パンと珈琲日記~整形外科じゃなくて成形~

パン焼きと珈琲を趣味とするある整形外科医の日記

アメリカ旅行記17 Char-broil社のPatio Caddieで焼いたステーキ

2013-10-08 23:52:27 | BBQ
妻の恩師がご自宅へ夕食に招いてくれた。

ステーキは本当は炭で焼くと良いのだけれど、大変なのでこれで焼くよ、焼き方があって、その通りに焼くとパーフェクトなミディアムレアで焼けるよ、と言って見せてくれたのが、Char-broil社のPatio Caddieという電気グリル。Char-broil社はアメリカでBBQをする人なら知らない人がいないというグリルメーカー。構造はいたって単純で網の下には一本のわりとでかいシーズーヒーターが通っているだけ。簡単に言えば、サンヨーのオーブンSOB-14から上のヒーターを取っ払ったような感じだ。もっとわかりやすく言えば、日本でいう電気魚焼き器を大きくしたようなものか。とてもコンパクトでこれだったら日本でも使えそうだ。秋刀魚を焼くのによさそう。



見事なRibeyeとNew York strip steak。ステーキはインチに切るのがいい。日本のステーキは薄くて肉のうまみが肉汁で逃げてしまうような気がする。



先生のおっしゃったとおり、パーフェクトなミディアムレアだ。脂も適度に入ってとてもおいしい。

いい肉でおいしいね、と言ったら、これ知ってる?Sam's Club で買ったんだよ、Krogerよりも安くて品質がいいんだよ、と教えてくれた。グリルもSam's club で買ったとのこと。Sam's club とはWal Martでやっているコストコみたいな倉庫型店舗のことだ。90年代からあったが、自分は行った事はない。

アーカンソーにコストコないの?と聞いたところ、WalMartはアーカンソー発祥なので州の法律でWal Martが経営するSam's Club 以外の倉庫型店舗は規制されているとのこと。こういうことを臆面もなくやってしまうとは、さすが、アメリカ。


ステーキ

2013-02-26 00:00:26 | BBQ
転職後はマンション住まいで時間的余裕も無くなってしまいBBQも作れなくなってしまうので、残された時間を惜しみつつステーキを焼いた。



肉は厚めにカット。
焼く直前に塩コショウをして両面をしっかり焼いた後、わきへよせる。
スモーカーグリルにチップを投入し、蓋をしめて110~120℃程度で20~40分スモークをしながら中へ火を通す。

また一歩、南部の味に近づけた?バックリブ ~でも、転職することになってしまいました

2013-01-26 21:02:32 | BBQ
急にわけあって4月に転職することになってしまった。転職先は無床診療所。
今まで病院勤務だったので月に何回もあった当直が無くなるのは喜ばしいことだが、大きい手術もできなくなるので少しさみしい。

今、慌ただしい限りだが、山中先生に触発され、せめてこの病院でがんばってきた証を残そうと昨年末より研究ではなく恥ずかしいことに症例報告だが、論文を書いている。そして実はこれまた恥ずかしいことだが、自分自身が書く論文はこれまた10年ぶりぐらいだ。つい5年ほど前までは論文を書いたことが無いという後輩数名がかわるがわりに来ていたので自分で考案した手術法もネタとして提供して書かせていた。でも5年ほど前より一人になってそれなりにネタはあったのだが、一人の忙しさにかまけて書いていなかった。

久しぶりに追い込まれて書いてみると昔とった杵柄か、簡単に書けた、これは自分の実力というより昔より全てのシステムがやり易くなっているため。昔は文献を手に入れるのに図書館に行ってコピーしてなどとやっていたのだが、今は座っているだけでネットを通して主要な論文はタダで手に入る。印刷しなくてもタブレットで読める。写真も昔は紙焼きしてなどとやっていたのだが、これまたjpgファイルでok。もっとも雑誌によっては紙焼きしろという雑誌がまだあるが、そういう雑誌には時間が無いので投稿しない。そんなこんなで夕方から資料を集めて書き始めたらその日のうちにある程度草稿ができ、2日かけて推敲して3日目には投稿してしまった。昔、こんな感じで簡単だったら良かったなあ。しばらくして再投稿しろときたが、あまり直す箇所が多くなかったのでその日に直して再投稿したら掲載証明をもらってしまった。おお、簡単、と調子に乗ってしまいあと1本、チャレンジしようと久々の英語論文を投稿しようとしている。これまた1週間もかからずにできてしまった。自分はこんなに実力あったっけ? と驚くしだいだ。若いうちからもっとしっかりやっていれば今はもっと偉くなれてたかもしれない。 今、英語などをチェックしてもらっているが間に合うかどうか。昔と違って個人情報管理がうるさいので退職後は情報にアクセス出来ない。再投稿でなおせなかったら正直に退職後なので無理、と言うしかない。ダメなら日本語の雑誌に再投稿すればいい。やらないで終わったら後悔する。

ちょっと時間ができたので久々にブログ更新。

転職したら拘束時間が長くなるのは少し辛い。今まで当直の翌日、早帰りしてパンを焼いたり料理したり忙しい中でも時間を見つけて楽しんでいたが、それもあまりできなくなる。さらにマンション住まいとなるので趣味のバックリブ焼きも出来なくなる。

論文で忙しくなるちょっと前にバックリブを久々に焼いた。南部の味にまた一歩近づくことができた。ここまで腕が上がったのになぁ、残念だ。



バックリブは初めの頃は香辛料、玉ねぎ、にんにく等でドライラブしてから焼いていたが、そうすると味がどぎつくなるので簡単に塩、砂糖、胡椒、などをパラパラ振り掛けるだけとしている。あとの工程は以前と同じ感じ。

メープルでスモークしたら甘い感じになった。

ブラジル産マテ茶鶏でBBQチキン

2012-10-11 07:00:53 | BBQ
山中伸弥教授がノーベル賞を受賞した。

記者会見のスピーチで印象に残ったのが
「日の丸の教えがなければ、 この素晴らしい受賞はなかったと心の底から思った。」という言葉だ。

これはアメリカ留学で苦労した経験のある人だからこそ出てきた自然に出てきた言葉であろう。アメリカのような多民族社会で競争すると自分を見失わないために否応なく国籍、民族、宗教など自分のアイデンティティと向き合わざるをえなくなる。少々構えた言い方になってしまうが、日の丸を背負って仕事をするようになる。この感覚は日本にいて日本人とだけしか接していない人には理解してもらえない感覚だ。

同時期にアメリカ留学して基礎研究を目指したものの脱落して平凡な整形外科医と化してしまった身でこんなことを言うのも本当に本当におこがましいが、自分のやれなかった偉業を達成してくれた、ありがとう、という気持ちでいっぱいだ。





日本ハムがブラジルで生産しているマテ茶鶏のもも肉をグリルした。
日本で生産している鶏より安く、脂が少なくてうまい。

単純に塩コショウをしたのみでMasterbuilt スモーカーグリルに投入。
スモークチップを少量加えてごく軽くスモークをかけた。

手羽中のグリル

2012-06-19 22:59:08 | BBQ
この1ヶ月いろいろ忙しかったが、やっとまとまった時間が久しぶりに取れたので手羽中を焼き鳥にしてみた。

塩コショウのみでもうまいし、タレをつけてもうまい。



タレはいつも足しつぎながら適当に作っている。

多分

醤油 3~5
みりん 3
酒   3
砂糖  2

ぐらいで昆布、鶏皮、ネギ、しょうがを入れて味をみながら適当に調整してトロッとするまで煮ている。

南部スタイル(Southern style) BBQ back ribの作り方

2012-04-28 10:19:11 | BBQ




屋外調理 outdoor cookingはなぜかワクワクする。火と刃物という2大危険物を外で自由に使えるという背徳感ゆえか、あるいは炭と煙で肉が焼ける香りが原始、野生の記憶を呼び起こさせるためかもしれない。骨膜を骨から剥離する時シャリッとゴリッとの中間音とともにキレイに下処理が出来るとこれが職業的なものだろう、快感だ。どの整形外科医もこの感覚が好きなはずだ。原始的な感覚とは違う、手に響く道具を使いこなしている感覚。この時、普通の包丁だと刃こぼれでダメになりそうなのでアウトドアナイフを使っている。アメリカのBuck 120ジェネラルナイフというナイフだ。heavy dutyで切れ味もいい。肉の下処理以外にもoutdoor coockingではこのナイフ1本でほとんどを行なっている。少ない道具と単純な調理法でテクニックの差が味の差につながるというのがoutdoor cookingの面白みであり難しさだ。

その中でもサザンスタイルBBQバックリブはドライラブ・スパイスの調合、ソース作成はもちろん肉の下処理からスモークのかけ方、ソースの塗り方にいたるまで細かいコツやテクニックが色々あるみたいで、まさにoutdoor cookingの面白みがつまった一品だと思う。ただ、サザンスタイルBBQバックリブは日本では一般的でなく、バックリブを入手するのが難しいのは本当に残念だ。


基本的な作り方はほぼ前回の方法を踏襲したが、蒸し焼き段階をリンゴジャムではなくカルバドスと炭酸水で蒸し焼きを行った。前回よりもジューシーに仕上がった。



1) リブの下処理をする。



しっかり胸膜をはいで血管、神経を取り除く。
骨膜をはいでおくと身離れもいい。

2)ドライラブ。

肉 1kgに対して
砂糖 5~10g
塩 10~20g
ガーリックパウダー 大 1~2
すりおろした玉ねぎ約1/2個分
香辛料 (好みで)

3)3時間、スモークをかけながらじっくり焼く。

120度が最適。低い温度でもよいが、絶対に130度を超えないこと。
30分ぐらいしてある程度火を通して表面が乾燥してからスモークチップを投入する。
スモークはかけすぎない。スモークは30分間隔で一掴み分を計3回投入。
フォイルに包むか熱源より少し離して煙が大量に出ないようにする。
今回はメスキートを使ってみた。


4)蒸し焼き

フォイルに包み、リンゴジュース、ワインなど液体をふりかけて2時間、蒸し焼きにする。ここでは柔らかくなるようにカルバドスを炭酸水で割ったものを使った。



5)最後にフォイルより取り出し、BBQソースをつけながら表面を焼く。1時間。ソースはつけすぎない。

ソースの基本レシピは以前の通り。スキレットにソースと香味野菜を入れ、リブと一緒に調理室に入れてスモークをかけながら煮つめるとよい。ソースはつけ焼きする前に漉しておくとよい。ソースの辛みを控えめにすると多分、アトランタ風、辛みを強くするとアーカンソー風、ソースを使わずにドライラブのみであればメンフィス風になる。

妻地鶏の焼き鳥丼

2012-04-04 21:48:36 | BBQ
しっかりとした肉質で臭みも無く旨味がとてもあるという宮崎産地鶏、妻地鶏を入手したので焼き鳥を作った。鴨のような肉質だが、くせは全然ない。驚きの地鶏だ。普通の鶏よりもはるかに高価だが、それだけの価値はある。







焼き鳥のたれ

醤油 3
みりん 3
酒 1
砂糖 1

鶏皮
ショウガ
ネギの青いところ

全部鍋に入れて適当に煮つめる

軽く塩コショウをした焼き鳥にからめる
焼き鳥は強火で表面をしっかり焼いた後、グリルの蓋をしめて150度程度で中まで火を通す。

サザン(南部)スタイル・BBQバックリブのレシピ

2012-03-25 16:21:27 | BBQ
少し暖かくなり温度管理も以前よりは良いだろうと、本式のサザン(南部)スタイル・BBQバックリブに挑戦。日本で売っているリブのほとんどが腹側のスペアリブで背中側のいわゆるbaby back rib を手に入れるのが難しい。スペアリブ以外の方式でカットしてしまうと綺麗なロース肉が取れず、商品価値が下がるのだそうだ。それでもまあ何とかスラブ slab のバックリブを手に入れることが出来たのでサザンスタイル・BBQバックリブに挑戦した。

スモークリングもちゃんと見えたし出来上がりは素晴らしい。やっと味も仕上がりも本式のサザンスタイル・ポークリブを作ることが出来た。アメリカ南部にいたのは一昔前だが、懐かしい味をやっと再現できた。カットした面から染み出る肉汁! この幸福感! Oh, man, this is good or what. ( with southern accent )



以前、ソースにリブを浸してから調理をしていたが、これは一般的な方法ではない。スタンダードな方法は3-2-1法という方法でBBQを行う。まずドライラブをバックリブに施し3時間スモークをかけながらじっくり焼く。次いでフォイルに包みジュースや酒類を加えて2時間、蒸し焼きにする。最後にフォイルから取り出し1時間、BBQソースをつけながら焼く。これで素晴らしいサザンスタイル・BBQバックリブが出来る。本当に1日がかり。

さて温度管理の実際は、、、手製チャコールホルダーのおかげで最初120度、1時間後も何とか100度程度はキープできていた。ただ、蒸し焼き工程で調理室の蓋を開けてからは70ー80度に下がってしまった。ソースの工程を終えたが、火を通す為にガスオーブンで120度、30分ほど焼いた。

細かい過程は以下の通り

1)



リブの下処理をする。
しっかり胸膜をはいで血管、神経を取り除く。
骨膜をはいでおくと身離れもいい。
これをちゃんとしないとスジっぽさが残って口あたりが悪くなる。



2)



次いでドライラブ。
肉 1kgに対して
砂糖 5~10g
塩 10~20g
ガーリックパウダー 大 1~2
香辛料 (好みで)

これで3時間、スモークをかけながらじっくり焼く。
120度が最適。低い温度でもよいが、絶対に130度を超えないこと

3)

フォイルに包み、リンゴジュース、ワインなど液体をふりかけて2時間、蒸し焼きにする。ここではジュースではなくリンゴジャムを使った。

4)



最後にフォイルより取り出し、BBQソースをつけながら焼く。1時間。
ソースの基本レシピはこちら。スキレットにソースと香味野菜を入れ、リブと一緒に調理室に入れてスモークをかけながら煮つめるとよい。ソースはつけ焼きする前に漉しておくとよい。