The Ladybirds

The Ladybirds は The World's First And Only Topless All-Girl Band とのこと。
彼女たちは60年代半ばにニュージャージーで結成されたそうで、だんだん活動の幅を拡げ、60年代後半にはラスヴェガスやハリウッドへ進出したとのこと。といっても、ちょっと怪しげなクラブハウスといったところだろうと思います。

The Ladybirds は映画にも出ています。The Wild, Wild World of Jayne Mansfieldという68年の映画で、私は未見ですが、この映画はジェイン・マンスフィールドが事故死した後に、それまで撮影されていたフィルムをまとめて制作されたものです。
柳下毅一郎の「興行師たちの映画史」によれば、当時は性教育映画や様々な性風俗を紹介する映画が隆盛しており（要するに女性のヌードをフィルムにおさめる口実として）、ジェイン・マンスフィールドの映画もその流れに属するものとのこと。この映画ではマンスフィールドがヌーディストのコミューンやパリのゲイたちが集うクラブに飛び込んで、そこで起こるハプニングを記録したり、マンスフィールドの自宅を紹介したり、セミ・ドキュメンタリー的なものになっていて、60年代のセクシャル・レヴォリューションと当時のアメリカのセックス・シンボルのスキャンダラスな人生を交錯させたものということでしょう。The Ladybirds が登場するのは、あるクラブハウスで、そこで働く女性は全員トップレスというシーンで、当然トップレスで演奏しているとのこと。
彼女たちの演奏能力はなかなかのものだったと伝えられています。また、面白いのは68年のヤードバーズやのちにレッド・ツェッペリンになるニュー・ヤードバーズのツアーに同行したそうです。もっともそのときは演奏はしなかったようで、「トップレス・ゴーゴー・ダンスチーム」とされていたようです。

The Ladybirds をなぜここで紹介したかというと、画像をご覧頂けばわかるように、彼女たちはコーラルのギターを使っていたからです。ニュージャージーにはダンエレクトロの工場があったので、ニュージャージーで活動していた彼女たちが手近なところで楽器を調達したということなのだろうと思われます。

ebayでダンエレクトロを検索すると、この The Ladybirds のポスターが出品されているのをよく見かけます。これは何だということで色々調べてみたりしたというわけです。