大通りに面したビルの1階、デザイン関係の事務所と思われる入り口の植え込みに咲く白い花。椿のようでもあり、山茶花のようでもある。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/3e/ed71fc92387cc7b15f30ad3167c62868.jpg)
あまり見たことのない花の美しさに足を止め、葉を見ると椿よりかなり細い。花の名を知りたくなった。
事務所の入り口は、通りすがりの者を受け入れる雰囲気ではない。しかしそこは恥知らずの僕、聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥というではないか。洒落た階段を数段昇り中に入る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/b5/33c47aeaa4061a8a09100a0cfa3be324.jpg)
「入り口に咲いている花がきれいなので、名前を伺おうと思いまして」。僕の問に、出て来たご主人が呼んだのは、奥様と思しき髪に白いものが混じった年配の品のいい女性。持ってきた数枚の紙片を見ながら花の名を教えてくれた。カタカナの覚えにくい名前に、ケイタイに一語一語確認しながら打ち込んだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/42/a31cc69f67396d516b27d757f6c36b62.jpg)
花好きと思われる奥様とひとしきり花談義。植え込みに植えられた植物にはかなりこだわりがあるようだ。突然のお邪魔に、早めに切り上げようとするが、次から次へと話が終らない。
ある日植えたばかりの侘び助を引き抜かれて持ち去られたという。「ここは良くお年寄りが座って休んでいくの。もし、花の好きな人が持っていったのなら、それもボランティアと思えばいいの」そういって微笑んだ。
家に帰ってPCで調べようと確認すると、打ち込んだ筈の花の名前がない。保存し損なったようだ。まっいいか、花の名前は忘れたが、人のやさしさに触れられたのだから。。。
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事務所の入り口は、通りすがりの者を受け入れる雰囲気ではない。しかしそこは恥知らずの僕、聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥というではないか。洒落た階段を数段昇り中に入る。
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ある日植えたばかりの侘び助を引き抜かれて持ち去られたという。「ここは良くお年寄りが座って休んでいくの。もし、花の好きな人が持っていったのなら、それもボランティアと思えばいいの」そういって微笑んだ。
家に帰ってPCで調べようと確認すると、打ち込んだ筈の花の名前がない。保存し損なったようだ。まっいいか、花の名前は忘れたが、人のやさしさに触れられたのだから。。。