勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

夏は来ぬ

2015-04-28 22:05:45 | Weblog
「夏は来ぬ」

 5月を前に突然やってきた夏。連日の暑さは、関東地方でも場所によっては真夏日になったところもあるようだ。


 我が家のベランダに夏の花ウツギが咲いた。ウツギは別名ウノハナともいうらしい。我が家のウツギはヒメウツギといって、涼しげな小さな白い花が咲く。


 ヒメウツギの花言葉は「夏の訪れ」だとか。「夏は来ぬ」の作詞者佐々木信綱氏は歌人であり、国文学者だそうだが、「卯の花の匂う垣根に ホトトギス早も来鳴きて」ではじまるこの唱歌は、難解ではあるが日本語の美しさを再認識させてくれる。ところが我が家のウノハナは匂いがない。国語辞典によると「匂う」という言葉には、鼻で感じる香りの他にも、「色が美しく輝く。照り映える」などの意味もある。これぞ日本語の妙である。



イエローキングメロン

2015-04-26 18:51:32 | Weblog
 昨年に続き今朝、熊本から届いた宅配便は、その名の通り色も鮮やかなキングサイズのイエローキングメロン。今日の暑さにピッタリのさわやかな甘さと香りは、高級感に溢れている。


 さっそく冷やして夕食のデザートとしていただいたが、真っ白な果肉はシャキシャキとして甘~いお菓子のようでもある。甘さを引き立てるために僕がすることは、スイカがそうであるように、軽~く塩を振る。


 ひと振りの塩が味をさらに引き締め、贅沢な時間を過ごすことができた日曜日のひとときであった。今、独り占めするこの贅沢を噛みしめている。

花かげ

2015-04-20 21:57:24 | Weblog
 今日は二十四節気の穀雨だとか。この時期の雨は穀物の成長を助ける大事な雨だそうだが、今日は今年一番の雨と風になるとニュースが伝える。
 

 画像を横切る白い影は雨ではない。月に叢雲、花に嵐などというが、ソメイヨシノが終わった東京では、散り始めた八重桜が風に舞う。




 吉田兼好は徒然草で「花は盛りに、月は隈なきをのみ見るものかは」といい、花は満開の時のみを、月は雲のない状態だけを見るものだろうか、と問う。


 「この桜吹雪に見覚えがねぇとは言わせねえぜ」と、遠山の金さんは片肌脱ぐが、桜吹雪が舞う上野不忍池の畔には、八重桜の花びらが降り始めた雨にしとど濡れそぼって、行く花の季節を惜しんでいるようだった。

 散る花を見ながらふと口ずさんだのは、子供の頃歌った童謡の「花かげ」。やはり桜吹雪にはもの悲しいものがある。

花かげ

立浪草

2015-04-16 14:44:22 | Weblog
 4月も半ばになるというのに寒い日が続き昨夜は暖房を付けて寝た。今日は朝から晴天になって気温も上がり、次々と芽を出したベランダの草花も、蕾が膨らみ、花開き、目を楽しませてくれている。


 本来植えてあった野草のそばに出していた芽が、ただの雑草ではないと思い、そのまま育てていたが、その草花が花開いた。本来の花はコハマギクという秋の花である。


 この花の名前を、山と渓谷社の野草の名前図鑑で調べた。図鑑によると、立浪草の一種「コバノタツナミ」という野草のようだ。植えた覚えのない花が咲くと、得した気分になる。


 立浪草は花が一方向を向いて咲く様が、北斎が描く立浪に似ていることからこの名が付いたらしいが、立浪草より葉が小さいことから「小葉の立浪」という、と図鑑にある。


 岩に植えた花の形がいいので、部屋に春を招く意味も含めて、玄関に置いてみた。足踏みをしていた春が早足になってくれるといいのだが。でも僕の春は立ち止まったままのようだ。いや、もうとっくに過ぎ去ってしまったのだっけ。。。

江戸吉原おいらん道中

2015-04-13 01:18:23 | Weblog
 八重桜の一種である一葉桜が満開の浅草観音うら小松橋通りでは、日曜日の午後、花魁道中が行われた。今年で13回目となる江戸吉原おいらん道中は、数年ぶりに象潟と藤波の二人の大夫による豪華な道中となった。


 土曜日の予定が、天候不良のため日曜日に順延になったのだが、幸い好天に恵まれての温かな春の陽射しの中、吉原狐舞を先頭に、30㎏の重さがあるという衣装に身をつつんだ二人の大夫が、外八文字を描きながらゆっくりと歩く姿は、江戸絵巻を見るようであった。






  

老木桜

2015-04-06 21:05:30 | Weblog
老木桜(おいきざくら)

或る山寺に うつろ木のひとつなん 有ける
今にも枯るゝばかりなるが
さすが春のしるしにや 三ツ四ツふたつ つぼみけるを
   
浅ましの 老木桜や 翌(あす)が日に
倒るゝまでも 花の咲く哉
倒るゝまでも 花の咲く哉


小林一茶


 数日前、実家の義姉(あね)から電話があった。「見たいといっていた枝垂れ桜が咲いたよ」と。ソメイヨシノは寿命が60年余りと言われているようだが、実家の枝垂れ桜は植えてから40年ほど経つらしい。僕が家を出てからすでに45年以上が経つが、この枝垂れ桜が咲いたのを見たことがない。


 義姉の話によると、地面に付くほどに垂れ下がっていた枝も短くなり、そろそろ枯れかかっているようだという。このところの悪天候で、今年も見に行くことを半ば諦めていた。


 ところが、朝になって天気予報も外れ、晴れ間が見える。この枝垂れ桜も僕も老木である。今日を逃したら見る機会がなくなるかもしれない。そこで急いで実家に電話して出かけることにした。


 この枝垂れ桜が寿命が近いのか、或は他の理由なのかわからないが、それでも最後の力を振り絞っているのだろうか、春のしるしとばかりに青空に向かて、倒るゝまでも花の咲く哉である。


 実家の近くで犬の散歩コースの神社には、散り始めてはいるが見頃の桜が盛りだという。その神社の先には、子供の頃によく見た墓地の桜もある。実家からほど近いところに住む実姉を誘い、義姉と3人で墓参りを兼ねて、花見としゃれ込んだ。



 神社は寄合などにも使う集会所があり、桜が咲く頃の墓地と共に、子供の頃の遊び場でもあった。都内の桜は先日の強風によりほぼ散ってしまったが、ここの桜ははらはらと風に舞いながらも、まだまだ頑張って咲いていた。



 墓地の中は花びらの絨毯を敷き詰めたようにピンク色に染まり、初夏を思わせるような暖かさに、春のしるしが残されていたのだった。

山芍薬

2015-04-05 20:30:38 | Weblog
 殺風景ともいえる我がマンションのエントランスに花が咲いた。白い清楚な花の名は「山芍薬」というそうだ。マンションの住人で花好きの方がいる。ご高齢だが珍しい花を育てているようだ。以前もいい香りのする白い花の咲いたヒイラギの鉢を置いてくれたが、その香りが強いという理由で、ある住人から苦情があったらしい。


 この山芍薬に香りはなく、「はにかみ」という花言葉のように、ちょっと首をかしげたような楚々とした姿がいい。花の命も短く3日ぐらいだという。達筆な文字も人柄をしのばせる。


 名前の由来は、山に自生することから山芍薬、根は鎮痛薬になるそうだ。 盗掘やら植林による影響で絶滅の危機にあり、準絶滅危惧に指定されているのだとか。珍しい花を飾ってくださった方に感謝しよう。

花は上野

2015-04-02 23:57:32 | Weblog
 「花は上野よ柳は銀座」と東京音頭にも歌われる桜が満開の上野公園は、明日から天気が崩れるとの予報からだろうか、平日なのに人・人・人の波。



 上野公園の桜は様々な顔を見せるが、足を不忍池に移すと、池の周りは多くの人で混雑しているにもかかわらず、そこには静寂の世界が広がる。




 明日の花散らしの雨風(あめかぜ)の予報を知ってか知らずか、水面に揺れる花筏が静かに漂い、花の命の短さを象徴しているようでもある。




 「寄せて返して 返して寄せる 東京繁昌の 東京繁昌の人の波」とも歌われる東京音頭そのままに、池の畔は花見客の人の波で賑わっていた。

春の雨は・・・

2015-04-01 23:38:59 | Weblog



小僧君もう4月になっちゃったよ


おじちゃん 春だね


4月は新入生や新入社員など 希望がいっぱいの季節だね  


そして桜も満開になって 花いっぱいの季節に ピッカピカの一年生が誕生するんだよね


おじちゃんも昨日は千鳥ヶ淵でお花見してきたよ


今日は雨になったので 桜が心配だね


うん だけど小僧君のおしっこが出てないけど そっちは心配ないのかい?


あっ ぼく おしっこをお休みしてるだけだから 心配ないよ


そっか ところで4月は値上げの季節でもあり おじちゃんもビビッて おしっこも涙も出にくくなったよ




今回の値上げは 高齢者への負担が大きいらしいね


安倍さんは景気回復を「7分咲き」などとノー天気なことを言って
「賃上げの 花が舞い散る 春の風」
と自画自賛してるけど 冗談じゃないよ 
「値上げして 早く散らそう 姥(爺)ザクラ」
と聞こえるよ


そういえば 「I am not ABE」と書いた紙を掲げて ニュース番組から散っていった 元経済産業省官僚もいたみたいだね


あらら 小僧君 そんなことまで知ってるのかい


おじちゃん 以前言ってたよね あの古賀さんという人の辛口のコメントが好きだって


NHKのニュースウォッチ9の大越キャスターも好きだったけど 彼も原発批判で更迭されたという噂だよ


安倍さんの意向があの籾井会長を通じ 交代させられたとの認識になっているとか


おじちゃんはもうNHKのニュースウォッチ9はもう見ないことにする 女性キャスターの言葉をオウム返しするだけの新キャスターも面白くないし


おじちゃんには 怒りの春になったみたいだね


小椋佳さんが おじちゃんの心境を 春の雨に例えて歌ってるよ

小椋佳 春の雨はやさしいはずなのに



虚しさが夕暮れと雨を連れてきて
さみしさが 夕空と街を闇にぬり
何だか涙も出やしない

春の雨はやさしいはずなのに
全てがぼやけてくる