パンと珈琲日記~整形外科じゃなくて成形~

パン焼きと珈琲を趣味とするある整形外科医の日記

キタノカオリと発酵生地でバゲット・カンパーニュ

2008-05-29 06:41:35 | パン
キタノカオリでバゲット・カンパーニュを作ってみた。
いつも通り発酵生地をポーリッシュ種に混ぜ込んで発酵を行った。強力粉のみを使用したためか、気泡は小さく、もっちとした食感になった。酸味は軽く、発酵生地が熟成されてきたためかうまみが以前と比べて増してきたようだ。



前種

キタノカオリ 150g
水      150ml
発酵生地    90g


本捏ね生地 

キタノカオリ 200g
春よ恋石臼  100g
水      130ml
モルト    小1
塩      8g

前種の材料をまとめて一晩放置。
翌朝、本ごね生地と捏ねて半日放置。
パンチを行い、後1時間さらに発酵、生地を100gほどとりわけ、350g程度に分割、ベンチタイム20~30分。
成形、二次発酵40~60分、室温。
焼成、予熱300度、窯入れ、スチーム投入水50ml、2分半放置、230度8分200度17分焼成。

コンロンビア・スプレモ・COEを焙煎

2008-05-27 06:32:57 | 珈琲
コンロンビア・スプレモ・COEを焙煎してみた。
さすがにCOE、ハンドピックも必要ないと思わせるほどの豆の綺麗さ。

焙煎度合いはフルシティロースト。一日寝かしたあとでペーパーで抽出。
やや焙煎度合いが高めだったが、苦味はそれほどではない。酸味はほとんどない。
うまいが、ただ心持ち苦味とうまみのバランスが悪い。シティ~ミディアムぐらいで焙煎した方がよかったかもしれない。


トランスファットフリーショートニングを使ってイギリスパン

2008-05-22 06:39:00 | パン
バターの品薄がまだ続いている。バターが何の苦労もせずに手に入った昨年の今頃と大違いだ。クロワッサンは当然としてイギリスパンも焼くのをためらってしまう。マーガリンを使ってもいいのだが、トランスファットの問題や香料を使っていたりして今ひとつ使う気になれない。

プルマンを作るときはそれほど膨らませなくていいのでオリーブオイルを使ったりしてそれなりにうまくいったが、ふわふわの山型イギリスパンも食べたい。

以前、バターを使用せずに卵黄のレシチンを乳化剤に使えないかと思い、卵黄オイルを自作してイギリスパンを作ってうまくいった。バターに比べて香は劣るが、ふわふわ感はなかなかのものだが、結構、面倒くさい。

ショートニングを使うとバターよりも香は劣るがふわふわになるらしいが、トランスファットの問題もあるので躊躇していたら、世の中にパーム油を使ったトランスファットフリーショートニングというのがあり、これならばと使ってみることにした。パーム油というと安価な揚げ油で体に悪いというイメージが「デブの帝国」(原題 Fat Land)を読んでからあったり、発癌性のある着色料が使われていた事件があったりして自分の中のイメージがちょっと悪かったのだが、無添加、トランスファットフリーならばと使ってみることにした。

見た目は普通のショートニングである。作ったところ釜のびはバターよりよさそう。確かに香は劣るが、ふわふわ感はなかなかのもの。香料は使っていないし、コンパウンドと称した香料たっぷりのマーガリンよりいいかもしれない。今後、バターと併用しながら使ってみるか。



1CW 400g
塩   7g
きび砂糖 20g
全脂粉乳 15g
水   270ml
ショートニング 20g
赤サフ    6g

HBにて計 1:20コース 10分後にショートニング投入。 ベンチタイム15分 成形 二次発酵 約50分 コールドスタート170度 30分 焼成

即席サワードゥなのに本物のサワードゥに変身? バタールを焼成

2008-05-21 06:25:46 | パン
先日、即席サワードゥでパンを焼きはじめてから、発酵後の生地を一部冷蔵庫保存して使っている。今回、バゲットを焼いたが、味わいが以前にもまして増していて、ほのかな酸味も感じられるようになってきた。即席のはずが、発酵を繰り返しているうちに本物に変化してきたようだ。

サワー種おこしは面倒だが、即席で作っておいて生地の一部をとっておくこの方法ならそれほど難しくなく出来る。焼いているうちに自然にサワードゥに変身。1週間もつきっきりで面倒をみなくていい。新たに開発したこの方法はいいかもしれない!



<半液種>

メゾンカイザートラディショネル 150g
水   150ml
発酵生地 50g

以上を混ぜて 室温でオーバーナイト発酵


<生地>
半液種 全部と
メゾンカイザートラディショネル 300g
塩   8g
水   130ml
赤サフ 1.0g
モルトシロップ 小1

室温で半日発酵、パンチし、1時間発酵させ、350gずつ成形し、残りを次回の発酵種にとりわけ、1時間二次発酵

オーブン300度予熱 スチームをいれ、230度5分。 200度 20分。

マンゴーラムのソーダ割り

2008-05-18 07:11:17 | 
夏になると食べたくなるパンとして

チャパティー

ナン

タコス

をあげて来たが、夏になると食べたくなる果物の一つにマンゴーがある。20年ほど前、実家の近くの八百屋さんで売れ残りを破格の値段で売ってもらい、食べてから国産マンゴーは好きだったのだが、2~3年前、マンゴーはそれほどポピュラーな果物ではなかった。しかし、昨年の某知事就任後のマンゴーブームで値段が上がったり、入手がやや困難になったりして昨年は結局、取り寄せてまでは食べなかった。値段や入手を考えるとマンゴーブームが落ち着くまで生のマンゴーはしばらく食べないかもしれない。

ということで入手しやすく比較的安価な(といっても生と比べてだが、、)輸入乾燥マンゴーを使ってラム酒漬を楽しむこととする。



砂糖漬けでない乾燥マンゴーをビンに入れ、ラム酒を注ぐ。
ここではロンリコ・ゴールドを使用。
1ヶ月ほど放置。

適量をグラスに注ぎソーダで割り、漬けておいたマンゴースライスを添える。

信州産シラネでトルティーヤ

2008-05-17 06:16:53 | パン
写真、かなり適当に作っているのであまり綺麗じゃなくてすみません。

さて、前回、ナンを作ったが、夏になるとナン以外に食べたくなるものにタコス、トルティーヤがある。メキシコ料理はインド料理ほど様々なスパイスを使うわけではないが、唐辛子、クミン、香菜(コリアンダー、シラントロ)をよく使ためか、香がインド料理にどことなく似ている。

というわけでトルティーヤを作ってみた。アメリカで買ったメキシコ料理の本を参考にしてレシピを組み立てた。以前、ラーメンに使ってなかなか良かった信州産シラネを使ってみた。少し厚めに作ったためもちもちの食感となった。



トルティーヤ 6枚分

信州産 シラネ 190g
微温水 115ml
ショートニング 小1
塩       小1/3
ベーキングソーダ
(パウダーでなく)小1

少しねかせるのでパウダーではなくソーダを使ってください。
(ベーキングパウダーは水と反応して炭酸ガスを生じるのに対し、ソーダは加熱によって初めて炭酸ガスが生じるため、生地をねかせる場合はソーダを使わないと効果がでません。それにソーダを使うと生地がやや黄色となりきれいに出来ます)

HBに投入、適当に捏ねて20~30分ねかせた後 6分割。10分ほどベンチタイム。
麺棒で丸く広げ、油を塗らないスキレットで両面焼く。

グリルチキン、レタス、アボカド、トマト、サワークリーム、サルサソースをはさんで出来上がり。

十字のクープでミッシュブロート

2008-05-14 06:19:03 | パン
週末にとっておいたサワー種でミッシュブロートを焼いてみた。丸く成形しクープは十字で。十字にクープを入れると均等に膨らんでよく焼けるようだ。

パンに十字のクープとは意味深である。パンはキリスト教とかなり関係が深いのでこの十字のクープはその伝統かも、と思ったが、画像検索しても海外のサイトで十字のクープはほとんど出てこない。せいぜい童謡で有名なhot cross buns ぐらい。この十字クープもしかして日本だけ?

レシピは前回とほぼ同じだが、本種にイーストは入れず、サワー種だけで発酵させた。これは仕事の合間に作るため。でも、仕事の合間に作っていたので一次発酵させすぎてしまった。他の仕事の合間にパンを焼くのは難しい。イーストを加え、冷蔵庫で発酵させるべきだったか。

イーストを入れないでサワー種だけで作ると酸っぱくなるようだ。ただそれほど酸味は強くなく丁度いいぐらい。味はイーストを入れたときよりも格段にいい。



前種 前の晩から用意

ライ麦粉 140g
全粒粉  10g
水    150ml
以前取っておいた種 100g まぜてオーバーナイト放置

本種

前種全部と
ライ麦 85g
全粒粉 70g
キタノカオリ 145g
塩   8g
水  150ml


ホームベーカリーで無理やり捏ねて、室温で放置 ある程度膨らんだらパンチ目的にそーっとボウルに移す。一次発酵終了後、ベンチタイム20~30分。
成形、2次発酵 1時間ほど

焼成300度予熱 窯入れ、蒸気を入れて2分置いた後、250度5分 230度 10分 200度20分。


キタノカオリさんでナンのレシピ ~ガスオーブンRMC-12Eでタンドールで焼いたみたいなナンを焼く~

2008-05-11 11:37:27 | パン
20年ほど前、インド、バングラデシュを2年ほどの時期をおいて2回ほど旅行した。当時、現地で米やチャパティ、それにイギリスパン、プルマンはよく食べたのだが、ナンを食べた記憶がほとんどない。ナンは食べたのか、あるいは見たことがあったのかもしれないが、日本のインド料理店でよく見かけるようなシズクの形ではなく丸かったようにも記憶している。

20年近くという年月で記憶があやふやなせいもあるが、どちらの旅もいわゆる高級ホテル、レストランの旅ではなかったのがその理由の一つかもしれない。また、旅行がベンガル地方中心だったため、そこが米食文化圏であったことももう一つの理由としてあげられるかもしれない。

以上よりナンを食べた記憶というとほとんど日本での記憶だ。今はもう閉店してしまったが以前、日比谷マハラジャという店がマハラオという名前だった頃は現地の味に近くてよく行った(名前が変わった後、味も変わった気がした)。だから自分の中のナンの記憶はマハラオのナンということになる。それも10年以上前になる。ま、料理の味も現地に近いのでたぶんナンも近い、、、かもしれない。

初夏だし、前回のチャパティに続いてナンを食べたくなったので焼いてみることにした。
でも、焼くにあたって2つの問題を解決しなければならない。

一つは材料と配合。そしてもう一つはタンドールなしでどうやって焼くか?

【材料と配合】
1)イーストを使って発酵させる。

ナン自体がそれほどポピュラーでないためか、公表されているナンのレシピで決定的なものはないようだ。検索しても色々なレシピがある。ただ、ナンのレシピというとイーストで膨張させるかベーキングパウダーで膨張させるかと大きく2つに分けられるようだ。たぶん、レストランのナンはイーストだと思う。ということでイーストを使って膨張させることにする。ヨーグルトを入れるのも一般的みたいなのでヨーグルトもあわせて入れる。

2)イースト以外の材料

卵を入れてかなりリッチにするレシピもあるようだが、味の記憶をたどれば多くのレストランでは卵は入れていないように思う。それではリーンな生地かといえばそうともいえない。食べればほんのり甘みを感じるので砂糖と牛乳か脱脂粉乳は入れているようだ。また、のばしやすくするために液体の油脂を入れているだろう。ギー(水牛のすましバター)を使えば本格的なのかもしれないが、作るのも面倒なので普通のオリーブオイルを使うことにする。あとのばしやすくするための工夫としてピザ用緑サフを使う。

以上より材料は精製した小麦粉、イースト、水、牛乳、ヨーグルト、塩、砂糖、オリーブオイルとした。レストランでは普通のパン生地に近い生地でタンドールで焼いていると思われるので、それぞれの分量はパン生地の基本で考えればいいだろう。

【焼成】

材料は解決したが、焼成の方がかなり問題だった。ナンはタンドールの高温で一気に焼成するので家庭で焼くのは難しいらしい。ナンはタンドールの壁からの熱とタンドール自体の中の高温の二つの熱で焼けるようだ。つまり伝道熱と輻射熱(一部対流熱)である。この二つの熱を効率よく伝えるとなると結局はオーブンになるのだが、オーブンはタンドールなみの高温を持続させることは難しいようだ。タンドールの中は300~500度だが、ガスオーブンでは300度は確保できても扉を開けるだけで一気に温度が下がってしまう。この高温を確保するためにフライパン、中華なべを使う方法、あるいはこれにオーブン焼成を組み合わせた方法、魚焼きのグリルを使う方法、などなどちょっと検索するだけで皆、苦労しているのがわかる。魚焼きグリルは400~500度と一番タンドールの熱に近いようだが、中が狭いため大きなナンは焼けない。ダッチオーブンを使うといいようだが、上に炭火をのせるというのも面倒だ。

でも、ちょっと考えたら簡単な方法があった。ピザストーンを使えばいいだけだ。ただそれだけでは熱容量が少なすぎるかもしれない。出来るだけ300度を確保するということで上段にピザストーン、下段に石をのせ、予熱終了後も10~15分間、300度でオーブンを運転することにした。

ということでナンのレシピ完成! やってみたところかなりおいしい! スーパーで売っているナンとは次元が違う。それに手前味噌だが、キタノカオリを使っているのでもしかしてそこら辺のインド料理店の味を越えているかもしれない。



ナン4個分のレシピ

キタノカオリ 200g
水      85ml
牛乳     50g
砂糖     10g
塩      2g
オリーブオイル 10g
イースト 緑サフ 3g

オイル以外をまずHBで捏ねる。捏ね始め5~10分で少しずつオイル投入。発酵時間55分(全工程1:20)

時間を見ながらオーブン予熱300度。
ピザストーン、石を忘れずに入れて予熱。予熱終了後も300度で運転。

4分割 丸めてベンチタイム適当10分?(笑)

粉をつけ、パンマットの上でのばし、のばした後、オーブン内ピザストーンの上に投入。この時、出し入れは迅速に。

焼成は目視で適当に。多分1~3分。

即席サワードゥでミッシュブロート

2008-05-06 06:49:32 | パン
即席サワードゥ、サワー種で50%ライ麦混合のミッシュブロートを作ってみた。(このサワードゥ、ドイツパンを作ったわけだからザワータイクと sauerteigというべきなんだろうが、sauerteig を直訳すればsauerdough サワードゥなのでこれでよしとする笑)

以前、といっても20年近く前になるが、紀伊国屋のシンケンブロートにはまったことがあった。ちょっと酸っぱくて当時でも今とほぼ同じ価格の高価なパンで買うのに勇気が(?)必要だった。かなり重いパンだった。今回も50%ライ麦パンというとかなり酸っぱくて重いかも、と心配したが、50%のためか、サワードゥがよかったのか、長時間発酵がよかったのか、口当たりはそれほど重くなく、酸っぱさもそれほどでもなかった。



前種 前の晩から用意

ライ麦粉 140g
全粒粉  10g
水    150ml
以前取っておいた種 100g まぜてオーバーナイト放置

本種

前種全部と
ライ麦 85g
全粒粉 70g
キタノカオリ 145g
塩   8g
水  150ml
赤サフ 1g

ホームベーカリーで無理やり捏ねて、室温で放置 ある程度膨らんだらパンチ目的にそーっとボウルに移す。一次発酵終了後、次回用に種として100g程度とっておき、残りを丸めてベンチタイム20~30分。

成形、2次発酵 1時間ほど

焼成300度予熱 窯入れ、蒸気を入れて2分置いた後、230度15分 200度20分。

チャパティ

2008-05-05 06:19:12 | パン
全粒粉とフィチン酸の関係やミネラルの吸収の問題はさておき、気温が高くなってくるとチャパティが食べたくなってくる。今回はアタではなく北海道産全粒粉と石臼挽き春よ恋を1:2に混合して作ってみた。

一度スキレットで焼いて最後に直火にのせて焼いた。膨らんだできたポケットの中にカレーを入れて食べた。



北海道産全粒粉50g
石臼挽き春よ恋を 100g
水   90ml(60%)
塩   ひとつまみ

ホームベーカリーなどでこねる。
30分ねかして7~8等分して、出来るだけ薄くのばす。
フライパンでざっと焼いたあと直火(モチ焼き網)で焼く。