ターキーは調理が難しい。肉の中心部の温度を60~70度に保ちながらじっくり焼き上げる。温度を上げすぎるとぱさぱさになってしまう。
10年ほど前、アメリカにいた頃、アメリカ人に聞いたりしながらターキーを炭火でつきっきりでSlow-Roastedしたことがある。朝7時からつきっきりで火の番をして食事にありつけたのは夜の8時を過ぎていた。大変疲れた。
日本で食べたターキーの印象からターキーはぱさぱさしたもの、と思っていたのだが、じっくり温度を上げすぎないように調理したターキーはしっとりとしていて味は格別だった。
今年は3連休なのでターキーの調理の絶好のチャンスであったが、ちょくちょく仕事をしなければいけない、という状況もあって、つきっきりで火の番は出来ないし、10年前と比べて根性も低下しているのであきらめてしまった。それにあの大きさは手に余る。
かと言ってクリスマスにK○Cのフライドチキンはいやだ。両親とともに60年代後半~70年代前半にかけて3年半ほどアメリカにいたためか、子どもの頃からK○C=ジャンクフードという教えを受けていたせいかもしれない。
テレビであのCMを見るとショートニングで揚げたフライドチキンの食いすぎみたいに気分が悪くなってくる。なんでジャンクフードをクリスマスディナーにしなきゃならないのか?って。
だから、そのCMのアメリカ帰りを一時期売りにしていた某女性歌手の歌も好きじゃない。あの歌は家族団らんの雰囲気に満ち溢れているが、ジャンクフードをクリスマスの家族団らんになんて馬鹿げている。それにあの女性歌手もアメリカで何を見てきたのか?K○Cなんて5ドルも払えばチキン食い放題だったろうに。。。。なんてつい思ってしまう。
似たようなことは日本にいる欧米人の「ガイジン」や欧米かぶれの(自分もその1人かもね)日本人も思っているようで彼らのブログをいくつか見てみるとこのtraditionに批判的なことが見える。じゃあその批判があたるかと言うと、欧州はわからないが、少なくともアメリカではこういったCMがあったくらいだから、クリスマスにはK○Cを、と考える人たちがいたとしてもおかしくはないのでどうかとは思う。
http://jp.youtube.com/watch?v=OUfAld1hL38
http://jp.youtube.com/watch?v=oVDqc6rUa7Y
http://jp.youtube.com/watch?v=ur4YQcNmTHk
K○Cがクリスマスディナーにするのは「伝統」としておかしい、ターキーじゃないと、だめ、という原理主義者の批判はおいておくとしても、やはり、クリスマスにファストフードでごちそうとするには寂しすぎる。
ま、それでもK○Cには感謝しなければならないかもしれない。クリスマス=チキンという洗脳を日本国民に施してくれたおかげで普段は肉屋で買うかスーパーで注文しておかなければ手にはいらない丸鶏とか骨付き肉が簡単に手に入るのだから。
アメリカならなんのことはない、骨付きのフライドチキンは普段の食事だし、鶏の丸焼きなんてのは普段の週末のご馳走なのに。
12月23日、買い物に出たときに普段は売り切れてしまうことの多い丸鶏がこれでもか、とスーパーの棚に陳列されていたので、ついつい衝動買いしてしまった。
ということで自己流Southern style Slow-Roasted Chickenをやってみた。
中に入れる野菜はこんな感じでありあわせの物を用意。
香辛料はローレル、塩コショウ、クミン、カルダモン、にんにく。
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/65/dd0251c6f91de7b7efa24f5396a82b57.jpg
詰め物をした後はタコ糸でふさぐ。100円ショップで購入した太目の針が大活躍。糸結びは普段の仕事が役に立つ(笑)。
あとは
以前書いたBBQソースに漬けて半日置いて、温度計さして、遠火の炭火で2~3時間グリル(このじっくりグリルというのが南部風)。
温度計が65度を超えたあと30分引き続いてグリルを行う。この時、温度計が80度を超えないように注意。
時間がたったら引き上げ、皿において30分ほど休ませる。
70~80度のところで引き上げてその温度を保つのが鶏肉を柔らかくジューシーに仕上げるコツです。