活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

境遇1

2020年07月08日 | 法理

そもそも人々の境遇とは、順あり、富貴あり、貧賤あり、而してすべての境遇は決して偶然のものではありません。

「必然」なのです。

 

必ずや依って来る真理が有(在)るのです。

これを「不昧因果」といいます。

 

この因あればこの果あり。

この果は必ず、この因に因るのです。

 

故に偉人は境遇に平気でいられ、順逆に心を苦しめないでいられるのです。

直ちに境遇に因って因果を証明し、真理を説法する者としては、常に綽々(しゃくしゃく)として余裕があるのです。

 

おシャカ様にも悩みがあったのです。

提婆にほとんど殺されようとした事があったのです。

九十日間馬と生活を共にしたことがあったのです。

 

史実に拠ればおシャカ様は、八十歳で亡くなられましたが、おシャカ様の亡くなられた事を「涅槃」といいます。