「健二さん。お願いです。どうか私をうんと辱めて下さい。今日は健二さんに虐められたくて来たんです」
そう言って智子さんはどっと健二の前に身を投げ出した。
「ええ。わかりました。僕も智子さんを縛りたくて仕方がなかったんです」
こうしてサディストとマゾヒストの完全な欲求の一致が成立した。
「では智子さん。着ているブラウスとスカートを脱いでブラジャーとパンティーだけの下着姿になって下さい」
健二は言った。
「はい」
智子さんはブラウスを脱ぎスカートを降ろした。
豊満な二つの乳房を包んでいる白いブラジャーと腰にピッタリと貼りついて恥部を隠している白いパンティーだけの姿がまぶしいほどに露わになった。
健二は縄を持って智子さんの背後に回った。
「さあ。両手を背中に回して下さい」
健二は命令的な口調で智子さんの華奢な腕をつかみグイと背中に回し手首を重ね合わせた。
「ああっ」
智子さんが早くも被虐の喘ぎ声を上げた。
健二は智子さんの重ね合わさった手首を麻縄できつめに二巻き縛った。
そしてその縄尻を前に回して智子さんのブラジャーに覆われた豊満な乳房の上をカッチリと二巻き縛り、そしてその縄を智子さんの手首を縛った縄に固く結びつけた。そして今度は智子さんのアンダーバストを二巻き縛った。
豊満な乳房の下垂によって乳房の下の縄は一部、隠された。それがエロチックだった。
智子さんの乳房は上下の縄によって挟み込まれる、というか、縄の縛めから絞り出されるようになった。
健二は前に回って後ろ手に縛られて胸縄をされた智子さんをしげしげと眺めた。
智子さんは横座りしている。
「ああっ。健二くん。いいわっ。夫がいなくなって四ヶ月、ずっとごぶさただったの。久しぶりに縛られて最高の快感だわ」
智子さんはあられもない告白をした。
華奢な腕の肉にきつく縛った縄が食い込んで縄が彼女を虐めているかのようである。
ブラジャーとパンティーの女の恥部を覆う二切れの布を身につけているとはいえ、もう手は自由に使えない。これから何をされるんだろうかという想像力が彼女の恐怖感を高めていた。
叔父さんの家に行った時には、あくまで、伯父さんの許可のもとで智子さんを虐めはしたものの、そこには伯父さんに対する遠慮があった。しかし今は智子さんは完全に健二の支配下にある。
健二がどんな趣向で智子さんをどのようにするかは智子さんには分からない。その恐怖が智子さんの被虐心を激しく興奮させていた。
「ふふふ。智子さん。このままブラジャーとパンティーを抜きとってしまえばもっと恥ずかしい格好になりますね」
健二は智子さんの被虐心を刺激するためにそんなことを言った。
「あっ。ああっ。こわいわ」
智子さんは恐怖におびえて言った。
「ふふ。大きなおっぱいですね。もう乳首が勃起しているんじゃないですか?」
と言うと智子さんの意識が胸に行き、胸がブルッと揺れた。しかし、後ろ手に縛られている以上、ブラジャーに覆われている胸のふくらみを隠すことは出来ない。彼女はしげしげと見られることに耐えるしかないのである。
「あっ。嫌っ。虐めないで」
そうは言ったものの、そう言われることでM女は興奮するのである。
正常な男だったら、こういう状況ではすぐに女に抱きついて胸を揉み、ブラジャーとパンティーを脱がせてセックスする。しかし真のSM的人間は違うのである。真のSM的人間は相手には決して手を触れない。なぜならサディストの男にとっては女を辱しめることが、そしてマゾヒストの女にとっては辱められることにのみ最高の快感を感じるからである。
なので健二はこれ以上、彼女に何かをしたいわけではない。このまま、じっと彼女を見ているだけで十分なのだ。自由を奪われて、これから何をされるかわからないという恐怖感が高まっていくことに彼女の興奮の度合いも高まっていくのである。
健二は押し入れを開けてSM写真集を何冊も持って来て智子さんの前で開いた。
そこには、蟹縛り、胡坐縛り、狸縛り、海老縛り、吊るし縛り、机上縛り、椅子縛り、大股開き、棒つつき、蝋燭、剃毛、擽り、顔踏み、虫責め、錘吊るし、梯子責め、逆さ吊り、とM女が丸裸にされて、あられもない惨めの極致の格好にさせられている姿がページをめくる度にあらわれた。
「ふふふ。智子さんはどんな格好にされたいですか?」
健二は意地悪く質問した。
「こ、こわいわ」
恥ずかしい格好にさせられている女の写真を見せつけられて、智子さんも自分もそうさせられるかもしれないという恐怖感が現実的になったのだろう。智子さんは本当におびえて震えていた。
「ふふふ。こんなのはどうですか?」
健二はあるページを開いた。
それは美しい女が全裸にされて、後ろ手に縛られて、両足首を縛られて逆さ吊りにされている写真だった。
美しい長い黒髪が逆さになって床に垂れ、女はやるせない表情で顔は歪み、逆さ吊りの苦しみと、許しを乞う哀切的な表情で切れ長の目をじっと閉じて、いつ終わるかわからない、つらい責めに耐えていた。
「こ、こわいわ」
もろに、逆さ吊りにされている女の写真を見せつけられて、自分もそうさせられるかもしれないという恐怖感が起こったのだろう。智子さんは本当にこわがって震えていた。
しかし健二の目的は智子さんをこわがらせることで、いきなりそんな激しい責めをするつもりはなかった。
健二は智子さんの背後に回った。
「じゃあ、智子さん。後ろ手の縄を解きますから自分でブラジャーとパンティーを脱いで全裸になって下さい」
「はい」
健二は智子さんの後ろ手に縛った縄を解いた。
そしてすぐに智子さんの前に回った。
智子さんは恥ずかしそうに顔を真っ赤にしながら座っていた。
「さあ。智子さん。ブラジャーとパンティーを脱いで全裸になって下さい」
健二は命令的な口調で智子さんをせかした。
「はい」
智子さんはブラジャーの背中のホックを外し肩紐を外してブラジャーを抜きとった。
智子さんの豊満な二つ仲良く並んでいる乳房が丸見えになった。
智子さんは片手で二つの乳房を隠しながら中腰になり、急いでパンティーを降ろして足から抜きとった。そしてペタンと座ってしまった。もとのままの横座りである。
彼女は顔を火照らせて片手で胸を、片手でアソコを隠していた。
裸を見られることの恥ずかしさからではなく、裸を何とか隠そうとする行為をすることによって女のいじらしさ、羞恥心を自分に自覚させ、そして健二に加虐心を起こさせるためである。
「ああっ。いいわっ。感じちゃう」
彼女は被虐の快感を叫んだ。
健二は黙っていた。彼女は被虐心に久々に酔っているのだし。それに下手に言葉をかけたり下手な言葉責めはしない方がいいのだ。男が何を考えているのか分からないことが、M女の想像力を掻き立てるからだ。
智子さんは片手で胸を、片手でアソコを隠していた。だが手が自分の豊満な乳房に触れることによって、だんだん胸を隠すというより、手を乳房に触れさせることによって、健二に分らないようにそっと自慰したいと思っているのを、健二は乳房に触れている指が少し動く仕草で感じとった。
「ふふふ。智子さん。乳首が勃起し始めているんじゃないんですか?」
健二はさりげなく聞いた。
「ああっ。もうダメ」
智子さんはハアハアと息を荒くしながら胸を覆っていた指で乳首をつまんでコリコリさせた。
どんどん智子さんの乳首が勃起していった。
アソコを覆う手もアソコを隠すというより、アソコの肉を揉む動きに変わっていった。
ああっ、ああっ、と喘ぎ声を上げながら。
もう智子さんはオナニーを見抜かれても、オナニーを隠そうとはしなくなっていた。
「ふふふ。智子さん。ご主人に死なれてからエッチなことはしていたんですか?」
「し、していません」
「じゃあ、さびしくなったらどうしていたんですか?」
「オナニーしていました。受験が終わって健二くんの家に行って健二くんに虐められることを想像して」
「じゃあ智子さんはこの部屋でオナニーして下さい。僕は出て行きます」
そう言って健二は智子さんの居る部屋を出た。
健二は別の部屋から、一人になった智子さんの様子を見た。
智子さんは初めデジカメが何処にあるのだろうかと部屋の四隅を見ていたが見つけられなかった。もしかするとデジカメは設置されていないと思ったのかもしれない。かえって見られていない状態に一人にして思う存分、長い間、一人でさびしくしていたオナニーを、今度はいつでも虐めてもらえる保障がある立場で思う存分オナニーさせてやろうという健二の考えなのかもしれないと考えたのかもしれない。そんなふうに考えが変わったのだろう。
また見られているか見られていないか、わからない事にも興奮したのだろう。
智子さんはだんだんハアハアと息を荒くしながらオナニーを始めた。
智子さんは乳房を隠すのをやめて、荒々しく乳房を揉み、乳首をつまんでコリコリさせた。
乳首は激しく勃起した。
「ああっ。いいっ」
智子さんにもう恥じらいはなかった。
智子さんは畳の上に犬のように四つん這いになると膝を開いて、片手を伸ばして床を押さえ、片手でアソコを揉み出した。
豊満な二つ仲良く並んだ乳房がその重さによって床に向かって下垂していた。
クチャクチャとだんだんバルトリン腺液の鳴る音が聞こえ出した。
「ああっ。いいっ」
智子さんは全身をプルプル震わせながら喜悦の叫びを上げた。
彼女は片手で床を支えるのをやめた。顔と肩が床にくっつき、顔と乳房がへしゃげた。
床に押しつぶされた乳房も色っぽかった。
彼女は両手を背中に回し、背中で手首を重ね合わせた。
尻を突き出した屈辱的なポーズをとるため。
実際、彼女は膝を開いて手首を背中で重ね合わせているので、大きな尻が高々と天井に向けられ、それを支えているムッチリした太腿はプルプルと小刻みに震えていた。
膝を大きく開いているので尻の割れ目が開いて窄まった尻の穴は丸見えで、激しい被虐の興奮のため、恥丘の肉がふくらんで、そのため女の割れ目は閉じていた。
「ああっ。いいっ」
尻の穴はヒクヒクと窄まったり開いたりした。
それはこれから健二に尻の穴まで晒して虐めて欲しいという智子の意思表示なのだろう。
かなりの時間、智子は尻を上げるポーズをとっていたが、足も疲れてきたのか、太腿の力を抜いた。そのため智子は床にペシャンとうつ伏せになった。
智子はすぐに起き上がった。そして持ってきたカバンから縄を取り出した。
智子は一本の縄を二つに折った。そして折った所を首の後ろにかけた。そして体の前面に垂れている二本の縄を胸の所で固結びにし、さらに臍のすぐ下でまた固結びにした。智子はハアハアと喘ぎながら、縄尻を股間に持って行った。智子は股間を開き、二本の縄をその中にグイと食い込ませた。ああっ、と智子は喘ぎ声を上げた。智子はさらに、アソコの割れ目に食い込ませた縄を後ろに持って行き、尻の割れ目に厳しく食い込ませた。そして股間に食い込ませた縄を背中の上に持って行き、首の後ろの縄に通した。そして、今度は、その縄を胸と臍の下を結んでいる体の全面の二本の縄に両側から通して、背中に引っ張った。これによって智子の胸と臍の所に◇が出来た。智子はさらに胸の下と臍の下の固結びの所に、同様に、縄尻を背後から前に出して、引っ掛け、背中の方にグイと引っ張って固結びにした。これで胸と臍の下にも◇が出来た。菱形縛りが完成した。縦縄がただでさえ股間に厳しく食い込んでいるのに、それを横縄で引っ張ることで縄がさらに引っ張られて智子の柔らかい体に厳しく食い込んだ。ああっ、と智子は喘ぎ声を上げた。
菱形縛りは自分でも出来るので智子は時々、していたのであろう。
菱形縛りは柔らかい女の体に意地悪く食い込んでくる縄ではあるが、二本の股間縄が女の性器を隠す役割りも果たしていた。女の股間に深く食い込んだ縦縄は、女がどんな格好をしても女の恥ずかしい所を隠している。智子はそれを確かめるように、カガミに向かって、立ったり、大きく足を開いたりして、それを確かめた。また智子には、菱形縛りを健二にして欲しいという思いもあるのだろう。
智子が体を動かす度に意地悪な股間の縄が智子の敏感な所を擦り、智子は、ハアハアと喘ぎ声を上げた。
智子さんの興奮が高まったのだろう。
彼女は股間に食い込んでいる縦縄の前を右手でつかみ後ろを左手でつかんだ。
そして縄を前後に動かし出した。ただでさえ縦縄は彼女の股間に厳しく食い込んでいるのに、縄を前後に動かすことによって、縄は陰核から肛門までの女の感じやすい所を刺激した。
「ああっ。ああっ」
と智子さんは蛭のような唇を半開きに開け、苦し気に眉を寄せ、その行為を続けた。
智子さんは時々、左手を離してその手で乳房を揉んだり乳首をつまんでコリコリさせたりした。やがて智子さんにオルガズムが起こったのだろう。
彼女は髪を振り乱し、全身を激しくブルブル揺すり出した。
そして。
「ああーイクー」
と叫んで全身を震わせた。
オルガズムに達した後は、智子さんはガックリと死人のように床に倒れ伏してしまった。
彼女はしばらくの間、ピクリとも微動だにしなかったが、やがてムクッとゆっくりと起き上がった。そして背中に手を回して菱形縛りを解いていった。
縦縄を弓のように引っ張って体に◇を作っていた横縄が解けた。
次いで智子さんは首の後ろにかかっていた横縄の縄尻を首から抜き、股間に食い込んでいた縦縄を解いた。三つの固結びのある菱形縛りの縄を智子さんはカバンにしまった。
智子さんは少し、ソワソワした様子だったが、やがてパンティーを履き、ブラジャーをつけた。そしてスカートを履き、ワイシャツを着た。
そして彼女はつつましく正座した。
・・・・・・・・・・・・・
健二は戸を開けて智子さんの居る部屋に入った。
そして彼女の前に座った。
彼女は健二が部屋を出たあとに、四つん這いになって尻を突き上げたり、自分で亀甲縛りをしたりしてオナニーしていた姿を健二が見ていたか、見ていなかったかどうかはわからない。
彼女が服を着てつつましく座っているのは、健二が部屋を出た後に彼女はすぐに服を着て、おとなしく、じっとしていたということを装うためだろう。しかしそれはこの部屋に隠しカメラが仕掛けてなくて健二が彼女のあられもないオナニーを見ていない場合である。しかし見られていたとしても健二が部屋にもどってきた時に、亀甲縛りの姿のままでいるのを見られるのも彼女としては恥ずかしいだろう。ともかく女は服を着ていれば美しいのである。
しかし彼女は、あられもない淫らな姿や行為を見られたのか見られていないのか、わからないので緊張して顔を火照らせていた。
健二はその膠着状態を穏やかな口調で破った。
「ふふふ。智子さん。この部屋には隠しカメラが仕掛けてあります。僕は別の部屋で智子さんが、四つん這いになってお尻を突き上げたり、自分で亀甲縛りしたオナニー姿を全部見させてもらいました」
健二はニヤリと笑って言った。
「健二くん。見ていたのね。恥ずかしいわ」
智子さんは顔を赤くした。
「智子さん。今日はこれからどうしますか。まだ何かやりますか。それとも今日は帰りますか。それは智子さんにまかせます」
健二は判断を彼女にゆだねた。
「健二さん。私、夫に死なれて四ヵ月、ずっとモヤモヤした気持ちでいたんです。今日、やっと決断して、健二さんに徹底的に虐めてもらいたいと思って来たんです。健二さん。お願いです。どうか私を徹底的に私を虐めて下さい」
彼女はあられもない懇願をした。
「わかりました。じゃあ、また続きをしましょう」
「有難う。嬉しいわ」
「智子さんは何をされたいですか?」
「健二くんにまかせます。健二さんはどんなことをして虐めてくれるのか、ワクワクします」
健二はニヤリと笑った。
「じゃあ、智子さん。またワイシャツとスカートを脱いで下さい」
「はい」
彼女はワイシャツのボタンを外した。そして中腰になってスカートを降ろした。
豊満な二つの乳房を包んでいる白いブラジャーと腰にピッタリと貼りついて恥部を隠している白いパンティーだけの姿がまぶしいほどに露わになった。
健二はどんな方法で智子さんを虐めようかと迷った。
責め方は無数といえるほどある。
彼女を後ろ手に縛ってパンティーを膝の所まで降ろしてしまえば彼女は手を使えないのでパンティーを引き上げることは出来ない。そういうふうな、もどかしい羞恥責めをしようかとも思った。あるいは彼女がさっきやったように、後ろ手に縛って四つん這いにさせ尻を上げるポーズをとらせようかとも思った。
あるいは彼女のブラジャーを外し、両方の乳首を割り箸とゴムで挟もうかとも思った。
しかし彼女は四ヵ月もSMプレイをしておらず、やむにやまれぬ思いで健二の家にやって来たのだから、そしてさっきの彼女のオナニーからも、彼女の被虐心は炎のように彼女の心の中でメラメラと燃え盛っているだろうし、健二も羞恥責めではなく、もっと激しく彼女を虐めたいというサディズムが募っていた。
それで健二はある意地悪な責めをしようと決めた。
「さあ。智子さん。ブラジャーとパンティーも脱いで全裸になって下さい」
健二は命令的な口調で智子さんに言った。
「はい」
智子さんはブラジャーの背中のホックを外し肩紐を外してブラジャーを抜きとった。
智子さんの豊満な二つ仲良く並んでいる乳房が丸見えになった。
智子さんは片手で二つの乳房を隠しながら中腰になり、急いでパンティーを降ろして足から抜きとった。そしてペタンと座ってしまった。もとのままの横座りである。
彼女は顔を火照らせて片手で胸を、片手でアソコを隠していた。
さっきの亀甲縛りの縄の跡が体に印されていた。
健二は縄を持って彼女の背後に座った。
そして彼女の両手をつかんで背中に回し、手首を重ね合わせて縄でカッチリと縛った。
そして健二は丈夫な太い縄を二本もって、一本の縄を彼女の右の足首に結びつけ、もう一本を彼女の左の足首に結びつけた。
「な、何をするの?」
彼女はいきなり全裸にされ、後ろ手に縛られて、両方の足首をそれぞれ縄で縛られて何をされるのだろうかと分らない様子だった。
健二は椅子を持って来た。
そして彼女の足首を縛った縄を持って椅子の上に乗った。
そして天井の梁にその縄を引っ掛けて、まずは右足の縄をグイグイと引っ張っていった。
「ああ。健二くん。逆さ吊りにしてくれるのね」
智子さんが気づいて言った。
健二は智子さんの右足が天井に引き上げられて、尻が浮き、背中も床を離れ、頭と肩だけが床に着いている状態で右足を縛った縄を天井の梁に結びつけた。
そして、左足の縄も右足と同じ高さまで引き上げて天井の梁に結びつけた。
両足首の間隔は1mくらいに開いた。
そして健二は椅子から降りて逆さ吊りにされている智子さんをしげしげと見た。
智子さんのムッチリ閉じ合わさった大きな尻が丸出しになり、アソコも丸見えになった。
といっても、アソコの割れ目は閉じている。
激しい興奮で恥肉がふくらんでいることもあるが、女の大陰唇は自分や他人が意識して手で開かない限り構造的に閉じているものなのである。
智子さんの豊満な二つの乳房も丸見えになっている。
「どうですか。智子さん。こういう格好で縛られる気持ちは?」
「い、いいわっ。惨めの極致だわ。だって健二さんが許してくれるまで私はずっと全裸で逆さ吊りの惨めな格好でいなくてはならないもの」
彼女は被虐の陶酔に酔っていた。
健二も少しの間、全裸の逆さ吊りの彼女の姿を眺めた。
健二の目の前には彼女の美しい顔があり、ばらけて床に散らかった彼女の美しい黒髪がある。
彼女は手と足を拘束されているので健二は彼女の体を自由に触ることが出来る。
普通(ノーマル)な性欲の男だったら、飢えた狼が獲物に襲いかかるように彼女の体を思うさま弄ぶだろう。しかし健二はそうしなかった。なぜならSMとは相手を惨めの極致にして、羞恥心を弄ぶものだからである。彼女は今、惨めの極致にされて、その姿を見られる被虐に陶酔している。なので健二は何もせず、彼女を見下すだけでいいのである。
しかし健二にはもっと意地悪な計画があった。
健二はニヤニヤ笑いながら太い蝋燭を取り出した。そして蝋燭の棒の真ん中をヒモで縛った。
「な、何をするの?」
智子さんが不安そうに健二の方を向いて聞いた。
しかし健二は黙っていた。
健二は蝋燭を持って椅子の上に登った。
そしてヒモを智子さんの両足首を縛りつけてある梁の真ん中に結びつけた。
蝋燭の棒は梁からダラリと垂れている。しかし蝋燭のすぐ下は智子さんのアソコである。
健二はライターを取り出して火を灯した。
そして蝋燭の芯に火をつけた。蝋燭は少し傾いていたが、おおむね水平だった。
すぐに蝋燭に灯った火によって熱せられて蝋燭が溶け出し、ポタリ、ポタリと蝋涙が垂れ始めた。それは否応なしに智子さんの股間に垂れていった。
蝋涙はポタリ、ポタリと智子さんの尻の肉から股間、アソコの肉に容赦なく垂れた。
蝋涙が智子さんの柔肌に垂れると同時に智子さんは、
「ああっ。熱い。熱い」
と叫んで蝋燭の攻撃を避けようと身を捩った。
しかし頭と肩がかろうじて床に着いているだけで、ほとんど逆さ吊りのような状態なので、いくら身をくねらせても、股間を蝋涙の攻撃からそらすことは出来なかった。
意地悪な蝋燭は情け容赦なくポタリ、ポタリと智子さんの尻の肉から股間、アソコの肉に向かって蝋涙を放ち続けた。
「ああっ。健二くん。お願い。許して」
智子さんは身をくねらせながら哀願した。
ここに至って、智子さんは、この意地悪な責めから逃れることは出来ないのだとさとった。
それと同時に健二のサディズムの激しさにも。
健二はもう完全なサディストになりきっていた。女が苦しみもがく姿は何て愉快なんだろう。
口にこそ出さね、健二は心の中で、「女を虐めるのは何て楽しいんだろう。智子。もっと苦しめ。もっと苦しめ」と悪魔の喜びに歓喜していた。
蝋涙は智子さんの股間にポタポタと滴り落ち続け、その蝋涙がくっつき合って智子さんのアソコは蝋涙の面によって隠されて見えなくなるまでになった。「許して。許して」と言って体を苦し気にくねらせていた彼女だってが、彼女も太腿や体をくねらせ続けることに疲れはててしまったと見え、ぐったりと動かなくなってしまった。健二はふっと蝋燭の火に息を吹きかけて蝋燭の火を消した。
「ああ。健二さま。お許し下さり有難うございます」
智子さんが言った。
「智子さん。疲れたでしょう」
健二は椅子の上に乗った。そして智子さんを逆さ吊りにしている縄の固定を解き、ゆっくりと彼女の足首を降ろしていった。彼女の尻が床に着き、そしてさらに縄を緩めることによって、彼女の足も床に着き、彼女の逆さ吊りは完全に解かれた。
「ああ。健二くん。許して下さって有難う」
健二は彼女の両足首の縄を解いた。そして彼女の後ろ手の縄も解いた。
彼女の引き締まった足首には彼女の体重を支えていたために、クッキリと赤い縄の跡が印されていた。彼女は全裸ではあるが縄の縛めは全部なくなり彼女の手足は自由になった。
しかし彼女はよっぽどクタクタに疲れていると見え、何をする気力も起こらないのだろう。そして被虐の余韻に浸りたいのだろう。グッタリと床に伏したまま動かなかった。
健二は彼女の股間に貼りついた蝋涙をペリペリと剥がした。蝋涙はくっつき合って面になっていたので、ペリペリと簡単に剥がれた。彼女は久しぶりの被虐の余韻に浸っていたいのだろうが、いつまでも裸にさせてはおきたくなかった。なので健二は床に散らかっている彼女の服を集めて持ってきた。そして彼女の足首にパンティーをくぐらせて腰まで引き上げた。そして彼女の上半身を起こして、彼女の胸にブラジャーを着けた。そして彼女にスカートを履かせ、ワイシャツを着せた。疲れているとはいえ彼女も自分で服を着ることは出来るだろう。しかし彼女が健二に身をまかせていたのは、健二のお人形になるためであり、実際、健二は彼女を生きた着せ替え人形のように扱うことに楽しさを感じていた。
彼女はしばしぐったりとしていたが、やがてムクッと体を起こした。
「健二くん。有難う。久しぶりに被虐の快感を味わうことが出来て幸せだったわ」
「智子さん。僕も楽しかったです」
「でも健二くんが、あんなハードな責めが出来るなんて驚いたわ」
「僕は真面目な人間を装っていますが本当は凄くスケベなんです」
「健二くんはSMに興味があるの?」
去年の夏、伯父の家で彼女を弄んだことや彼女が渡してくれた彼女の緊縛写真から彼女は健二が無理して彼女の欲求を満たしてあげたのか、それとも本当に健二にSM趣味があるのか知りたくて聞いたのだろう。
「智子さん。正直に言います。僕は先天的にSMの性癖があります」
「それを聞いて安心したわ。ところで健二くんはサディストなんでしょう?」
「ええ。でもマゾヒズムもあります」
「そうかなあ。そうは見えないけど」
「智子さんは僕にとって女神さまです。だから僕は智子さんに虐められたいとも思っています」
「嬉しいわ。でも私そんな事できないわ」
「そうでしょうね。智子さんにサディズムは感じられません。僕のマゾヒズムは精神的な男から女への変身です。僕は裸にされて縛られている女の人の緊縛写真を見ると、その女の人に感情移入してしまうんです。虐められている女になりたいと思うんです。それが僕が最も興奮する性欲の形なんです」
「そうだったの。嬉しいわ。これからもまた私を虐めてくれる?」
「ええ。智子さんが虐められたくなったら、またいつでも来て下さい」
「有難う。健二くん」
そう言って智子さんは去って行った。
智子さんは伯父さんの会社の社長として働いている。
健二も医学部に入って高校とは違う大学の勉強が始まった。
しかし医学部の1年と2年は教養課程で本格的な医学の勉強は3年からである。
教養課程はかなり楽で、皆、車の免許を取りアルバイトに励んでいた。
健二も自動車教習所に通って運転免許を取った。
しかし土曜日には、智子さんから電話がかかってくることが多かった。
「健二くん。明日、うかがってもいいでしょうか?」
健二は智子さんから電話があると、「はい。構いません。楽しみに待っています」と言っている。虐められたいという被虐心が耐えられなくなると彼女は健二に電話してきた。
健二は毎回、趣向を変えた方法で、智子さんを虐めている。
こうして健二は智子さんとSMパートナーとして付き合っている。
2025年5月14日(水)擱筆
そう言って智子さんはどっと健二の前に身を投げ出した。
「ええ。わかりました。僕も智子さんを縛りたくて仕方がなかったんです」
こうしてサディストとマゾヒストの完全な欲求の一致が成立した。
「では智子さん。着ているブラウスとスカートを脱いでブラジャーとパンティーだけの下着姿になって下さい」
健二は言った。
「はい」
智子さんはブラウスを脱ぎスカートを降ろした。
豊満な二つの乳房を包んでいる白いブラジャーと腰にピッタリと貼りついて恥部を隠している白いパンティーだけの姿がまぶしいほどに露わになった。
健二は縄を持って智子さんの背後に回った。
「さあ。両手を背中に回して下さい」
健二は命令的な口調で智子さんの華奢な腕をつかみグイと背中に回し手首を重ね合わせた。
「ああっ」
智子さんが早くも被虐の喘ぎ声を上げた。
健二は智子さんの重ね合わさった手首を麻縄できつめに二巻き縛った。
そしてその縄尻を前に回して智子さんのブラジャーに覆われた豊満な乳房の上をカッチリと二巻き縛り、そしてその縄を智子さんの手首を縛った縄に固く結びつけた。そして今度は智子さんのアンダーバストを二巻き縛った。
豊満な乳房の下垂によって乳房の下の縄は一部、隠された。それがエロチックだった。
智子さんの乳房は上下の縄によって挟み込まれる、というか、縄の縛めから絞り出されるようになった。
健二は前に回って後ろ手に縛られて胸縄をされた智子さんをしげしげと眺めた。
智子さんは横座りしている。
「ああっ。健二くん。いいわっ。夫がいなくなって四ヶ月、ずっとごぶさただったの。久しぶりに縛られて最高の快感だわ」
智子さんはあられもない告白をした。
華奢な腕の肉にきつく縛った縄が食い込んで縄が彼女を虐めているかのようである。
ブラジャーとパンティーの女の恥部を覆う二切れの布を身につけているとはいえ、もう手は自由に使えない。これから何をされるんだろうかという想像力が彼女の恐怖感を高めていた。
叔父さんの家に行った時には、あくまで、伯父さんの許可のもとで智子さんを虐めはしたものの、そこには伯父さんに対する遠慮があった。しかし今は智子さんは完全に健二の支配下にある。
健二がどんな趣向で智子さんをどのようにするかは智子さんには分からない。その恐怖が智子さんの被虐心を激しく興奮させていた。
「ふふふ。智子さん。このままブラジャーとパンティーを抜きとってしまえばもっと恥ずかしい格好になりますね」
健二は智子さんの被虐心を刺激するためにそんなことを言った。
「あっ。ああっ。こわいわ」
智子さんは恐怖におびえて言った。
「ふふ。大きなおっぱいですね。もう乳首が勃起しているんじゃないですか?」
と言うと智子さんの意識が胸に行き、胸がブルッと揺れた。しかし、後ろ手に縛られている以上、ブラジャーに覆われている胸のふくらみを隠すことは出来ない。彼女はしげしげと見られることに耐えるしかないのである。
「あっ。嫌っ。虐めないで」
そうは言ったものの、そう言われることでM女は興奮するのである。
正常な男だったら、こういう状況ではすぐに女に抱きついて胸を揉み、ブラジャーとパンティーを脱がせてセックスする。しかし真のSM的人間は違うのである。真のSM的人間は相手には決して手を触れない。なぜならサディストの男にとっては女を辱しめることが、そしてマゾヒストの女にとっては辱められることにのみ最高の快感を感じるからである。
なので健二はこれ以上、彼女に何かをしたいわけではない。このまま、じっと彼女を見ているだけで十分なのだ。自由を奪われて、これから何をされるかわからないという恐怖感が高まっていくことに彼女の興奮の度合いも高まっていくのである。
健二は押し入れを開けてSM写真集を何冊も持って来て智子さんの前で開いた。
そこには、蟹縛り、胡坐縛り、狸縛り、海老縛り、吊るし縛り、机上縛り、椅子縛り、大股開き、棒つつき、蝋燭、剃毛、擽り、顔踏み、虫責め、錘吊るし、梯子責め、逆さ吊り、とM女が丸裸にされて、あられもない惨めの極致の格好にさせられている姿がページをめくる度にあらわれた。
「ふふふ。智子さんはどんな格好にされたいですか?」
健二は意地悪く質問した。
「こ、こわいわ」
恥ずかしい格好にさせられている女の写真を見せつけられて、智子さんも自分もそうさせられるかもしれないという恐怖感が現実的になったのだろう。智子さんは本当におびえて震えていた。
「ふふふ。こんなのはどうですか?」
健二はあるページを開いた。
それは美しい女が全裸にされて、後ろ手に縛られて、両足首を縛られて逆さ吊りにされている写真だった。
美しい長い黒髪が逆さになって床に垂れ、女はやるせない表情で顔は歪み、逆さ吊りの苦しみと、許しを乞う哀切的な表情で切れ長の目をじっと閉じて、いつ終わるかわからない、つらい責めに耐えていた。
「こ、こわいわ」
もろに、逆さ吊りにされている女の写真を見せつけられて、自分もそうさせられるかもしれないという恐怖感が起こったのだろう。智子さんは本当にこわがって震えていた。
しかし健二の目的は智子さんをこわがらせることで、いきなりそんな激しい責めをするつもりはなかった。
健二は智子さんの背後に回った。
「じゃあ、智子さん。後ろ手の縄を解きますから自分でブラジャーとパンティーを脱いで全裸になって下さい」
「はい」
健二は智子さんの後ろ手に縛った縄を解いた。
そしてすぐに智子さんの前に回った。
智子さんは恥ずかしそうに顔を真っ赤にしながら座っていた。
「さあ。智子さん。ブラジャーとパンティーを脱いで全裸になって下さい」
健二は命令的な口調で智子さんをせかした。
「はい」
智子さんはブラジャーの背中のホックを外し肩紐を外してブラジャーを抜きとった。
智子さんの豊満な二つ仲良く並んでいる乳房が丸見えになった。
智子さんは片手で二つの乳房を隠しながら中腰になり、急いでパンティーを降ろして足から抜きとった。そしてペタンと座ってしまった。もとのままの横座りである。
彼女は顔を火照らせて片手で胸を、片手でアソコを隠していた。
裸を見られることの恥ずかしさからではなく、裸を何とか隠そうとする行為をすることによって女のいじらしさ、羞恥心を自分に自覚させ、そして健二に加虐心を起こさせるためである。
「ああっ。いいわっ。感じちゃう」
彼女は被虐の快感を叫んだ。
健二は黙っていた。彼女は被虐心に久々に酔っているのだし。それに下手に言葉をかけたり下手な言葉責めはしない方がいいのだ。男が何を考えているのか分からないことが、M女の想像力を掻き立てるからだ。
智子さんは片手で胸を、片手でアソコを隠していた。だが手が自分の豊満な乳房に触れることによって、だんだん胸を隠すというより、手を乳房に触れさせることによって、健二に分らないようにそっと自慰したいと思っているのを、健二は乳房に触れている指が少し動く仕草で感じとった。
「ふふふ。智子さん。乳首が勃起し始めているんじゃないんですか?」
健二はさりげなく聞いた。
「ああっ。もうダメ」
智子さんはハアハアと息を荒くしながら胸を覆っていた指で乳首をつまんでコリコリさせた。
どんどん智子さんの乳首が勃起していった。
アソコを覆う手もアソコを隠すというより、アソコの肉を揉む動きに変わっていった。
ああっ、ああっ、と喘ぎ声を上げながら。
もう智子さんはオナニーを見抜かれても、オナニーを隠そうとはしなくなっていた。
「ふふふ。智子さん。ご主人に死なれてからエッチなことはしていたんですか?」
「し、していません」
「じゃあ、さびしくなったらどうしていたんですか?」
「オナニーしていました。受験が終わって健二くんの家に行って健二くんに虐められることを想像して」
「じゃあ智子さんはこの部屋でオナニーして下さい。僕は出て行きます」
そう言って健二は智子さんの居る部屋を出た。
健二は別の部屋から、一人になった智子さんの様子を見た。
智子さんは初めデジカメが何処にあるのだろうかと部屋の四隅を見ていたが見つけられなかった。もしかするとデジカメは設置されていないと思ったのかもしれない。かえって見られていない状態に一人にして思う存分、長い間、一人でさびしくしていたオナニーを、今度はいつでも虐めてもらえる保障がある立場で思う存分オナニーさせてやろうという健二の考えなのかもしれないと考えたのかもしれない。そんなふうに考えが変わったのだろう。
また見られているか見られていないか、わからない事にも興奮したのだろう。
智子さんはだんだんハアハアと息を荒くしながらオナニーを始めた。
智子さんは乳房を隠すのをやめて、荒々しく乳房を揉み、乳首をつまんでコリコリさせた。
乳首は激しく勃起した。
「ああっ。いいっ」
智子さんにもう恥じらいはなかった。
智子さんは畳の上に犬のように四つん這いになると膝を開いて、片手を伸ばして床を押さえ、片手でアソコを揉み出した。
豊満な二つ仲良く並んだ乳房がその重さによって床に向かって下垂していた。
クチャクチャとだんだんバルトリン腺液の鳴る音が聞こえ出した。
「ああっ。いいっ」
智子さんは全身をプルプル震わせながら喜悦の叫びを上げた。
彼女は片手で床を支えるのをやめた。顔と肩が床にくっつき、顔と乳房がへしゃげた。
床に押しつぶされた乳房も色っぽかった。
彼女は両手を背中に回し、背中で手首を重ね合わせた。
尻を突き出した屈辱的なポーズをとるため。
実際、彼女は膝を開いて手首を背中で重ね合わせているので、大きな尻が高々と天井に向けられ、それを支えているムッチリした太腿はプルプルと小刻みに震えていた。
膝を大きく開いているので尻の割れ目が開いて窄まった尻の穴は丸見えで、激しい被虐の興奮のため、恥丘の肉がふくらんで、そのため女の割れ目は閉じていた。
「ああっ。いいっ」
尻の穴はヒクヒクと窄まったり開いたりした。
それはこれから健二に尻の穴まで晒して虐めて欲しいという智子の意思表示なのだろう。
かなりの時間、智子は尻を上げるポーズをとっていたが、足も疲れてきたのか、太腿の力を抜いた。そのため智子は床にペシャンとうつ伏せになった。
智子はすぐに起き上がった。そして持ってきたカバンから縄を取り出した。
智子は一本の縄を二つに折った。そして折った所を首の後ろにかけた。そして体の前面に垂れている二本の縄を胸の所で固結びにし、さらに臍のすぐ下でまた固結びにした。智子はハアハアと喘ぎながら、縄尻を股間に持って行った。智子は股間を開き、二本の縄をその中にグイと食い込ませた。ああっ、と智子は喘ぎ声を上げた。智子はさらに、アソコの割れ目に食い込ませた縄を後ろに持って行き、尻の割れ目に厳しく食い込ませた。そして股間に食い込ませた縄を背中の上に持って行き、首の後ろの縄に通した。そして、今度は、その縄を胸と臍の下を結んでいる体の全面の二本の縄に両側から通して、背中に引っ張った。これによって智子の胸と臍の所に◇が出来た。智子はさらに胸の下と臍の下の固結びの所に、同様に、縄尻を背後から前に出して、引っ掛け、背中の方にグイと引っ張って固結びにした。これで胸と臍の下にも◇が出来た。菱形縛りが完成した。縦縄がただでさえ股間に厳しく食い込んでいるのに、それを横縄で引っ張ることで縄がさらに引っ張られて智子の柔らかい体に厳しく食い込んだ。ああっ、と智子は喘ぎ声を上げた。
菱形縛りは自分でも出来るので智子は時々、していたのであろう。
菱形縛りは柔らかい女の体に意地悪く食い込んでくる縄ではあるが、二本の股間縄が女の性器を隠す役割りも果たしていた。女の股間に深く食い込んだ縦縄は、女がどんな格好をしても女の恥ずかしい所を隠している。智子はそれを確かめるように、カガミに向かって、立ったり、大きく足を開いたりして、それを確かめた。また智子には、菱形縛りを健二にして欲しいという思いもあるのだろう。
智子が体を動かす度に意地悪な股間の縄が智子の敏感な所を擦り、智子は、ハアハアと喘ぎ声を上げた。
智子さんの興奮が高まったのだろう。
彼女は股間に食い込んでいる縦縄の前を右手でつかみ後ろを左手でつかんだ。
そして縄を前後に動かし出した。ただでさえ縦縄は彼女の股間に厳しく食い込んでいるのに、縄を前後に動かすことによって、縄は陰核から肛門までの女の感じやすい所を刺激した。
「ああっ。ああっ」
と智子さんは蛭のような唇を半開きに開け、苦し気に眉を寄せ、その行為を続けた。
智子さんは時々、左手を離してその手で乳房を揉んだり乳首をつまんでコリコリさせたりした。やがて智子さんにオルガズムが起こったのだろう。
彼女は髪を振り乱し、全身を激しくブルブル揺すり出した。
そして。
「ああーイクー」
と叫んで全身を震わせた。
オルガズムに達した後は、智子さんはガックリと死人のように床に倒れ伏してしまった。
彼女はしばらくの間、ピクリとも微動だにしなかったが、やがてムクッとゆっくりと起き上がった。そして背中に手を回して菱形縛りを解いていった。
縦縄を弓のように引っ張って体に◇を作っていた横縄が解けた。
次いで智子さんは首の後ろにかかっていた横縄の縄尻を首から抜き、股間に食い込んでいた縦縄を解いた。三つの固結びのある菱形縛りの縄を智子さんはカバンにしまった。
智子さんは少し、ソワソワした様子だったが、やがてパンティーを履き、ブラジャーをつけた。そしてスカートを履き、ワイシャツを着た。
そして彼女はつつましく正座した。
・・・・・・・・・・・・・
健二は戸を開けて智子さんの居る部屋に入った。
そして彼女の前に座った。
彼女は健二が部屋を出たあとに、四つん這いになって尻を突き上げたり、自分で亀甲縛りをしたりしてオナニーしていた姿を健二が見ていたか、見ていなかったかどうかはわからない。
彼女が服を着てつつましく座っているのは、健二が部屋を出た後に彼女はすぐに服を着て、おとなしく、じっとしていたということを装うためだろう。しかしそれはこの部屋に隠しカメラが仕掛けてなくて健二が彼女のあられもないオナニーを見ていない場合である。しかし見られていたとしても健二が部屋にもどってきた時に、亀甲縛りの姿のままでいるのを見られるのも彼女としては恥ずかしいだろう。ともかく女は服を着ていれば美しいのである。
しかし彼女は、あられもない淫らな姿や行為を見られたのか見られていないのか、わからないので緊張して顔を火照らせていた。
健二はその膠着状態を穏やかな口調で破った。
「ふふふ。智子さん。この部屋には隠しカメラが仕掛けてあります。僕は別の部屋で智子さんが、四つん這いになってお尻を突き上げたり、自分で亀甲縛りしたオナニー姿を全部見させてもらいました」
健二はニヤリと笑って言った。
「健二くん。見ていたのね。恥ずかしいわ」
智子さんは顔を赤くした。
「智子さん。今日はこれからどうしますか。まだ何かやりますか。それとも今日は帰りますか。それは智子さんにまかせます」
健二は判断を彼女にゆだねた。
「健二さん。私、夫に死なれて四ヵ月、ずっとモヤモヤした気持ちでいたんです。今日、やっと決断して、健二さんに徹底的に虐めてもらいたいと思って来たんです。健二さん。お願いです。どうか私を徹底的に私を虐めて下さい」
彼女はあられもない懇願をした。
「わかりました。じゃあ、また続きをしましょう」
「有難う。嬉しいわ」
「智子さんは何をされたいですか?」
「健二くんにまかせます。健二さんはどんなことをして虐めてくれるのか、ワクワクします」
健二はニヤリと笑った。
「じゃあ、智子さん。またワイシャツとスカートを脱いで下さい」
「はい」
彼女はワイシャツのボタンを外した。そして中腰になってスカートを降ろした。
豊満な二つの乳房を包んでいる白いブラジャーと腰にピッタリと貼りついて恥部を隠している白いパンティーだけの姿がまぶしいほどに露わになった。
健二はどんな方法で智子さんを虐めようかと迷った。
責め方は無数といえるほどある。
彼女を後ろ手に縛ってパンティーを膝の所まで降ろしてしまえば彼女は手を使えないのでパンティーを引き上げることは出来ない。そういうふうな、もどかしい羞恥責めをしようかとも思った。あるいは彼女がさっきやったように、後ろ手に縛って四つん這いにさせ尻を上げるポーズをとらせようかとも思った。
あるいは彼女のブラジャーを外し、両方の乳首を割り箸とゴムで挟もうかとも思った。
しかし彼女は四ヵ月もSMプレイをしておらず、やむにやまれぬ思いで健二の家にやって来たのだから、そしてさっきの彼女のオナニーからも、彼女の被虐心は炎のように彼女の心の中でメラメラと燃え盛っているだろうし、健二も羞恥責めではなく、もっと激しく彼女を虐めたいというサディズムが募っていた。
それで健二はある意地悪な責めをしようと決めた。
「さあ。智子さん。ブラジャーとパンティーも脱いで全裸になって下さい」
健二は命令的な口調で智子さんに言った。
「はい」
智子さんはブラジャーの背中のホックを外し肩紐を外してブラジャーを抜きとった。
智子さんの豊満な二つ仲良く並んでいる乳房が丸見えになった。
智子さんは片手で二つの乳房を隠しながら中腰になり、急いでパンティーを降ろして足から抜きとった。そしてペタンと座ってしまった。もとのままの横座りである。
彼女は顔を火照らせて片手で胸を、片手でアソコを隠していた。
さっきの亀甲縛りの縄の跡が体に印されていた。
健二は縄を持って彼女の背後に座った。
そして彼女の両手をつかんで背中に回し、手首を重ね合わせて縄でカッチリと縛った。
そして健二は丈夫な太い縄を二本もって、一本の縄を彼女の右の足首に結びつけ、もう一本を彼女の左の足首に結びつけた。
「な、何をするの?」
彼女はいきなり全裸にされ、後ろ手に縛られて、両方の足首をそれぞれ縄で縛られて何をされるのだろうかと分らない様子だった。
健二は椅子を持って来た。
そして彼女の足首を縛った縄を持って椅子の上に乗った。
そして天井の梁にその縄を引っ掛けて、まずは右足の縄をグイグイと引っ張っていった。
「ああ。健二くん。逆さ吊りにしてくれるのね」
智子さんが気づいて言った。
健二は智子さんの右足が天井に引き上げられて、尻が浮き、背中も床を離れ、頭と肩だけが床に着いている状態で右足を縛った縄を天井の梁に結びつけた。
そして、左足の縄も右足と同じ高さまで引き上げて天井の梁に結びつけた。
両足首の間隔は1mくらいに開いた。
そして健二は椅子から降りて逆さ吊りにされている智子さんをしげしげと見た。
智子さんのムッチリ閉じ合わさった大きな尻が丸出しになり、アソコも丸見えになった。
といっても、アソコの割れ目は閉じている。
激しい興奮で恥肉がふくらんでいることもあるが、女の大陰唇は自分や他人が意識して手で開かない限り構造的に閉じているものなのである。
智子さんの豊満な二つの乳房も丸見えになっている。
「どうですか。智子さん。こういう格好で縛られる気持ちは?」
「い、いいわっ。惨めの極致だわ。だって健二さんが許してくれるまで私はずっと全裸で逆さ吊りの惨めな格好でいなくてはならないもの」
彼女は被虐の陶酔に酔っていた。
健二も少しの間、全裸の逆さ吊りの彼女の姿を眺めた。
健二の目の前には彼女の美しい顔があり、ばらけて床に散らかった彼女の美しい黒髪がある。
彼女は手と足を拘束されているので健二は彼女の体を自由に触ることが出来る。
普通(ノーマル)な性欲の男だったら、飢えた狼が獲物に襲いかかるように彼女の体を思うさま弄ぶだろう。しかし健二はそうしなかった。なぜならSMとは相手を惨めの極致にして、羞恥心を弄ぶものだからである。彼女は今、惨めの極致にされて、その姿を見られる被虐に陶酔している。なので健二は何もせず、彼女を見下すだけでいいのである。
しかし健二にはもっと意地悪な計画があった。
健二はニヤニヤ笑いながら太い蝋燭を取り出した。そして蝋燭の棒の真ん中をヒモで縛った。
「な、何をするの?」
智子さんが不安そうに健二の方を向いて聞いた。
しかし健二は黙っていた。
健二は蝋燭を持って椅子の上に登った。
そしてヒモを智子さんの両足首を縛りつけてある梁の真ん中に結びつけた。
蝋燭の棒は梁からダラリと垂れている。しかし蝋燭のすぐ下は智子さんのアソコである。
健二はライターを取り出して火を灯した。
そして蝋燭の芯に火をつけた。蝋燭は少し傾いていたが、おおむね水平だった。
すぐに蝋燭に灯った火によって熱せられて蝋燭が溶け出し、ポタリ、ポタリと蝋涙が垂れ始めた。それは否応なしに智子さんの股間に垂れていった。
蝋涙はポタリ、ポタリと智子さんの尻の肉から股間、アソコの肉に容赦なく垂れた。
蝋涙が智子さんの柔肌に垂れると同時に智子さんは、
「ああっ。熱い。熱い」
と叫んで蝋燭の攻撃を避けようと身を捩った。
しかし頭と肩がかろうじて床に着いているだけで、ほとんど逆さ吊りのような状態なので、いくら身をくねらせても、股間を蝋涙の攻撃からそらすことは出来なかった。
意地悪な蝋燭は情け容赦なくポタリ、ポタリと智子さんの尻の肉から股間、アソコの肉に向かって蝋涙を放ち続けた。
「ああっ。健二くん。お願い。許して」
智子さんは身をくねらせながら哀願した。
ここに至って、智子さんは、この意地悪な責めから逃れることは出来ないのだとさとった。
それと同時に健二のサディズムの激しさにも。
健二はもう完全なサディストになりきっていた。女が苦しみもがく姿は何て愉快なんだろう。
口にこそ出さね、健二は心の中で、「女を虐めるのは何て楽しいんだろう。智子。もっと苦しめ。もっと苦しめ」と悪魔の喜びに歓喜していた。
蝋涙は智子さんの股間にポタポタと滴り落ち続け、その蝋涙がくっつき合って智子さんのアソコは蝋涙の面によって隠されて見えなくなるまでになった。「許して。許して」と言って体を苦し気にくねらせていた彼女だってが、彼女も太腿や体をくねらせ続けることに疲れはててしまったと見え、ぐったりと動かなくなってしまった。健二はふっと蝋燭の火に息を吹きかけて蝋燭の火を消した。
「ああ。健二さま。お許し下さり有難うございます」
智子さんが言った。
「智子さん。疲れたでしょう」
健二は椅子の上に乗った。そして智子さんを逆さ吊りにしている縄の固定を解き、ゆっくりと彼女の足首を降ろしていった。彼女の尻が床に着き、そしてさらに縄を緩めることによって、彼女の足も床に着き、彼女の逆さ吊りは完全に解かれた。
「ああ。健二くん。許して下さって有難う」
健二は彼女の両足首の縄を解いた。そして彼女の後ろ手の縄も解いた。
彼女の引き締まった足首には彼女の体重を支えていたために、クッキリと赤い縄の跡が印されていた。彼女は全裸ではあるが縄の縛めは全部なくなり彼女の手足は自由になった。
しかし彼女はよっぽどクタクタに疲れていると見え、何をする気力も起こらないのだろう。そして被虐の余韻に浸りたいのだろう。グッタリと床に伏したまま動かなかった。
健二は彼女の股間に貼りついた蝋涙をペリペリと剥がした。蝋涙はくっつき合って面になっていたので、ペリペリと簡単に剥がれた。彼女は久しぶりの被虐の余韻に浸っていたいのだろうが、いつまでも裸にさせてはおきたくなかった。なので健二は床に散らかっている彼女の服を集めて持ってきた。そして彼女の足首にパンティーをくぐらせて腰まで引き上げた。そして彼女の上半身を起こして、彼女の胸にブラジャーを着けた。そして彼女にスカートを履かせ、ワイシャツを着せた。疲れているとはいえ彼女も自分で服を着ることは出来るだろう。しかし彼女が健二に身をまかせていたのは、健二のお人形になるためであり、実際、健二は彼女を生きた着せ替え人形のように扱うことに楽しさを感じていた。
彼女はしばしぐったりとしていたが、やがてムクッと体を起こした。
「健二くん。有難う。久しぶりに被虐の快感を味わうことが出来て幸せだったわ」
「智子さん。僕も楽しかったです」
「でも健二くんが、あんなハードな責めが出来るなんて驚いたわ」
「僕は真面目な人間を装っていますが本当は凄くスケベなんです」
「健二くんはSMに興味があるの?」
去年の夏、伯父の家で彼女を弄んだことや彼女が渡してくれた彼女の緊縛写真から彼女は健二が無理して彼女の欲求を満たしてあげたのか、それとも本当に健二にSM趣味があるのか知りたくて聞いたのだろう。
「智子さん。正直に言います。僕は先天的にSMの性癖があります」
「それを聞いて安心したわ。ところで健二くんはサディストなんでしょう?」
「ええ。でもマゾヒズムもあります」
「そうかなあ。そうは見えないけど」
「智子さんは僕にとって女神さまです。だから僕は智子さんに虐められたいとも思っています」
「嬉しいわ。でも私そんな事できないわ」
「そうでしょうね。智子さんにサディズムは感じられません。僕のマゾヒズムは精神的な男から女への変身です。僕は裸にされて縛られている女の人の緊縛写真を見ると、その女の人に感情移入してしまうんです。虐められている女になりたいと思うんです。それが僕が最も興奮する性欲の形なんです」
「そうだったの。嬉しいわ。これからもまた私を虐めてくれる?」
「ええ。智子さんが虐められたくなったら、またいつでも来て下さい」
「有難う。健二くん」
そう言って智子さんは去って行った。
智子さんは伯父さんの会社の社長として働いている。
健二も医学部に入って高校とは違う大学の勉強が始まった。
しかし医学部の1年と2年は教養課程で本格的な医学の勉強は3年からである。
教養課程はかなり楽で、皆、車の免許を取りアルバイトに励んでいた。
健二も自動車教習所に通って運転免許を取った。
しかし土曜日には、智子さんから電話がかかってくることが多かった。
「健二くん。明日、うかがってもいいでしょうか?」
健二は智子さんから電話があると、「はい。構いません。楽しみに待っています」と言っている。虐められたいという被虐心が耐えられなくなると彼女は健二に電話してきた。
健二は毎回、趣向を変えた方法で、智子さんを虐めている。
こうして健二は智子さんとSMパートナーとして付き合っている。
2025年5月14日(水)擱筆