勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

マイサクラ

2007-03-24 21:17:54 | Weblog

紙の桜

これといって
趣味のない母でしたが
紙を切って桜の花を作るのが
じょうずでした
私が暴れん坊でしたから
母はせっせと
桜を作りました

ガラスのひび割れに張る
紙の桜

-星野富弘さん-


 花曇りの土曜の午後、上野公園は、僅かに咲き初めし桜の下、早くも宴を繰り広げる人たちで賑わっていた。

 ある調査によると人気の高い桜の名所は、奈良県・吉野の千本桜、京都・円山公園の枝垂桜、長野県上伊那郡高遠町・高遠の桜がトップ3だそうだ。

 開花に一喜一憂する繊細な日本人の心の花、桜。人は誰でも心に自分の桜を持っているのではないでしょうか?
生まれ育った故郷の幼いころに見たあの桜。桜吹雪の中、恋人と歩いた夕暮れの桜並木。旅先で感動した、たった一度訪れただけの思い出の桜。そんな心に残る自分だけのマイサクラ。

 ウェザーニューズでは、自分が決めた桜の開花予測日をメールで受け取れる「開花日予測メール」のサービスを開始したそうだ。

 いつも面白い話題を提供してくれる後輩がいる。新潟生まれの彼は、花火は、信濃川で行われる長岡の3尺花火、桜は長岡悠久山公園の桜が最も美しいと信じて疑わない。

 その彼がある日、人生経験も豊かな大和撫子のお客様に聞いたそうだ。

「あなたにとって一番美しい桜はどこの桜ですか?」
彼女から帰ってきた返事
「ポトマックの桜よ♪」
彼は次の言葉が出なかったという。

 僕も同じ質問をされた。すかさず答えた。
「子供のころ、ひび割れた窓ガラスに張ってあった、紙の桜」
2007.03.24