で煮ると書いてあるページが多いようだ。皆、この塩を味付けとして考えているようで、まぶす程度とか1%程度とか書いてあるようだ。しかし、この塩は味付けだけではなく脱水のためとしてある程度の量を使うべきと考えた。というのも油と水は乳化剤を使用しないかぎり混じりあわないので脱水をある程度しないとツナのうまみが流れ出たり、保存性が悪くなる可能性があるからだ。

一般的に燻製を作るときにあらかじめ塩をしておくのだが、これは塩味をつけるという目的以外に脱水をきちんとするという目的がある。そして極端に塩辛くならないように脱水目的で砂糖を併用する。砂糖をかなりの量使うと甘くなりそうだが、砂糖の分子量はかなり大きく、細胞の中に容易に入らないのでかなりの量を使ってもほとんど甘くならない。ということで一般的な燻製を作るときに使用する塩の量と砂糖の量に準じて量を決定した。以上、ネットで見るレシピより塩の量は多く普通は使われていない砂糖を使っているが、味はちょうどいい。

使用した油はもちろんオリーブオイル。高温にならないため油もいたまず、ツナを食べた後に残った油はサラダに使用することにした。

味はかなり高級な味がした。市販のツナ缶にはもう満足できなくなってしまったかもしれない。まぐろでもかつおでも売り切り値引きを狙ってまた作ることにしよう。



キハダマグロ  適量
塩     マグロの重量の2~3%(1kgに対して20~30g)
砂糖    塩の量の約2/3 (1kgに対して15~20g)
こしょう  1kgに対して1g程度

1)マグロに上記をしっかりまぶしてペーパータオルなどに包んで一晩置いて脱水。
2)ペーパーで水気と塩、砂糖をしっかり拭く。
3)びんにマグロを隙間なくつめてオリーブオイルをマグロが隠れるぐらい注ぐ。
4)にんにくスライス、月桂樹の葉、香草などを入れて水が入らないようにラップでふたをして湯煎にかける。約1時間。
5)マグロの中心温度が75度になったのを確かめ1分間以上その温度を保つ。
6)荒熱をとった後、急速冷却、冷蔵庫に入れて保存。