勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

歓喜の葡萄

2011-08-30 22:47:56 | Weblog
 残暑は厳しいが、さすがに夜になると秋の風、窓を開けたまま寝るには涼しすぎる。毎年秋の気配を感じ始めるこの時期になると、我が家には秋の味覚が届く。送り主は我が実家。この歳になっても両親も兄もいなくなった実家からの届きものがあることは、義姉の気配りであり、心苦しさを嬉しさが上回る。



 

 秋の味覚の代表格、大粒の葡萄は「藤稔(ふじみのり)」という種無しである。子孫も残さず、仕事上の名前が「藤」の僕にとって、この葡萄の名前に“ドキッ!”である。


 そんなことは気にせず、先日のスイカに続いてこの葡萄を独り占めする贅沢に酔うことにしよう。葡萄をより美味しく食べる僕流の食べ方がある。大げさに言うほどのことでもないが、時間があるときはチルド室で冷やす。葡萄の冷たい喉越しを味わいたいから。。。しかし短時間で食べたいときには、冷凍室で30分から1時間ほど冷やし、シャーベット状になる寸前が美味い。

 アメリカの作家ジョン・スタインベックは、小説『怒りの葡萄』で、猛烈な砂嵐により壊滅的な被害を受け、土地を追われた農民の苦悩と、資本家による労働者への迫害を描いている。出口の見えない悪循環に人々は怒り、はけ口もないまま“怒りの葡萄”が実るのである。砂嵐を巨大地震と原発に、資本家を東電や原発推進派に置き換えると、今の日本の状況によく似ている。出口の見えない日本は、何を怒ったらいいのだろうか。秋には怒りの米が実るかもしれない。

 残暑とはいえ、今日の昼間の焼け付くような暑さに、この葡萄の喉越しが心地よく、我が家の葡萄はまさに『歓喜の葡萄』であった。

隅田川花火大会

2011-08-28 00:36:30 | Weblog
 低く垂れ下がった雲が覆い、スカイツリーが見下ろす下町の夕暮れは、暗くなる時間も徐々に早まり、今にも泣きだしそう。


 そんな中、あの東日本大震災の影響により1ヶ月遅れの隅田川花火大会が、27日(土曜日)の夜に開催された。我がマンションの屋上はこの日だけ開放されるのだが、昨日のゲリラ豪雨の影響か、寒いくらいの涼しい風が吹き抜ける。例年この日は満員になるほどの人が集まるのだが、今年は少なめである。


 毎年姉の家族がこの日を楽しみにして、娘や孫と共に泊りがけで来るのだが、今年は急に時期がずれたこともあり、予定が立たなかったようだ。


 そこで一人の花火見物となったわけだが、ここに住んで17年目、一人で見る花火は初めてのことである。またスカイツリーが634メートルになって初めての花火大会でもあり、花火とスカイツリーのコラボレーションも楽しみのひとつであった。


 今年の花火大会は、震災の犠牲者への慰霊と、復興への願いを込め、被災地へ「元気」を届けることを目的として開催されたそうだ。


 この隅田川花火大会は、二つの会場で行われるのだが、我が家からは、桜橋と言問橋の間で打ち上げられる第一会場の花火が、スカイツリーと並んで良く見える。


 東から西への風に乗って流れる花火の煙で、時々見えなくなるスカイツリーだが、夏の夜空に繰り広げられる花火とスカイツリーの競演は、今までの花火大会よりはるかに見ごたえのあるものだった。


 下の画像のように、隅田川の花火の遥か向こうにも花火が上がるのが見え、ダブルでの花火見物である。向こうに見える花火は、浦安の花火大会かも知れない。





 大震災により開催も危ぶまれたが、午後7時に始まった1時間半の光のショーは、心配された雨も降らず、無事下町の夜空を焦がし、スカイツリーを明るく照らしていた。この花火の音と光で被災地へ元気が届くといいのだが。。。

海のもしもは・・・

2011-08-26 23:26:48 | Weblog


小僧君 凄い雨だったねぇ


おじちゃん 夜に来るなんて珍しいね


うん 小僧君に会いに来ようと思ったら あのゲリラ豪雨で出かけられなくなっちゃったんだよ


そっかぁ 東京では今年一番の記録的なゲリラ豪雨なんだってね


今までにないような度々のゲリラ豪雨に猛暑 そして巨大地震と巨大津波

なんだか自然もおかしくなるし 海も怒ってるみたいだね



だからボク 青い羽根募金活動に協力してるんだよ


青い羽根募金ってあまり聞いたことがないけど・・・


これはね 安全な海難救助を行うための募金活動なんだ


そういえば今年の6月に フェリーから海に転落した人が 

持っていた防水携帯電話で118番に通報して助かったというニュースがあったね


あれっ おじちゃんよく知ってるね


うん このニュースを見たとき 毎年海難救助のキャンペーンをしてる小僧君のこと思い出したよ


おじちゃん 最近は昨日のことも忘れるのに このニュースよく覚えてたね


Σ( ̄Д ̄;)がーんっ!

トロピカルナイト

2011-08-25 01:07:33 | Weblog
 暑さが戻った東京は夜になっても蒸し暑く、ゲリラ的に降る雨はその暑さを加速させる。我がホール新世紀では、そんな暑い夜を涼しく過ごしていただこうとトロピカルパーティーが催された。浴衣姿の熟年男性も含め、サマードレスやアロハシャツ姿にレイをかけてのダンスの夕べは、仮装舞踏会とはまた違った雰囲気のトロピカルナイトである。


 この夜も、仮装舞踏会に続いて参加してくださったコスモスさん。多才な彼女の多彩な趣味のひとつ、手作りのムームー風のサマードレスと、お揃いの手作りアロハでのダンスの夜は、生ビールもいつもとは一味違う。

 ホール内は特別なイベント以外は、お客様のプライバシーの問題もあり写真撮影は禁止されている。お揃いの衣装で踊る姿を写真に残すことができないのは残念だが、コスモスさんの美しさにぼかしを入れる失礼をお許し願って、ちょっと気取っての2ショットは、いつものネクタイ姿とは違う涼しい夜の記念の一枚である。

仮装舞踏会

2011-08-23 23:57:52 | Weblog
ホール新世紀恒例の仮装舞踏会が昨日・21日(月)に行われた。


 第一回目から欠かさず出演してくださるコスモスさんとともに、今回も参加したのだが、彼女のアイデァとパフォーマンスは毎回好評をいただいている。


 店長も自ら率先しての仮装は、ここだけの話ですが、キャラそのままのバカ殿。でも、店長は時々このブログを見ているらしいので、クビになったらどうしよう・・・( ̄◇ ̄;)


 そして副店長の毎回の女装姿は、あまりにも様になり過ぎて怖いほど。きっと癖になっているに違いない。後ろのカウンターの中と怖さは負けず劣らずではあるが。。。


 教師もお客様も趣向を凝らした仮装は、戻ってきた蒸し暑さを吹き飛ばす一服の清涼剤か、或いは更に暑さを増すか、賞を目指す熱き戦いでもある。


 そこに繰り広げられたパフォーマンスは、いつものホールの雰囲気とは打って変わって、あちらこちらから笑いが漏れる。


 中でも一番の笑いを取ったカップルがいる。何を隠そう、自分で言うのもおこがましいが、コスモスさんと僕の仮装には思いもよらない爆笑の渦。彼女のプロデュースによるそのパフォーマンスを、しつこいと思われるのを覚悟で、ここに披露しますので、お笑いいただけたらうれしい限りです。


なんとも不思議なこのカップルは、いわずと知れた今話題の二人。


気弱そうな戦場カメラマンは、デラックスで怖そうなマツコさんに腰も引ける。


ちょっと、しっかりあたしを支えなさいよ!


アンタ、それで戦場に行けるの、もぉ~!


アンタって頼りない男ねぇ~


だ・れ・か・わ・た・し・を・た・す・け・て・く・だ・さ・い


あら、アンタのほうが頼り甲斐がありそうね


この人うるさいからあっち向いててください


ふん、あんたの顔なんか見たくないわよ


そこで笑ってるの誰?


でも、あたしこれじゃ前が見えないわよ!


ふぅ~、あたしそんなに太ってないのに、疲れたわ~


 そして、数組の仮装大賞の仲間に入ることができ、店長・副店長からの商品を受け取る間も、仮面の中から流れ出る汗はとどまるところを知らない。

 今日もお店に出ると多くの仲間から、「楽しませてくれてありがとう」と、言葉をかけられたのは意外でもあり、うれしくもあった。コスモスさん、お疲れ様でした。そしてありがとうございました。

今はもう秋?

2011-08-21 22:56:08 | Weblog
 突然の雨音で目が覚めたのは一昨日(19日)の昼に近い午前中だった。激しいゲリラ豪雨は、忽ちそれまでの猛暑から一気に気温を下げ、秋を思わせる涼しさになり、外は灰色の世界。


 それから今日まで、雨雲に覆われたスカイツリーは、流れる雲に見え隠れしながら、刻々とその姿を変える。全く見えなくなったかと思うと、また雲間から顔を出しては、その高さを誇っているかのよう。


 そして、まだ明けやらぬ今日の早朝、寒気に身震いして目が覚めた。いつものように窓を明け、パンツ一枚の姿で寝ていたのだ。急いでパジャマを引っ張り出し、布団をかけて寝る。


 それでも震えは止まらず、開け放した窓を全て閉じる。それから眠りに付くと、目覚めたのは昼を過ぎていた。遅いブランチに熱いお茶が旨い。熱中症対策などといって飲んでいた、あの「お~ぃお茶」は冷蔵庫の隅で小さくなっている。


 このまま秋になるとは思えないが、一段落した猛暑に寂しささえ感じる僕。夕闇にシルエットが浮かぶスカイツリーを見ながら、今夜はしっかりとパジャマを着て寝るとしようか。

ほお晴れ

2011-08-18 22:30:55 | Weblog
 午前中から35℃を超え、今夏一番の猛烈な暑さになった関東地方は、テレビ画面に高温注意報の文字が躍り、熱中症に対する注意を呼びかけている。そこに届いた大きなダンボールには「熊本 西瓜」の文字と西瓜の絵


 中に入っていたのは、「ほお晴れ」「祭ばやし」のステッカーが貼られた大きな二つの種なし西瓜。こんな大きな西瓜を独り占めできるなんて、この猛暑にも感謝である。


 このタイムリーな贈り物の主は、僕と同年代でブログ上で何年ものお付き合いをさせていただいている、熊本から「ひょうす坊'」というタイトルのブログを発信する「肥後の風来坊」さん。


 早速「ほお晴れ」に包丁を入れると、“ポン”という軽やかな音とともに二つに割れた。目にも鮮やかな桃紅色の瑞々しい果肉には、種が全くない。仕事から帰った夜の熱中症対策のために、ラップをして冷蔵庫のチルド室に入れて冷やす。


 仕事を済ませて一目散に帰った我が家の冷蔵庫には、冷えた西瓜が待ち構えていた。夜になっても30℃に近い気温は、西瓜の美味さを一段と増してくれる。そのとろけるようなきめの細かい甘さは、今までの西瓜では味わったことのない、絹のような舌触りの品の良さである。はじめはスプーンを使って品よく食べていたが、やはりこの西瓜は暑さも一緒に、がぶりと「ほお晴れ」と言っているようだった。風来坊さん、美味しい西瓜と温かい心遣いをありがとうございました。

大きい夏と小さい秋

2011-08-16 22:58:17 | Weblog
 連日の猛暑の東京では、8月5日以来熱帯夜が続いている。3月に起きた未曾有の大震災に始まり、今年の夏は超大型の台風6号が各地に大きな被害をもたらした。ゲリラ雷雨も昨年より3割ほど増え、8月中旬以降にも増える傾向だという。


 何事にも「大」という文字が付く今年の夏だが、灼熱の太陽に負けじと咲く大きなひまわりの花は、夏の象徴でもある。このひまわりが、放射能に汚染された土壌の浄化に効果があるそうだ。


 種は油として、また煎って食用にと、利用価値も多いひまわり。原発事故による被害の地にひまわりの花が咲き、「光輝」の花言葉のように、輝く光が射す日が来ることを願う。


 そんな夏の花ひまわりの影に、ひっそりと秋の花コスモスが咲いていた。大きい夏の影に顔を出した小さい秋。ジメジメした暑さの今宵だが、時折吹く風にふと感じる秋の気配。


 今年の夏は熱中症で搬送された人の数が、今日現在35,000人を超えたという。東京は今夜も熱帯夜の予報だが、数日後にはこの暑さも和らぐと、扇風機の風に当たりながらブログ更新中の隣で、報道ステーションのお天気キャスターが言っている。お盆も開け、秋も間近な残暑をもう少し楽しませてもらおうか。。。

満月の夜

2011-08-15 00:34:30 | Weblog
 中秋の名月は9月12日だそうだが、それより一ヶ月早い14日の夜、満月がスカイツリーを明るく照らし、隅田川を渡る風が川面の火影を揺らす。


 お盆休み真っ只中だが、明治生命保険の調査によると、今年の夏休みの過ごし方を「帰省」と答えた人は40.2%で過去最高だという。目的は「親・兄弟に会いたい」が83.5%で最も多かった、と朝日新聞が伝えている。震災は家族の絆を再認識させたようだが、この満月を故郷で親や兄弟と見ることができる幸せを噛みしめる人、親も兄弟も失い悲しみに暮れながら見る人様々。盆の夜、この満月を見て人は何を思う。。。


 場所を移して撮影した月は更に上昇し、世界一のスカイツリーと高さを競っているかのよう。狼男は満月の夜、狼に変身するというが、何故か僕はまだ人間のままだった。狼に変身しなくとも、そのままでも狼のようだと誰かが言っているようだが。。。

名月を とってくれろと 泣く子かな <一茶>

名月は とれないけれど 撮ってみた <目茶&苦茶>

寸借詐欺

2011-08-12 23:40:14 | Weblog
 好き嫌いにかかわらず、彼は誰の話も真剣に聞いてくれる。それを証拠に、後々まで話の内容をよく覚えている。僕より9歳年下の彼だが、その年齢よりも上に見えるのは、老けているからではなく、人への思いやりや接し方からくるものかもしれない。20年以上前のこと、ある人に彼との年齢差を告げると「どっちが上なの?」といわれ、思わず顔を見合わせて苦笑した。彼は仕事仲間である。


 その彼、ある日銀座の交差点で信号待ちをしていると、年配のご夫婦に声をかけられたという。奥様共々慇懃に頭を下げ、“財布をなくしてしまい、八王子まで帰るお金がない、ついては八百何十円かのお金を貸して欲しい”と、すがるような眼差しで言う。心優しい彼は「それで間に合うのですか」と尋ねると、“食事もできずお腹を空かしているので、できることなら2~3千あればありがたい”と言った。千円札の持ち合わせがなかった彼、両替をしに走る。3千円を受け取ると、その夫婦は彼の住所を聞き、送金するが一週間ほど待って欲しいとのこと。それから一ヶ月以上が経つが、なしのつぶて。。。

 手を変え品を変え、新しい手口での振り込め詐欺は後を絶たない。今年半年間の振り込め詐欺の被害は、件数では減っているものの、被害総額は30%も増えているという。口座に振込ませる従来の方法だけでなく、自宅に訪れて手渡しで受け取る手口が増加しているとか。何百円かの寸借詐欺を働かなければならないこの夫婦に、どんな事情があったのかは知らない。「騙すより騙されろ」というが、親切を仇にする寸借詐欺はやりきれないと、この暑さにボロボロになったあぶら蝉が鳴(泣)いていたかどうかは定かではない。

お~ぃ お茶

2011-08-11 21:35:15 | Weblog
 午前中から35度を超え、猛暑日となった今日の都心は湿度も高く、何もしなくても身体中から流れる汗はとどまることを知らない。この数日、熱中症による死者や、救急車で搬送される人が相次いでいるという。それでもエアコンの世話にはならない僕、意地を張っているわけでもなく、節電に協力するためでもない。単純に夏が好き、夏を楽しもうと思っているだけである。そこで熱中症対策として、常に水分を摂るように心がけている。


 冷蔵庫に必ず入っている二種類の飲みも物は、スポーツドリンクの「AQUARIUS」「お~ぃお茶」。スポーツドリンクは以前はポカリスウェットがお気に入りだったが、甘みが強いので、AQUARIUSに乗り換えた。これらは冷蔵庫のチルド室に入れ、シャーベット状になる寸前まで冷やす。暑いときにはこの冷たさが喉に心地よい。


 遠出の時に持つ小さいペットボトルは、冷凍庫で凍らすのだが、間に合わないときは、コンビニで冷凍のお茶を買う。これは伊藤園が冷凍保存用に独自に開発したものだという。この「お~ぃお茶」は、始めは「煎茶」として売り出したがさっぱり売れず、「お~ぃお茶」と改名して売り上げを伸ばしたというエピソードがある。「煎茶(せんちゃ)」を正しく読んでもらえなかったことも理由のひとつらしいが。。。


 このペットボトルを手にする楽しみのひとつに、「伊藤園新俳句大賞」の受賞作品に触れられるのもいい。「今年から父がお客の迎え盆」、作者は今回の大震災とは無関係の方のようだが、今年のお盆は、こんな思いの人も多いのではないだろうか。


 「お父さん話しても無駄二日酔い」、こんなお父さんでもそばにいてくれる幸せが感じられる。東日本大震災から今日で5ヶ月、まだまだ家族を探し続ける人もいる。「追憶は流星となり海に落つ」。世の中お盆の帰省ラッシュが始まる頃であり、家族の絆が見直されたお盆でもある。

お~ぃお茶 叫んでみても 返事なし 

-勿忘草ー

ワンコイン暑気払い

2011-08-09 22:45:22 | Weblog
 復活した猛暑の仕事帰り、暑気払いにちょっと一杯と仕事仲間と立ち寄ったお店は、以前入ろうとしたが、落ち着かないということで避けていた立ち飲みのお店。一度入りかけたが、躊躇して、また別の店に行こうとしたが思いとどまった。


 下戸の僕はジョッキ一杯で充分。つまみは枝豆と砂肝焼き。買ったチケットは100円券11枚で1,000円也。これで全てをまかない、ワンコインでの立ち飲み暑気払いである。今日は全国的に猛暑だったようだが、夜になっても一向に気温は下がらない。明日は更に暑くなり暑さのピークを迎えると天気予報。そんなときはこんなリーズナブルな暑気払いもいいもんだ。

立秋

2011-08-08 22:07:52 | Weblog
 今日は立秋だとか、立秋とはいえ東京は猛暑日になり、秋の気配などどこにも見当たらない。しかしどんなに暑かろうと、着実に移ろう季節を知り、花開く秋の植物がある。


 我が家のベランダで、秋の花・ホトトギスが花を咲かせた。ホトトギスの種類は多く、初夏から秋にかけて咲く花もあるが、タイワンホトトギスは秋の花である。

◇呼べば答えて◇
(ほととぎす)

呼べば
答えてくれる人がいる
苦しくても
寂しくても
誰もいなくても

名を呼べるひとがいる
しあわせ

-星野富弘さん-


 ホトトギスの花言葉は「秘めた思い」「永遠にあなたのもの」だとか。2~3日で花が終わるホトトギスだが、次から次へと花が開き花期は長い。花は命が短いほど美しい、と誰かが言った。「永遠にあなたのもの」などという「秘めた思い」を持ち続けるのは難しいことでもある。別れはいつかは訪れるものだから。。。

あなたは「名を呼べるひとがいる しあわせ」を噛み締めていますか?


夏野菜

2011-08-07 23:54:39 | Weblog
 今を盛りの夏野菜、色も豊富で栄養価も高いという。かぼちゃ、トマト、茄子、きゅうり、みょうが、いんげん、ピーマン、しし唐、大葉にゴーヤに、とうもろこし。数え上げたら枚挙に暇がない。野菜好きの僕にとっては何を食べても美味い。「秋茄子は嫁に食わすな」というが、これから秋にかけてますます美味しくなるのが茄子だろう。嫁に食べさせたくないほど美味いというが、身体が冷えるので、嫁には食べさせないほうがいいとか、秋茄子は種がないから、子種がなくならないようにという、姑の言い訳にもなるらしい。

 我が家の定番の茄子料理のひとつ、茄子とピーマンの味噌炒めを作った。豚肉も加えてみたが、作りたての熱々もいいし、冷めても美味いので、多めに作って残りは冷蔵庫で冷やす。


 原発事故以来、野菜も米も魚介類も牛肉も、あらゆるものが放射能に汚染されてしまい、食の安全に神経を尖らせる日々が続く。東北地方は、食に限らず電力も含め、自動車部品などの製造業も盛んであり、日本の産業がこれほどまでに東北に依存していたことを、今回の震災や原発事故で初めて知った。雪深く暗いイメージの東北を、日本の産業の屋台骨として、敬意を込めて見直すことにしよう。そして早い復興を祈るばかりである。難しいことではあるが。。。

緑のカーテン

2011-08-06 22:44:32 | Weblog
 東京は再び暑い夏が戻ってきた。今年は節電によりエアコンの使用を控える家庭が多い中、外気の熱を遮るために窓辺に植えたゴーヤのカーテンが大人気、世の中空前のゴーヤブームだとか。我が家はほとんどエアコンは使わないため、緑の鉢植えで部屋の涼を演出してみた。



大きな鉢に植え替えた出窓のアジアンタムは、新しい芽と古い芽の緑のグラデーションが、涼しげに風に揺れる。



アジアンタムの向こうには夏空に聳えるスカイツリーが顔を覗かせ、我が家を見下ろしているかのよう。



緑の上に吊るした小さなミラーボールが風に揺れると、光のオブジェが涼しさを演出してくれる。


 コスモスさんからいただいた手作りの苔球にあしらったオリヅルランは、水を入れたガラスの皿に置き、そこにガラス製の箸置きの鴨を泳がせてみた。


 以前から欲しいと思っていた羽衣ジャスミンも、コスモスさんが探してきてくださり、扉を開け放した玄関の靴箱の上で延びた蔓が風に揺れる。


 こうして我が家の節電対策は、緑のカーテンならぬ緑の風を呼ぶ鉢植えが、懐と頭の寒さに加え、我が部屋を涼しくしてくれている。まだまだ暑さは続きそうだが、これで今年の暑さを乗り切るとしよう。