勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

花に嵐

2006-03-31 23:46:28 | Weblog

上野東照宮五重塔

☆ 月にむら雲 花に風 ☆
 
 とかく美しいものや、よいことには、支障が起きやすいといわれるが、東京の昨日・今日は、花冷えというにはあまりにも寒く、真冬を思わせる冷たい北風に、折角咲いた桜の花も、さぞかしびっくりしたことだろう。

 
 

上野不忍池

ねがはくば
花のもとにて 春死なむ
その如月の 望月のころ

西行

 「きさらぎの望月」とは旧暦2月15日の満月の夜のこと。釈迦が沙羅双樹の下で入滅したのがこの日とされるそうです。

 西行は1190年(建久1年)の2月16日、願い通り花の下、弘川寺で73歳の生涯を閉じたという。

 因みに今年の旧暦2月15日は新歴では3月14日になるようです。
2006.03.31

ペンギンのお散歩

2006-03-30 23:53:32 | Weblog
 上野動物園は明治15年(1882)に開園した日本で一番古い動物園で、去る3月20日に124周年を迎えたそうです。
 
 また、日本最北の動物園、北海道旭川市立の旭山動物園では、厳冬期でも連日3千人近い入園者で賑わい、昨年2位の東山動物園(名古屋市)を抜いて、上野動物園に次ぐ2位の入園者数になりそうだという。

 そもそも廃園寸前の旭山動物園を建て直したのは、小菅正夫園長。
入園者が減る一方の同動物園の園長になった小菅さんは、動物の能力や自由な動きを見せる「行動展示」と呼ばれる手法の導入で人気を取り戻したという。

 上野動物園でも、春休み期間中、様々なイベントが行われている。
そのひとつ、オウサマペンギンたちの園内散歩は、そのユニークな動きに子供たちが大喜びしていた。

            マウスオンして下さい
 

今の時期はペンギンの毛が抜け替わるので毛並みが悪いそうだ。

 旭山動物園の小菅正夫園長の話によると、病気になった動物を手厚い看病で元気にしホットしていると、ある朝突然死んでいる。
あんなに元気になったのに、何故だ!と言って悲しむ事がしばしばある。
彼らは具合が悪くても、弱っている姿を見せると敵に襲われるので、最後まで弱みは見せないのだそうです。
2006.03.30

ujimaro VS 勿忘草

2006-03-29 22:52:53 | Weblog
 いつも楽しいコメントのuimaroちゃんと、ある夕陽の美しい日の会話です。

勿忘草さん♪>
おっと間違えちゃった(^^;
ハルンケアの尿瓶は勿忘草さんでした(^o^;)ノ

ケニアに一緒に行きましょうよ♪
そう言えばアメリカでこんなジョークが流行ったそうです

≪マウスオンして下さい≫


ujimaro風小話

アフリカのジャングル中を 
アメリカ人と日本人のビジネスマンがさまよっていた
すると草陰から ライオンが出てきて 
今にも飛びかかろうと身構えている

逃げようとするアメリカ人を尻目に
日本人ビジネスマンはバックからスニーカーを取り出し
革靴と履き替えようとしている

それを見てアメリカ人は笑いながらこう言った
「おいおい!スニーカーに履き替えたくらいで 
ライオンから逃げられると思っているのかい?」

日本人はこう答えた
「そんな事は思ってないさ!君より早く走れればそれで良いんだ」

食われるのは一人・・・・・
勿忘草さん♪ 是非一緒に行ってね(^o^;)/
投稿者 ujimaro : 2006年03月26日 02:30



アフリカ、一緒に行こうね。
僕は初めからスニーカー履いて行くからね。
麻呂ちゃんは革靴?
走るの負けたって、尿漏れの匂いで追い払うからいいよ。
投稿者 勿忘草 : 2006年03月26日 23:19



勿忘草さん♪>本当♪一緒に行ってくれるの(^^
しかもわらじを履いて、白装束で?!
勿忘草さんの自己犠牲には感激します(TOT)

でも、唯一心配なのは
ライオンが見向きもしない可能性がある事です・・・・・
「わっ!マズそう」なんてね(^o^;)/
投稿者 ujimaro : 2006年03月27日 18:43



頭から旨み調味料でもかけて行くからいいよ。
でも、そうするとライオンに食べられちゃうのかぁ~
投稿者 勿忘草 : 2006年03月28日 00:17



勿忘草さん♪>大丈夫ですよ(^^;
何が出てきたって勿忘草さんは平気です!!

だって 煮ても焼いても食えない人だから(^o^;)ノ
投稿者 ujimaro : 2006年03月28日 18:11  


あ~ぁ、ライオンもマズそ~って行っちゃったよ♪

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 こんな楽しい会話、いつも「バカヤロー」なんていいながら、大笑いする僕です。
安心してこの様な会話ができることが、とても嬉しいのです。
皆さんもどうぞ遠慮なく笑って下さいね。
2006.03.29

春宵

2006-03-28 23:17:51 | Weblog
 文京区駒込にある六義園(りくぎえん)は、四季を通じて花が楽しめる都内有数の大名庭園である。
大門を抜けると正面に、六義園のシンボルともいえる樹齢約70年のシダレザクラがあり、夜間のライトアップには多くの人が訪れていた。



 春宵

-蘇東坡-


春宵一刻値千金 
花有清香月有陰 
歌管樓臺聲細細 
鞦韆院落夜沈沈 

しゅんしょういっこくあたいせんきん
はなにせいかあり、つきにかげあり
かかんのろうだいこえさいさい
しゅうせんいんらくよるちんちん



春夜

春の夜の一刻は
千金に値する
花の香
おぼろな月
歌と管弦を奏でていた楼台も
今はひっそりとしている
鞦韆(ぶらんこ)のある中庭に
人影はなく
夜はひっそりと更けててゆく
  


 ライトに照らされた園内を、春風に吹かれながらの散策と、やわらかな光に浮かぶ滝のような枝垂桜の淡い清香は、まさに春宵一刻値千金である。(画像大きくなります)
2006.03.28

健康な日を三日下さい

2006-03-27 22:44:22 | Weblog
 僕は、過去に9回入院した事がある。
ほとんどが命に関わる病気ではなかったが、病室で窓の外を見ながら、歩く人の姿をどれ程羨望の眼差しで見たことだろう。
健康があれば、お金なんかいらない、欲張るのはよそう。入院する度にいつもそう思った。
元気になって退院すると、もうそんな事は忘れてしまい、欲望の固まりになってしまう。
つくづく自分の浅はかさを思い知るのだが、それでも欲望は尽きない。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
健康な日を三日下さい

 一日目
 私は故郷に飛んで帰りましょう
 そして、おじいちゃんの肩を叩いて
 それから母と台所に立ちましょう
 おいしいサラダを作って
 父に熱燗を一本つけて
 妹たちと楽しい食卓を囲みましょう

 二日目
 私は貴方の所へ飛んで行きたい
 貴方と遊びたいなんていいません
 お部屋をお掃除してあげて
 ワイシャツにアイロンをかけてあげて
 おいしいお料理を作ってあげたいの
 そのかわりお別れの時
 やさしくキスしてね

 三日目
 私は一人ぼっちで思い出と遊びます
 そして静かに一日が過ぎたら
 三日間の健康ありがとうと笑って
 永遠の眠りにつくでしょう

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 先日テレビで放送された愛と死を見つめての主人公・大島みち子さんの言葉である。
 その昔、この書簡集も読み、 もリアルタイムで知っている。
残念ながら、映画は見ていないが、今回テレビで見たこの言葉が印象的だった。

 今元気でいられる事を、改めてありがたく思わせられた言葉である。
2006.03.27

ちょっと一息

2006-03-26 22:27:17 | Weblog
 久しぶりのハッタリ料理学園の開校です。
忙しい毎日にちょっと一息入れて、寒天のお菓子はいかがでしょう。
寒天が身体に非常にいい働きをすることは、メディアでも盛んに取り上げられご存知と思いますが、我がブログでも以前その効用などを紹介しました。

        
 今回は、寒天を甘くして中に桜の花の塩漬けを入れてみました。
これはNHKで紹介をしていたものですが、ほんのりと桜の香りがしてお洒落な寒天になりました。

        
 もうひとつは、イチゴ大福からヒントを得て、寒天とこしあんで作った水羊羹の中にイチゴを入れてみました。
イチゴとあんの相性がよく、これは結構おいしくて後を引きます。どうぞ召し上がれ。

☆ 
桜湯
                  
 東京の方では、お茶を濁すということから、見合いや婚礼の時に桜湯を使うのや。
京都はな、桜は「花の縁は散りやすい」というんで、桜湯はいやがるんや。

 春になると、喋々や蜜蜂が一斉に桜に集まるやろ。ソメイヨシノにはまず行かんからよく見たらええ。
うまくない、だから葉に集まるんや。
                         
桜守・佐野藤右衛門さんの話


 東京では、桜の花が見ごろになってきました。
皆さんの処ではいかがですか?
2006.03.26

大事件

2006-03-25 23:48:04 | Weblog
 僕にとって大事件が発生しました。

 PCがトラブルを起こし、昨夜から今日にかけてブログの更新ができなくなってしまったのです。
ブログは立ち上がり、辛うじてコメントへの返信はできたのですが、「ブログの作成・編集」に入れなくなってしまったのです。
パスワードの画面にも入れません。
サーバーのトラブルかも知れないと思い、一晩待ちましたが、今日になっても快復しません。

 僕の力ではどうにもならず、仕事から帰ってから、仕方なく弟に助けを求めました。
数時間かけて電話でのやりとりで調べた結果、おおよその原因は解ったのですが、快復する手段が見つかりません。
しばらくブログは休まなければならない事を覚悟しました。

 そこで試してみたのが、設定を数日前に戻す事でした。
祈る思いでの再起動で、午後11時過ぎやっと快復しました。
精神的にも疲れ果て、もう何もする気になりません。
皆さんのブログへの訪問とコメントは失礼して今日は寝ます。明日からまた頑張りますので、お許しください。

                       あ~疲れた!
2006.03.25

桜、咲いてますか?

2006-03-23 23:10:38 | Weblog
 東京のテレビ局から「桜、咲いてますか」なんてひっきりなしに電話がかかってきますやろ。
「まだ咲いてません」と答えると、「いつ頃、咲きますか」と平気で聞いてくるんです。そんなん知るか。
ひどいのになると、「今週の日曜日はどうですか、満開になりませんか」ですよ。人間って勝手なもんですわ。
そんな時は「あんたの都合で桜が咲くか、桜が満開になった時が日曜日だと思ってや」と言っときます。


 桜守・佐野藤右衛門さんのウイットに富んだ語り口には、思わず笑ってしまう。
そうは言ってもやはり桜の咲くのが気になるのが人情。

 我がブログへのコメントで、いつもエスプリの効いたジョークで楽しませてくれるujimaroちゃんから「お薦めのお花見スポットはあるでしょうか?墨田公園は凄い人かな?」なんて問い合わせをいただいた。

 「問われて名乗るもおこがましいが・・・」と言ったのは日本駄衛門。
僕が言うまでもなく、皆さんは僕より詳しいとは思いながら、手元の情報を集めてみました。

 

 墨田公園の桜は2日前は一輪だけだったが、今日はちらほらと咲き始めていた。
盛りの時は、隅田川を挟んだ両岸は人出で賑うが、川風に吹かれながらの花見は格別です。

 

 特に桜橋を渡って台東区側と、墨田区側の両岸の桜を見るのも一考かと思います。
写真撮影のスポットは、墨田区側のほうが、川との兼ね合いが出せるかも知れません。桜橋は車は通れません。
もし、まだ行ったことがない方は、一度はお出かけください。

 
 
 また、台東区側の桜橋の袂の橋場通りを挟んで、山谷掘公園があり、その昔、この堀は吉原通いの通路として栄えたという。
現在は水と緑の憩いの公園として整備され、桜が美しく、墨田公園まで来たら是非足を延ばして欲しい場所です。
 
          クリックで大きくなります 

 文京区、駒込の六義園( 03・3941・2244)の樹齢70年というシダレザクラも照明デザイナーによるライトアップが、滝のように流れる桜を引き立たせ愛好者も多いとか。新聞によると29日(水)までだそうですよ。

 なんと言っても僕のお気に入りは、千代田区の千鳥が淵の桜。
「区の花」にも指定され「サクラといえば千代田区」、そんなイメージ作りに励み、同庁による「さくらまつり」も当初の予定より早めて28日~4月8日に前倒しになったそうです。
さくらまつりには、ライトアップもされ、この様子は千代田区のウェブサイトで20日から見ることができます。

 最後に、上野公園の桜ですが、見事である事は違いないのですが、花見時の土・日は大変です。花よりも人のほうが多く、宴会のそれはもう大騒ぎ。
人間ウオッチングにはいいですね。
様々な人間模様が繰り広げられ、それが面白いですよ。
早朝の桜はまた格別ですが、ゴミの山を片付ける人の話によると、一晩でとんでもない量のゴミがでるそうで、何台もの車がゴミを運んでいます。

 皆様も身近にいい情報があったらお知らせくださいね。
2006.03.23

ショック!

2006-03-22 22:19:11 | Weblog
 外出中、携帯が鳴った。我が家の電話からである。
家の留守電にメッセージが入ると、転送されるようになっているので不思議はない。

「○○の△△ですが、今日はおやすみですか?」と、留守電の声。
月二回出張レッスンに行っている高齢者ホームからである。
しまった、今日はレッスン日ではないか。
慌てて電話すると、
「みんな待っていますけど」
「ごめんなさい、勘違いしていました。一週、間違えていました」
いまからではもう遅い。

 なんということだ、いままで間違えたり、勘違いをしたことは何度もある。
子供の頃から父に「お前はそそっかしいから」と、どれ程叱られた事か。
今でも早とちりや、思い違いでの天然ボケは数え切れないほどある。
しかし、このような間違いはほとんどなかった。

 家に帰ってカレンダーを見ると、メモもしてある。
いよいよ来たか?

 もし、これが逆の場合、いまの僕なら許す事ができる。
誰にも間違いや、勘違いはある。それを許せないほど心が狭いとは思っていない。
だが、これが自分である事が許せない。
自分に厳しいわけではない。自分には特別甘い僕なのだが、いままでは考えられない不注意によるミスをした自分自身が許せないのだ。
つまり、年齢から来る注意力の欠如を思い知らされたわけだから。
ちょっと、ショック!
2006.03.22

サクラ咲く

2006-03-21 23:45:19 | Weblog


 「花の命は短くて苦しきことのみ多かりき」 林芙美子 

 東京でも桜の開花宣言があり、いよいよ春本番。
温かな春の陽射しに、墨田公園の桜もたった一輪だけ、青空に向かって微笑んでいた。

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 折節の移り変わるこそ、ものごとにあわれなれ。
もののあわれは秋こそ勝れと人ごとに言ふめれど、それもさるものにて、際心(きはこころ)浮き立つものは、はるの気色(けしき)にこそあめれ。

 鳥の声なども、殊の外に春めきて、のどやかなる日影に垣根草萌え出づるころより、、やや春深く霞み渡りて、春もやうやう気色(けしき)立つほどこそあれ、折りしも雨風うち続きて、心慌ただしく散りすぎぬ。
青葉になりゆくまで、よろづにただ心をのみぞ悩ます。
 
                           吉田兼好「徒然草」より


   ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆

 兼好は、「四季の移り変わるようすは、何につけても心に沁みるものがあり、特に桜の花が今にも開こうとするとき、雨や風の日が続いて慌ただしく散りすぎてしまう。
こうして青葉の時期になるまで、あれやこれやと気をもむ日々が続く。
そんな春は、どれもこれも見落とせず、よりいっそう心が目覚めるものだ」と言う。
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  明日ありと 思う心の あだ桜
        夜半に嵐の 吹かぬものかは     
                               親鸞

 桜の花が気になる季節になりました。 
2006.03.21

微笑み

2006-03-20 22:09:50 | Weblog

 東京は昨日から頬を刺すような冷たい北風が吹き、春はどこかへ行ってしまったようだ。
それでも墨田公園のソメイヨシノは、確実にその蕾を膨らませていた。
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 「笑いかけ」                     佐野藤右衛門さん
 
 一年間、手塩にかけて守った桜が、春になって蕾が膨らんでくる。
これをわしらは「笑いかけ」と言うんですが、微笑んだような状態になって、自分の力で咲こう咲こうとしている。
わしはこの瞬間があるから「桜守」をやめられないんです。

 ほら、いま咲いている花のとなりの芽は、蕾になって半分風船を膨らませているように、プーッ、となってますわ。これが「笑いかけ」ですわ。いまにも笑い出しそうな顔に似とるやろ。
 
 この「笑いかけ」なんか見ると、こっちも思わず微笑みたくなるやろ。
そうした見方ができるようになると、少し桜を見る目ができたということですわ。

                             集英社 「櫻よ」から

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 靖国神社の桜の基準木も花を開き始めたそうだ。
2006.03.20

故郷

2006-03-19 22:04:24 | Weblog


          兎追いしかの山
          小鮒釣りしかの川
          夢は今もめぐりて
          忘れがたき故郷
 

 両親もこの世を去り、家を継いだ兄も他界し、実家に帰る機会は年々減っていく。
両親が健在の時には、兄弟全員が揃い、車2台に分乗して、両親とともに行った年2回の温泉旅行は、20年以上も続き、今となっては懐かしい思い出となってしまった。

 

 彼岸に入り、今日は久しぶりの墓参りに実家に帰るが、生憎の強い北風に見舞われ、ひどい砂埃のため墓参りは断念したものの、仏壇の前に集まった姉弟たちとの団欒に話が弾み、今まで知らなかった新しいエピソードに驚いたり、感心したりの時間はあっという間に過ぎてしまった。


 行く度に様変わりする故郷の景色も、ところどころに昔の面影も残し、懐かしく思いながら、幼い頃に帰る瞬間が「忘れがたき故郷」なのだろうか。

 一面に咲くピンクの花は、春の代表的な野草の一つ「ホトケノザ」。
花の下にある葉が茎を包み込むようになっていて、これを仏の蓮華座に見立てた名前だそうで、別名サンガイグサ(三階草)ともいわれるそうだ。

 春の七草の「ホトケノザ」は「コオニタビラコ」をいい、この花とは別なのだそうです。
2006.03.19

卒業します

2006-03-18 10:50:25 | Weblog
 新聞に載った、ちょっといい話
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 長崎県警に、今年も白い封筒に入った一万円札6枚が寄せられた。毎年冬に届く匿名の寄付で、50年になる。

 「わずかなお金ですが、気の毒なお友達にあげてください」
1956年、寄付はこんな手紙と共に届いた300円から始まった。
封筒には「A子、S子 17歳」と書いてあっただけだった。
2人は当時、長崎市内に住む高校生だったらしい。3年後には友人の「Y子」さんも加わった。

 72年、Y子さんが亡くなったとつづられてきたが、寄付は3人の連名で続いた。
「我が家では今年から少し給料が上がりました」
近況報告とともに前年より少し多い金額が届くこともあった。
99年からは毎年6万円。今年で総額は126万円余りになった。
昨年から、Y子さんの娘を名乗る女性の寄付5千円も別に届く。
 
 だが、先月14日に届いた連名の寄付は封筒の様子が違った。
毎年裏面に書かれていた「A子、S子、Y子」がなく、A子さんの妹という女性の手紙が入っていた。
 「姉は埼玉に居りますが、体調を悪くして代わりに手紙を書いています。(寄付は)姉が続けていましたが、五十年を迎えて卒業させていただきます。永い事お世話になりました」

 県警は匿名の意向を尊重して寄付の主を捜すことはしなかった。
「50年間も続けられたことは、『敬服』の一語に尽きる」と広報課の吉田誠調査官(56)。

 最後の寄付も昨年同様、ボランティアや障害者団体を助成する「長崎県愛の福祉基金」に託された。

                           朝日新聞から

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 思うことは出来ても、実行に移せない我が身と比較して、この方達の行為に最大限の敬意を表します。A子さんの体調がよくなることを祈りつつ。
2006.03.18

櫻よ 「姥桜こそ、美しい」

2006-03-17 00:20:23 | Weblog
 

「春のうららの・・・♪」と滝廉太郎作曲の「花」にも歌われる隅田川。
隅田川のソメイヨシノはまだ蕾、この早咲きの花が終わる頃には「眺めをなにに例うべき♪」と歌われるようなソメイヨシノの眺めが見られるかもしれない。

 墨田区は、今年から早咲きから遅咲きまで長く楽しめるようにと、墨田公園に25種の桜を植えるそうだ。

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 「姥桜はええな~」                  佐野藤右衛門さん

  花にはみな「色気」があるんです。
その「色気」を通り越すと「色香」にかわる。桜も姥桜になると、それまでの「色気」にかわって、ものすごい「色香」がでる。そうなると本物や。
あちこちに穴があいてしわくちゃだと思っていた幹に、ドーンとした風格が出るんです。そしてほんまにきれいな花がパッパ、パッパと咲く。

 姥桜は、自分で枝や幹を少しづつ枯らしながら大きくなっていくんです。自分で調整しとるんですわ。
そやから見る方もたたえてやらんといかん。そうすると、また来年一生懸命きれいな花を咲かせてくれますから。
「よう頑張ってるな」という気持ちをこめて、ほめてやるつもりで鑑賞したらええんですわ。

 女性もそうやな。花の盛りは短いかもしれんけど、女性が本当に「女らしく」なるのは姥桜になってからや。「色香」がでるということや。
ただし、女性に「色香」出させるには、男もやらんといかんことがある。それは「支え」や。
支え方は花を見てもろうたらわかるでしょう。花の雌しべはたいてい一つや。まわりに雄しべが15から20本以上あるんです。だから守ってやらんといかんのです、少なくとも自分の奥さんだけは大切にせいということやな。
  

                           集英社「櫻よ」から抜粋

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 桜守・佐野藤右衛門さんのやわらかい語り口は、エスプリの効いた小話を聞いているようでもある。
その活躍は海外にまで及び、'97年にはその功績が認められ、ユネスコから、世界で最も芸術文化に功労のあった人を表彰する賞、といわれるピカソ・メダルが贈られたという。

 今年は藤右衛門さんを思い出しながらの花見はいかがでしょう。

2006.03.17

櫻よ 「親父とともに・・・」

2006-03-16 00:14:22 | Weblog

 穏やかな春の陽射しの下、墨田公園の早咲きの桜の花は、今日もにっこり微笑んでいた。
花の下では人が立ち止まり、花を見上げてはまた去っていく。
春の午後は、やさしい陽の光が心もやさしくしてくれる。

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 祗園の桜                     佐野藤右衛門さん

 祗園の枝垂桜にはいろいろ想い出がありますわ。
最初、親父が祗園の枝垂桜の種をうちの畑に播いたんです。
百ほど発芽し芽が出たのは一割、それから成長して枯れるのもありますやろ、だから戦後まで無事に残ったんは4本。

 その1本は、私の生まれたのを記念して植えた。残りの3本を京都市に寄付したんです。

 初代の桜が枯れた後、2本は円山公園に植えられました。
先代の桜の立派なイメージがみんなの中に残ってますやろ。
親父が二代目の枝垂桜を植えたって「貧相」だの「品がない」だの、あげくに「祇園にふさわしくない」だの、いろいろ言われて、そのうえなかなか花が咲かない。

 親父はこの二世桜が心配でたまりませんやろ。そやから、台風の真っ最中に円山公園に駆けつけたんです。それで夢中で柵を越えて、暴風雨でいまにも倒れるか、折れるかという桜の木にしがみついて、両手で幹を抱えて嵐のなか踏ん張ったそうですわ。

 親父の気持ちが通じたのか、しばらくして花が咲いた。いまも見事に咲いてますし、ようけ見に来てくれているでしょう。でも、親父の苦労を知っている人はもうおらんでしょうな。

 4本育てて、家に植えた残りの一本が、不思議な事に親父が死ぬときに枯れたんですわ。

 ある寒い朝に親父が脳梗塞で倒れましてね、その年から桜もおかしゅうなって、なんや変なんです。
親父は入院することになってしまったんですが、そうなったら桜もじわじわ弱ってきた。でも、なんとかその年は花を咲かせよった。

 結局、親父が死んだのは、花が散った一ヶ月後のことやったんやけど、突然その桜が急に葉を勢いよく出したんです。
ああ、これなら来年は昔のように立派に花が咲くなと思っていたら、その一ヶ月後に突然枯れてしまったんですわ。

 この時、「ああ、わしも桜をやらんといかんなぁ」と思いましたわ。
   

                       集英社「櫻よ」から抜粋

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 佐野藤右衛門さんは1928年、京都市生まれ。今年78歳になります。      
2006.03.16