道元禅師は中国からお帰りになって、一体何を言われたかというと、
「柔軟心(にゅうなんしん)を得たり」と。
「柔軟心」とは柔らかい心ということです。
「水自体」は変化していることは知(識)りません。
水の性は絶対に変わりません。
水のままで色々な変化があるということです。
私たち衆生も「縁」に応じて様々な変化を繰り返しながら、そして「氷が水に成る」
ように精進していっていただきたいと思います。
必ず「氷」は溶けるものです。
「氷」は溶かさなければいけないのです。
それには「坐る」ことです。
そうすれば「氷」が溶けて必ず「水」になる時節があります。
それを「悟り」というのです。