☞ Government: Christian Worldview with R.C. Sproul
11分54秒から15分50秒まで。
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すでに学んだオリーブ山の説教の最後に、イエスは警告します。
最後の日に、多くの人が私のところにやって来て、「主よ、主よ、あなたの御名によってこれをしたではないですか、あなたの御名によってあれをしたでないですか、などなど。
そこで、私は彼らに言う、私から離れていけ、不法をなす者ども。
あなたがた、不従順の子らよ。
私がやろうとしていることの意味がここにあります。
要点を言うと、人の最大の問題、私たちが生きている全創造をもだえ苦しめているものが不法の霊。
それは、罪の本質から生じます。
事実、万人が、権威すなわち神の権威に対して遵法的であり従順であるなら、この世には死もなく、殺人もなく、戦争もなく、人格に関連する犯罪もありません。
つまり、私たちがここで見ているものというのは、持ち越しのようなもの、神に従うことを拒むことから始まる人間の霊の流出であります。
他のすべての権威を拒否するという、基本的な、自然な、堕落した私たちの性質が流れ出たものがこの霊なのです。
権威に接した時、それに敬意を払うために、前後に腰をかがめるように、クリスチャンは召し出されています。
不法の霊にではなく、従順の霊のための証人となるのです。
迫害が勃発した時、初期キリスト教会にこのことが起きました。
初期の頃の教会の偉大な弁証者の行ないを考えてみましょう。
ジャスティン・マーター、彼は全生涯を信仰のために捧げました。
ジャスティン・マーターを知っている人は何人いますか。
最初に、彼がいわゆる「apologia(弁明書)」つまり返事、弁証論を書き上げました。
ジャスティンは、ローマ皇帝アントニヌス・ピウスに自身のエッセイを語りました。
そして、クリスチャンに科せられた告発に返答しました。
ネロでさえ、法的な根拠もなしにライオンの檻に人を送り込んだり、クリスチャンを人間たいまつにしませんでした。
クリスチャンが告発された理由は、彼らが無神論者だからというものでした。
何故クリスチャンが無神論者なのか。
彼らがローマ・パンテオンの神々を信じていなかったからです。
ジュピターに腰をかがめなかった。
彼らは人食い人種として告発されました。
何ゆえに人食い人種。
何故なら、ともに集って、誰かの体を食べ、その血を飲んだからです。
それで、災難に巻き込まれたのです。
クリスチャンは扇動的であり、暴動扇動者であるということが、ローマによる迫害の根拠でした。
彼らは、ローマ帝国に対する忠誠を公けに誓うことを拒み続けました。
つまり、ローマ帝国を神の如くに崇めることを拒んだ。
彼らは「カエサルは主」と唱えることを強要されたが、拒否した。
私たちクリスチャンは「イエスは主」と宣言すると彼らは言いました。
絶対的忠誠に従うことを要求されたが、これを拒否したために、彼らは不従順であると告発された。
そして、ライオンの檻に放り投げられたのです。
ジャスティン・マーターはローマ皇帝宛てに手紙を書いて、クリスチャンとはどういった集団なのか、クリスチャンの立場とは何かを皇帝に説明しようとしました。
「私たちを見て下さい」と彼は皇帝に言いました。
「私たちは手本のような市民であり、私たちの宗教は皇帝のために祈り、皇帝を敬い、従順であるように教えています」と。