パンと珈琲日記~整形外科じゃなくて成形~

パン焼きと珈琲を趣味とするある整形外科医の日記

失敗したパンでラスク

2012-10-28 23:51:06 | パン
強力粉の特うたまろが少なくなってきてウーヴリエがあまってきたのでこれでパン・ド・ミを作ろうとしたら別のことをしているうちに一次発酵過多で大失敗。二次発酵の膨らみが悪く焼成したものの貧相なパンになってしまった。しょうがないのでパン粉にしようと思っていたら(我が家では失敗したパンはパン粉となる)子供たちがパン粉にするぐらいならラスクを作ってくれ、とせがんだので作ってあげた。意外とふくらみの悪い失敗したパンでもおいしく出来る。

ちょうどその日、幼稚園のバザーで駄菓子をゲームの景品でたくさんもらってきていたのだが、それには目もくれず、ラスクを奪い合うように食べていた。失敗したはずのパンがどんな菓子よりもおいしいお菓子に変わった。
災い転じて福となす? 失敗もまた楽しからずや。

たのしみは まれに魚烹(に)て 児等も皆が うましうましと いひて食ふ時
(橘 曙覧 たちばな あけみ)



パンをスライスして150度のオーブンで15分間加熱。

バターとグラニュー糖、あればアーモンドプードルを等量ずつ混ぜて練ったものを塗り、あられ唐をまぶして再び150度10~15分間加熱。

少し冷ませて落ち着いたら出来上がり。

そば蜂蜜と赤糖を使った多分、体にいいと思われるクランペット

2012-10-25 22:25:12 | パン
ミネラルを多量に含み健康に良いという売り場のポップを信じてそば蜂蜜をスーパーで衝動買いしてしまった。黒くておいしそうに見えたのも一つの理由だが、なぜか小学生の子供たちは一様に購入を反対した。そんな反対を押し切り買ってしまったのだが、ふたを開けてみてあまりの臭いに閉口してしまった。

もしかしてそばの花って臭いのか? 
ネットで調べたらこんな記事が出てきた。


ソバの花「吐きそうなほど臭い」 作付け急増で住民困惑もー福井新聞ー

子供たちの意見に従うべきだった、しまった、と思うも時すでに遅し。子供は大人と違って知力、体力に劣るのでその分、生き残るために第六感がとぎすまされているのか、あるいは大人になると経験で物を考えてしまうので黒い蜂蜜は黒糖のようなものだろうと考えてしまってその横にあった「独特のにおいがあるので嫌う人も多いのですが、健康によいものです」というポップの前半を無視してしまうのか。いずれにせよ、瓶詰めだから臭いなど知るよしもないのだが、子供たちの勘の鋭さには驚くべきものがある。

まあ、嘆いてみてもしょうがない。体にいいらしいし、第一もったいないのでこれを使ってクランペットを作ることとした。

出来たものは臭いも薄まって気にならない、というよりほんのり蕎麦の香りがしておいしかった。でも、子供たちにはそば蜂蜜の臭いは秘密にしておこう。






ウーヴリエ    170g
温めた牛乳    100g
微温水      130ml
塩        1.5g
赤糖        3g
そばはちみつ   大1
卵        1
イースト     3g

発酵させてセルクルとスキレットで焼く。

ライ麦カンパーニュ

2012-10-24 06:28:48 | パン
気温が下がってきたのでライ麦カンパーニュづくりを再開した。
久しぶりだと勘が鈍ってくるため一次発酵がやや過発酵となったためだろうか、膨らみは今一つ。




ライ麦粉    200g
水       200ml
青サフ     1g
ヨーグルト   大1

これを一晩おき


特うたまろ   150g
ウーヴリエ   350g
赤サフ     3g
水       190ml
塩       9g
にがり     35g

とともに捏ねて一次発酵、成形後二次発酵
焼成はダッチオーブン併用で
300℃ 15分
250℃ 10分
ふたをあけて焼き色を見つつ
230℃ 10~15分

インド風ロールキャベツ

2012-10-20 08:28:22 | 料理
昔、インドのコルカタ(当時はカルカッタ)に旅行に行ったときにYWCAインターナショナルゲストハウスというユースホステルに滞在した。

そこでの夕食にロールキャベツが出てきたが、インドというとカレー、そしてロールキャベツというと典型的な日本的な洋食というイメージが強かったので少々驚いた。

スパイスがきいていたが、カレーという感じではない。にんにく、生姜など香味野菜とスパイスがほどよく調和していて日本の基準で言うとやや塩気が強いが、汗をかいた後の体がそれを自然と欲して食欲をそそる。

あんまりおいしくて感動を伝えたくて一人で給仕のおじさんに身振り手振りで日本でもロールキャベツがあるけど、こんなにおいしいロールキャベツははじめただ。と伝えたら特別だよと目配せをしながら、こそっともう一皿おかわりをくれた。

ロールキャベツを食べるたびにマサラオイルを入れてあの時の味を再現しようとしているが、あの時の味は帰ってこない。

風土が違いすぎるし、第一、日本だとロールキャベツは秋から冬にかけて食べるような物だからこういった試みは無謀なのかもしれない。

そして何よりも自分自身が変わってしまった故かもしれない。

でも、あのロールキャベツもう一度食べたいな。



揚げ物をした後の油などでマサラオイルを作っておくと手軽にインド風の味を楽しめます。

マサラオイルの作り方はここ


マサラオイルをロールキャベツに入れて、コリアンダーリーフをちらす。

ブラジル産マテ茶鶏でBBQチキン

2012-10-11 07:00:53 | BBQ
山中伸弥教授がノーベル賞を受賞した。

記者会見のスピーチで印象に残ったのが
「日の丸の教えがなければ、 この素晴らしい受賞はなかったと心の底から思った。」という言葉だ。

これはアメリカ留学で苦労した経験のある人だからこそ出てきた自然に出てきた言葉であろう。アメリカのような多民族社会で競争すると自分を見失わないために否応なく国籍、民族、宗教など自分のアイデンティティと向き合わざるをえなくなる。少々構えた言い方になってしまうが、日の丸を背負って仕事をするようになる。この感覚は日本にいて日本人とだけしか接していない人には理解してもらえない感覚だ。

同時期にアメリカ留学して基礎研究を目指したものの脱落して平凡な整形外科医と化してしまった身でこんなことを言うのも本当に本当におこがましいが、自分のやれなかった偉業を達成してくれた、ありがとう、という気持ちでいっぱいだ。





日本ハムがブラジルで生産しているマテ茶鶏のもも肉をグリルした。
日本で生産している鶏より安く、脂が少なくてうまい。

単純に塩コショウをしたのみでMasterbuilt スモーカーグリルに投入。
スモークチップを少量加えてごく軽くスモークをかけた。