パンと珈琲日記~整形外科じゃなくて成形~

パン焼きと珈琲を趣味とするある整形外科医の日記

アメリカーノ

2014-05-31 22:16:30 | 珈琲
学会場では乾燥していることもあって水分補給のステーションが学会場のあちこちに設けられている。水、お茶、紅茶、コーヒーなどが提供されている。
コーヒーは朝しか飲まないし、昼間、外でお茶をするという習慣も無いので、普段、飲むのは自分で淹れたコーヒーばかりだ。学会場では3カ所でそれぞれドリップで某大手コーヒー会社のコーヒー1種類、某チェーン店 Sと別のチェーン店 Tのコーヒー、計3種類のコーヒーが提供されていたので好奇心から飲み比べてみた。慌ただしく飲んでいるのもあって味の印象は薄い。やっぱりコーヒーはゆっくり飲まないと。

学会に行く前にMPR-2000で焙煎しておいたガテマラで帰宅してからアメリカーノを淹れて飲んでみた。焙煎度合いはフルシティの少し手前。



生豆1kgで1000円たらずの安い豆だけれど、やっぱり自分で焙煎(機械焙煎だけど)淹れたコーヒーをゆっくり飲むと美味しいなぁ。



直火型エスプレッソマシン・モカ・マキネッタ

2011-05-12 00:08:14 | 珈琲
戸棚の奥から直火型エスプレッソマシンが出てきた。いつもはエスプレッソはRancilio Silviaで淹れているのだが、こういう素朴な器具もしばらくぶりに使いたくなって淹れてみた。確かにSilviaで淹れるエスプレッソはクレマもちゃんと出てその味はシェークスピアも詩で称えるぐらい素晴らしいのだが(笑)、それなりの電力と時間を必要とするのでエコではない。

以前にもこのブログで書いたが、今から四半世紀前、20世紀に初めて直火型エスプレッソマシンで飲んだエスプレッソはおいしくなかった。ただ、今あらためて飲んでみるとSilviaには負けるかもしれないが、おいしい。焙煎して時間のたっていないちゃんとした豆を使っているからだろう。

当時と比べて良い豆が安く簡単に手に入れられるようになった。失われた20年と言うが、あの頃と比べて物は溢れており、豊かにはなっている。

ただ、今後はどうだろう。


アメリカンコーヒー? カフェ・アメリカーノ?

2010-01-16 06:29:37 | 珈琲
「ブランデー、水で割ったらアメリカン」なんてCMが80年代初頭にあった。
そんなCMを見たためか、当時、アメリカンコーヒーはコーヒーをお湯で薄めたものと理解していた。しかし、その昔々のある日、さる友人からそれは誤解でアメリカンコーヒーとは浅いローストで普通に入れるコーヒーであっさりした味わいだが、実際は薄くないし、カフェインも色に反して強いものだ、と教わった。ちゃんとした喫茶店だとそういうコーヒーが出るから飲めばわかる、とも言われた。

先のCMだが、出演しているのはシェリル・ラッドというチャーリーズ・エンジェルスに出演していた女優でなかなかセクシーで格好良かった。ベストヒットUSAなんて番組で「洋楽」をチェックすることが流行の最先端を行っていると思われていた時代だったから、当時「アメリカン」はセクシーで格好良いことだった。浅いローストであっさりした味わいながらも強いカフェイン、なんかその響きも格好良くて「ちゃんとした」と思われる喫茶店でオーダーしてみた。で、出てきたのは、、、、単にお湯で薄めたレギュラーコーヒーだった。味もコクも当然あるはずがなく、しかも値段も他のコーヒーとほとんど変わらず、非常に損した気分になった。

それから5年ほどたった80年代後半、スイス製のエスプレッソマシンで「泡の出るコーヒー」を売りにしているある喫茶店で「アメリカン」の文字をメニューに見た。おそるおそるどんなコーヒーか聞いてみたらエスプレッソをお湯で薄めたもので濃さは普通のレギュラーコーヒーと同じくらい、とのことだった。それを聞いて注文して飲んでみた。濃度もブラックで飲むのにちょうど良かった。今で言うアメリカーノだが、当時はそんな名前を知らなかったし、それに知っている人は皆無に等しかった。

感激してその後、通ってエスプレッソを飲んだが、今思うと味はそれほどでもなかったように思う。その少し前にイタリアンレストランではじめて飲んだエスプレッソに比べれば味は劣っていた。クレマもエンハンサーで作られたもののような気もする。エスプレッソマシンと言えばイタリアンレストランでその前に見たごついマシンしか知らなかったが、その店ではもしかして家庭用のマシンで淹れていたのかもしれない。(スイスのエスプレッソマシンと言えばもしかしてソリス社製?) そうだとしても当時、エスプレッソを売りにしていた喫茶店はほとんどなかったのでかなり先進的な喫茶店だったと思うのだが、先進的すぎたのか、2~3年で閉店してしまった。

それから7~8年。アメリカに実際に滞在してレストランやダイナーなどでコーヒーを飲んだが、彼の地でコーヒーのどこがどうで何がアメリカンなのかはわからなかった。アメリカのコーヒーは単なるコーヒーで誰もアメリカンなどと頭にはつけていなかった。アメリカにはエスプレッソを薄めた(カフェ・)アメリカーノ(Caffè) Americanoと呼ばれる飲み物はあってもアメリカンコーヒーという固有の飲み物はないようだ。

アメリカンコーヒーの実際の由来は調べても良くわからなかった。ここからは自分の憶測だが、、、おそらく、その昔イタリアでエスプレッソが苦すぎると文句をつけたアメリカ人がいたんだろう。そこでバリスタが頭にきてコーヒーをお湯で薄めて出して、半ば嘲笑の意味をこめて「カフェ・アメリカーノ(アメリカン・コーヒー)」と名前をつけ、それが日本に伝わってエスプレッソが珍しかったため、コーヒーをお湯で薄めたものと理解されたのではないか。アメリカの物が格好良かった時代なので一気に広まった。でも、コーヒーをお湯で薄めると言うのは絶対変だ、自分がアメリカで飲んだコーヒーはこうじゃない、と思った日本人がいて、考えに考えて、アメリカで見た浅煎りのローストのコーヒーがそうなんだ、と言い出した、といったところが落ちのような気もする。

いずれにせよお湯で薄めたコーヒーで堂々と商売していた時代から25年余り、エスプレッソもそこらへんで当たり前に飲める。コーヒーの値段はそうかわらないか、安い。バブルははじけてしまったが、生活は確実に豊かになっている。



エスプレッソマシンで普通にエスプレッソを淹れ、マシンのお湯を作る装置で1:1にお湯をそぐ。お湯は直接マシンから注いでいるが、クレマの出来がいいとつぶれない。
クレマがつぶれないように淹れる。

ユニカフェ

2009-12-30 06:40:04 | 珈琲
さる方からユニカフェのキリマンジェロ・ブレンドをいただいた。株主優待でもらったものとのこと。ウォーターポリッシュといって焙煎前に水洗いをしているということが売りらしい。この方法は結構、アマチュアで自家焙煎する人だったらやる方法だが、これを売りにするぐらいだから量産品ではこの方法は一般的ではないのだろう。ちなみに自分はフルシティ以上のローストをするためチャフは気にならなくなるので面倒くさいこともあってやっていない。

味は(こんなこと書くといただいた方に悪いのだが、、、)袋詰めの量産品と侮っていたが、飲んでみたら、意外にすっきりしておいしい。なかなかいい豆を使用しているようだ。昔は、とはいってもせいぜい20年前ぐらい、こういった袋詰めのレギュラーコーヒーはおいしくなくて、豆から挽かないとおいしいコーヒーは飲めないし、本当においしいコーヒーは自家焙煎の喫茶店じゃないと飲めない、というのが一般的な認識だったのだが、今は淹れ方さえ注意すれば一定以上の味のコーヒーが家庭で気軽に安価に飲める(このコーヒーは350g500円ぐらいらしい)というのはすばらしい。昔はこれくらいの袋で1000円近くしてたようにも記憶している。バブル以後、失われた10年、20年、とは言うが、得るものもあったのではないか、と思った。

ありがとうございます。ご馳走様でした。


ホンジュラス サンタエレナ

2009-05-07 06:51:37 | 珈琲
ラテはブレンド(とは言っても自己流)で飲むことが多いのだが、今回はホンジュラス サンタエレナ一種類で淹れてみた。以前、ホンジュラスを飲んだ時の印象が今ひとつでそれほど期待していなかったのだが、予想に反してこれはチョコレーティーな感じがしてなかなかよかった。減農薬で栽培されているらしいし、いいかも。



焙煎はメイコーヒーで自動、フルシティ。


コロンビアCOE + ホンジュラスCOE

2008-09-21 06:38:39 | 珈琲
中南米の標高の高い所でとれた豆は苦味が少なくエスプレッソにするとチョコレーティーな味がする印象がある。今回はコロンビアとホンジュラスの COE (cup of excellence) をフルシティにローストして1:1にブレンド、抽出してカプチーノ。ローストはいつもの通りメイコーヒーMPR-2000で。ハゼの音を聞いてロースト具合を細かに微調節して、なんてことを以前やったりしたこともあったが、全自動でもそれほど出来は悪くないし、面倒くさいこともあって最近は機械にまかせっきりだ。COEの豆はCOEを名乗るだけあって粒がそろっている。値段は普通の豆の2~3倍するがハンドピックの手間が少なく、味もいいのでその価値はある。



実にいい感じで抽出されたので顔を描いてみた。



メイコーヒー MPR-2000 で焙煎
リオRio ミニグラインダー(Mazzer miniのOEM)でグラインド
ランチリオRancilio シルビアMiss Silviaで抽出

コンロンビア・スプレモ・COEを焙煎

2008-05-27 06:32:57 | 珈琲
コンロンビア・スプレモ・COEを焙煎してみた。
さすがにCOE、ハンドピックも必要ないと思わせるほどの豆の綺麗さ。

焙煎度合いはフルシティロースト。一日寝かしたあとでペーパーで抽出。
やや焙煎度合いが高めだったが、苦味はそれほどではない。酸味はほとんどない。
うまいが、ただ心持ち苦味とうまみのバランスが悪い。シティ~ミディアムぐらいで焙煎した方がよかったかもしれない。


不味いコーヒーを飲むとガンになる!?

2008-04-26 16:41:31 | 珈琲
自動焙煎機、メイコーヒーMPR-2000を購入して自家焙煎を始めて巷には不味いコーヒーがあふれていることがわかった。以前、某ホテルに滞在した時に「お好みの生豆をその場で焙煎します」というコーナーがあってその生豆を見てみたが、不良豆を平気で入れていた。そこで販売されていた豆でも安い豆ほど不良豆が多いところを見ると問屋からの豆をそのまま袋から出して並べるだけ、そのホテルではハンドピックがされていないようだった。そりゃそうだ、カフェバッハの田口氏が自著でも書いていたが、ハンドピックを厳密にすると歩留まりが悪化するし、人件費もかかるので儲けが少なくなる。ホテルでコーヒー豆を販売するなんてホテルが儲けるため以外の何物でもないんだろうから儲けが多いほうがいい。ま、購入したければ自分でハンドピックすればいいだけだけど、旅先のホテルで衆人環視の中そんな面倒なことする人がいるとは思えない。いくら旅の恥はかき捨てでも(笑)。

とまあ、そんな話を帰ってきてからこれまたコーヒーが好きな同僚の内科の先生に話したところ

「不味いコーヒーを飲むとガンになりますよ」

と言われた。

つまり、不味いコーヒーは不良豆が多く入っている可能性があったり、安い豆できちんと管理されていないことがあったりしてアフラトキシンというカビ毒が混入している恐れがあるらしい。アフラトキシンは最強(最凶?)の天然発ガン物質で熱帯~亜熱帯に生息するある種のコウジカビ(Aspergillus)が産生する。このカビは日本の気候では生育が難しいためアフラトキシンは日本国産の食品から発見されたことはないそうだ。

せっかくなので色々調べてみた。意外なことがわかった。実は食品ではアフラトキシンよりもコウジカビ、アオカビの一部が産生するオクラトキシン(Ochratoxin)というカビ毒の方が汚染が広がっていて深刻らしい。日本ではアフラトキシンと比べてそれほど有名ではないようだ。しかし、国際連合食糧農業機関(FAO)もコーヒーのオクラトキシン汚染を警告している。
オクラトキシンも発ガン物質で催奇形性があり、急性でも腎障害や肝障害をおこす。が、一層深刻なのは動物の筋肉組織に蓄積するおそれがあるということらしい。つまりオクラトキシンに汚染された肉を知らず知らずに食べている可能性があるとのこと。。。。。

日本ではなぜか報道すらされなかったのだが、2006年、オクラトキシンで汚染された大量のセモリナ粉をイタリアに輸入しようとした欧州最大の穀物輸入会社の社長が逮捕された事件があった。 日本で報道されなかったのは回収騒ぎなどのパニックを避けるためか?食品偽装が明らかになった2007年より前の出来事だけにかんぐってしまう。

いずれにせよ不味いコーヒーを飲むのはやめた方がよさそうだ。

これまで生豆はグァテマラSHB、モカ・イルガチェフ、コロンビアスプレモ、タンザニアAA、パプアニューギニアを試してきたが、パプアニューギニア以外は比較的不良豆の率が少なかった(パプアニューギニアは苦味も少なくエスプレッソ向きなので惜しいと思う)。特にコロンビアスプレモ COEとグァテマラSHBは少なかった。幸いなことにだいたいこの2つのブレンドを中心に飲んでいる。ということで暖かくなったことだし、これからも自家焙煎に励むこととする(笑)。

コロンビアCOE

2007-11-17 06:57:04 | 珈琲
コロンビアCOEの生豆を購入して焙煎してみた。
せっかくなのでミディアムでローストしてドリップで淹れた。
豆を挽いている時から香が違う。さすが、COE。
普通のコロンビアの価格の2~3倍したが、その分、豆もそろっていてハンドピックもとても楽だった。
値段の価値はあると思う。