パンと珈琲日記~整形外科じゃなくて成形~

パン焼きと珈琲を趣味とするある整形外科医の日記

本邦初公開? のcombined techinique ホームベーカリーPY-D432Wで焼く減塩パンへの工夫

2011-11-29 22:11:15 | パン
ハンバーガーバンズをPY-D432Wのレシピで作ったが、食塩の量が多いのに驚いた。バンズ1個で1g近い食塩を摂取するのはいくらなんでもヤバすぎる。そこで健康のために減塩パンに挑戦した。

減塩パンを焼くと言ってもただ単に塩を減らしただけではダメなようだ。塩はグルテンをひきしめ、過発酵を抑制し、雑菌の繁殖を抑制する。よって塩が無いとペチョっとした、風味が少ないそれで保存性の劣るパンが出来てしまう。そこで減塩パンを自宅で焼いている人たちは「やさしお」などの含カリウム減塩しおを食塩の代わりに使っているようだ。これだと楽に減塩が出来て風味良く焼き上がりも綺麗にできるようだ。お手軽な事はお手軽だが、特殊調味料を使用するのはいささか抵抗があるし、わざわざ購入するのも面倒だ。そこで家にある材料で出来ないか模索してみた。

要は減塩の欠点である

1)グルテンがひきしまらない
2)過発酵抑制
3)風味の添加

を克服すればいい。

1)グルテンがひきしまらない

無塩パンというのがイタリア、トスカーナ地方にある。このパンはbigaという液種を使って作る事が一般的だが、湯種を使って作る事もあるらしい。湯種はデンプンが糊化するためもっちり仕上がりグルテンをしっかり出さずともうまく焼けるらしい。このテクニックを応用する。また、グルテンをしめるにはナトリウムよりも当ブログで以前から紹介している2価のイオンであるマグネシウムの方が有利である。よって今回も「にがり」を使用する。また、粉は最強力粉の割合を多くする。最強力粉はもっともタンパク量の高い「特うたまろ」を使用する。

2)過発酵抑制

イースト減量も考えたが、風味添加の点からも抑制的に働く乳酸菌を添加することにした。

3)風味の添加

少量のライ麦粉を混入させ、しっかりした焼き色を付けると同時にデンプンを分解し、有機酸を発生させるためにモルトを添加する。


以上 まとめると

1.湯種使用
2.にがり使用
3.ヨーグルト添加
4.粉は最強力粉を中心に少量のライ麦粉使用
5.モルト添加

このテクニックを用いてPY-D432Wで自動で減塩パンを焼成した。

ややケーブイン気味だが、クラムはふわっと出来た。そして甘い。減塩パンと言われなければ気がつかない素晴らしい出来だ。



1.5斤で食塩量は約1.6g 、PY-D432Wのレシピの5分の1以下だ。やや厚切り(9枚)で1枚あたり0.2g以下。かなりの減塩だ。このcombined techiniqueはかなりいい。数年後にはこのテクニックが減塩パンの焼き方の主流になっている事だろう(笑)。




熱湯 120ml
特うたまろ 100g

熱湯で捏ねて湯種を作る。冷ました後、次のうちバターと赤サフ以外の材料を加え、PY-D432Wで10分ほど捏ねた後、リセット、バターと赤サフを加えタイマーを焼き色こめでセットする。
 
塩 1.5g  
砂糖 30g
牛乳 120g
にがり 30g
ヨーグルト 7g
モルト 5g
バター 10g
水  40ml
特うたまろ 250g
ライ麦粉 50g

バター 10g
赤サフ 3g

炭火焼チャーシュー

2011-11-27 16:13:36 | 料理
豚もも肉を購入したが、思いのほか脂が多く、脂を落とすためじっくり炭火で半分スモークもかけながら焼豚を作った。固いはずの豚もも肉もじっくり火を通したためやわらかく仕上がった。






豚もも肉ブロックを糸でしばり軽く塩コショウをふったあと炭火でグリル、煮汁(冷凍保存しながら繰り返し使用)で沸騰させないよう1時間ほど煮た後、鍋の蓋をしたまま冷ます。

最初に作った煮汁のレシピはこちら

ハンバーガーバンズ

2011-11-26 22:59:05 | パン
ニューヨークで大学入試試験を替え玉受験した疑いで20人の高校生が逮捕されたというニュースを見た。有罪となれば最長4年の懲役刑となるらしい。ニュース動画では手錠をかけられ逮捕され護送される瞬間を流していたが、顔や手錠などにモザイクなどはかかっていなかった。アメリカのカンニングに対する罰は社会的にも刑罰でも厳しいと聞いていたが、ここまでとは思わなかった。日本でも昨年、京大入試で不正があったが、刑事罰も個人公表もなかった。不正という事に対して日本の甘さとアメリカの厳しさを実感した。

http://www.nbcnewyork.com/news/local/SAT-Cheating-Scandal-Students-Surrender-Long-Island-Probe-Arrest-134311673.html

ハンバーガーバンズを焼いた。レシピはPY-D432Wの食パンのレシピ。1.5斤分の生地を9分割としたが、計算すると1個あたりの食塩量は驚いたことに0.9g。1個あたり1g近い食塩量は体によくない。自分のレシピだと給水65%で塩は2斤あたり7gとしているからこのレシピでは1.5斤としては8.1gと自分のレシピの約1.5倍とかなりの食塩量だ。給水が約71%と高いからグルテンをしっかり出すためにやや多めの食塩としたレシピにしているのだろう。この機種を使っている人は気をつけた方が良い。




生地を9分割
セルクルを使って焼成 200度10分 180度8分

ライ麦カンパーニュ

2011-11-16 23:06:43 | パン
ガスオーブンにダッチオーブンを併用するとカンパーニュが手軽にきれいに出来るので休日はこればかり作っている。今回もクープがきれいに開いた。

9月から10月にかけて庭にスズメバチが飛んできていたので怖くてBBQは控えていたが、11月になっていなくなったので久々にリブアイ・ステーキをグリルした。





ポーリッシュ種

ライ麦粉  200g
水     200g
青サフ    1g
ヨーグルト  5g

一晩放置して以下のものを加えてこねて一次発酵

ブルーメ
(鳥越製粉) 200g
ウーヴリエ  100g
にがり     10g
塩       10g
水      120ml

酵母液
   青サフ  3g
   水   15ml
   砂糖 ひとつまみ  青サフの缶に書いてある通りに予備発酵


焼成
ダッチオーブンごと300度予熱
ダッチオーブンの蓋をしめて300度焼成 10分
同250度 10分

蓋をあけて焼き色を見ながら 200度焼成 15~20分 

PY-D432W付属レシピでクラストぱりっ、クラムふわふわのパンをタイマーで焼くためには

2011-11-06 11:04:20 | パン
今回PY-D432W自動でパンを焼成するのは前回のチーズフランスに次いで2回目。この機種はネットなどの評判を見ると重たいパンしか焼けないとある。こねる力が弱いためらしい。チーズフランスを焼成した時は焼きが甘かったが、クラムはそれなりにふわふわしていたのでこねる力はフランスパンには問題なさそうだが、一般的な食パンには弱いのだろう。その解決策として10分こねた後、リスタートして最初から始めるという方法があちこちで書かれている。

付属のレシピ集でスタンダードな食パンのところを見ると給水が70%を超えており、これだと柔らかい生地でヒーターが弱い場合など、ある程度グルテンが形成されないと厳しいかもしれない。リスタートして再度こねるという方法は理にかなっている。ただ、これだけでは十分でないかもしれない。グルテン形成のため、2斤はあきらめて1.5斤とし、粉もスーパーキング、バターも後で加えるなどした。タイマー使用でも驚くほどふわふわで窯伸びもよい、しかもクラストがかりっとした驚くほどおいしいパンが焼けた。この機種で固いパンしか焼けない人は安物だからだめとあきらめないでこの方法を試してください。



こつ

1) 最強力粉を使用
2) 焼成は1.5斤におさえる
3) バター、イースト以外の材料を加えて10分こねた後、その2つを加え、タイマーセット
4) 焼き色は「こめ」とする