函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

世界自然遺産から何を学ぶか

2024年07月21日 06時27分48秒 | えいこう語る
▼知床沖で観光遊覧船が沈没し、多くの犠牲者を出したのは記憶に新しい。その事故を踏まえ、人命尊重を第一に携帯電話の基地局4基の設置と、その電源確保のため、太陽光パネル264枚の設置が計画されている。

▼国に環境保全策を助言する「知床世界自然遺産地域科学委員会」は、希少動植物の調査を終えるまで着工見合わせを求めている。

▼近隣の斜里町は計画見直しに方向転換したが、羅臼町では漁業者の安全確保のため、計画を推進している。

▼だがこの事故の最大の原因は、天候不良と判断した遊覧船業者が、運航を中止したにもかかわらず、一社だけが運航し事故を招いたものだ。

▼出港した会社の経営方針、経験の少ない船長の雇用など、運航会社の体質そのものが事故を誘発したという事件だ。

▼北海道新聞20日に、北海道穂別の病院に勤務されている、精神科医香山リカさんが「ふあっとライフ」というタイトルでの、ほのぼのとしたエッセイを連載している。

▼精神科医らしく、人々の微妙な精神状態を、コミカルに表現し、読者に人間とは何かということを普段着で解説している。

▼今日のタイトルは、極一般的な『お金より大切なものがある』だ。しかし香山さんならではの視点が興味深く、一般的なタイトルに一味を加えている。

▼香山さんの文章には、押しつけがましさがない。それが精神科医という職業がなす、思いやりと心の安らぎのように思う。

▼穂別で最近「子ども食堂」が始まった。周に一回だがいつも大賑わいだという。子供は無料で大人は300円だ。

▼香山さんは診察が終わってからその食堂に出かけた。300円は安いと思い、経営も大変だと考えたので、1万円を支払い、おつりは皆さんの運営費に寄付したいと申し出た。

▼「農家の方や食材は無料で提供されているので、お気遣い入りませんよ」と言われた。香山さんは自分は感謝の気持ちでお金を出したのが、どこか‟お金で済むなら”という、そんな気持ちが自分の心の中に、あったことを恥じ入ったという。

▼「先生遠慮なく来てください」という言葉に癒され、いつかは食器洗いのお手伝いでもしてみたいと思ったという。

▼自己中心的な狭いものの考えが、普段何気なく口をつく。自分はそれでいいと思っているが、他人の心に届かないこともある。

▼知床の世界自然遺産の中で、今起こっている出来事も、世界遺産とは北海道や知床だけの局所的な話ではなく、世界遺産としての意義をしっかり考えて、判断するという姿勢が必要に思う。

▼函館市の南茅部地区の縄文遺跡群も、数年前から「世界遺産」となった。隣の地区に住んでいる私も、多少であるが周囲の住民に、その意義を理解してもらおうと、自分なりの行動をしている。

▼だが世界遺産という自覚を、なかなか持てない。住民に確実に意義を周知される努力より、世界遺産ありきの関係者の努力が、勝っていたように思う。

▼世界遺産登録のイベントに参加したが、世界遺産という意識の重さが、十分伝わるような感動的な内容ではなかった。

▼世界遺産に指定されれば、周囲の環境の保全が大切になる。だが住民は環境より自分自身の生活を重視する。

▼その貴重さが、人類全体のものという意識が持てないように思う。そんな「自分ファースト」の意識の奥に、多少であるが‟戦争”の原因も潜んでいるように思う。

▼香山リカさんの『お金より大事なものがある』というエッセイに重ねて思った、北海道にある二つの世界遺産の意義だ。

キシダ総理の殊勝さが気になる

2024年07月18日 21時18分41秒 | えいこう語る
▼被爆地広島生まれなのに「核兵器廃止」には全く消極的だ。【憲法改正】し、自衛隊を軍隊にするのは積極的だ。政治課題のトップに掲げるくらいだからだ。

▼どう見てもキシダ総理は、真面目そうに見える。だが「敵基地攻撃」や軍隊運営には絶対必要な「緊急事態条項」の成立にも意欲を燃やす。

▼シンゾウの単純さ、スガヨシヒデの根性悪。それを足して2で割ったようなキシダ総理だ。この頃とみに質が悪そうな感じがしてきた。

▼戦後13例目といわれる最高裁の【違憲判決】が出た。旧優生保護法(1948~96年)だ。

▼戦後の復興の妨げになるとし、身体障害者などの強制不妊手術が実行された。すでに新憲法が施行されているのに、人権無視のこの法律が成立されたこと自体、我が国は大日本帝国憲法を引きずっての、精神状態にあったのがうかがえる。

▼旧憲法と新憲法の第1条に「天皇が連続して存在したことにも、影響したのではないかと推測する。

▼成立当時は当然合憲だった。不法行為から20年経つと賠償責任が消滅するという「除斥期間」も適用されたが、それもキシダ総理はあっさり取り下げ、被害者に向かい深々と謝罪した。

▼制定後一度も改正されない古い憲法だと「改憲派」は主張する。だが今回の最高裁違憲判決を、現総理があっさりと認めた。この何を考えているのが顔に現れない総理が、あまりにも素直に降参した。

▼この素直さを国民は素直に受け取っていいのだろうか。13例目の「憲法違反」。あまりにも憲法を遵守するために、13もの「憲法違反」を犯した。

▼自衛隊は憲法「第9条」をどう読み解いても違反だ。だが専守防衛に徹し、ひたすら戦争をしないことで、防災面ではなくてはならない存在として戦後長く国民の支持を得ている。

▼「台湾有事」も現実になってきた今日、今の自衛隊で日米安保条約下のままでは、十分な戦闘活動もできない。

▼そんな自衛隊のままでは、国民を守ることもできない。さらに戦闘態勢に突入した時、自衛隊員の命の保証もままならない。

▼憲法を一度も改正しなかったため「憲法違反」が13例も出た。そうであるならば、国民の生命を守ってくれる自衛隊を【軍隊】にしなければ、自衛隊の活動に支障をきたす。現憲法は自衛隊を見殺しにする憲法だ。

▼そんな自分流の解釈で、キシダ総理は国民から信頼されている自衛隊を【現憲法違反14例目】として、最高裁にお願いするのではないかと、ふと思ったりもする。

自衛隊は軍隊化している

2024年07月17日 21時10分02秒 | えいこう語る
▼パワハラ・セクハラ・不正受給・さらに靖国神社参拝。もはや災害時に国民の絶対の信頼を得てきた自衛隊から、大幅に逸脱しているように見える。

▼自衛隊の軍事力は、世界で十分戦える能力を有しているのは理解している。だが日本国憲法の解釈では、だれが見ても「違憲」状態にある。

▼近年は集団的自衛権も容認され【台湾有事】の際の出動が、現実味を帯びている。そんな中「憲法違反」を犯しているという自覚で、戦争に参加するなどということは、隊員として納得のいくものではない。

▼PKO活動で戦場近くに派遣された自衛隊。爆撃に脅かされても武器も使用できず、帰国後20人を超える自殺者が出たのは記憶にある。

▼戦場から帰還した米兵が、PTSDで銃を乱射する事件もある。自衛隊はすでに『羊の皮をかぶされた狼』状態にあるのではないか。

▼沖縄での米兵の婦女暴行事件が後を絶たない。さらに規律正しいといわれる自衛隊でも、近年隊内でのセクハラ事件が発生している。

▼これらは「台湾有事」と関係ないだろうか?。突然出撃命令が出、戦場に送られる。命の保証はない。そんな状態に自衛隊は置かれている。

▼「なぜ台湾有事に中国と闘わなければならないのか、そして人を殺害しなければならないのか」。自衛隊内部では相当の葛藤があるに違いない。

▼「台湾有事」には、自衛隊は米軍と一帯の行動をとらざるを得ない。戦闘最前線基地は『沖縄』だからだ。

▼さらに隊員たちの頭にこびりついているのは、大元帥閣下キシダ総理の【敵基地攻撃】という言葉だ。それに地方自治法改正での国の『指示権』強化も決定した。これはまさしく戦争準備体制だ。

▼自衛隊は設立以来‟最大の危機”に遭遇している。もはや『羊の皮を脱がされた狼化』の組織になろうとしている。そんな現象が組織の乱れに、つながっているのではないか。

▼「自衛隊幹部218人処分」という新聞の見出しは、綱紀粛正というより、軟弱な自衛隊を一掃し、【軍隊化】に一気に向かうということではないか。

▼ありとあらゆる状況を利用し、我が国は「戦争できる国」へと前進する。そんな中で間違いなく「憲法違反」の今の自衛隊員の中に、戦争を前にした心の「葛藤=歪み」が出ているのではないかと推測する。

▼私が言いたいのは、自衛隊を軍隊化させる政府が、このような自衛隊の不祥事を発生させているように感じるからだ。

トランプ暗殺未遂と民主主義

2024年07月16日 07時28分21秒 | えいこう語る
▼演説中のトランプ前米大統領。乾いた発砲音が響いたと思ったら、耳から血を流すトランプ、その映像が繰り返し放映された。

▼米大統領暗殺事件に元首相安倍晋三の射殺事件がダブる。歴史的大ニュースの割には動揺があまりない。

▼私はシンゾウも嫌いだが トランプも大嫌いだ。だからトランプより、周囲の誰かが犠牲になったのではないかと、繰り返す映像を凝視していた。

▼以前から米大統領選は、これが果たして民主主義国家の代表たる国の、選挙かと思われる程、相手を罵るだけの演説に違和感を持っていた。

▼今回の『バイデンVS トランプ』の‟口撃”は、昔の田舎の老人が酒を飲みすぎて口喧嘩し、終いには取っ組合いになり、周囲から止められるという光景を思い出していた。

▼米大統領選は、単なる‟罵りあい”としか見えず、これが民主主義が成熟しきれない、国家の様相だと思っていた。さらにトランプに一票を入れる市民は、日本の田舎の選挙と、似たようなものだと思っていた。

▼田舎の選挙は選択肢がない。どう見ても適任者にあらずという者が候補となる。その中から身近にいる者を選ぶという、単純な選択だ。

▼この事件を「民主主義の悲劇」だとメディアが主張しているが、世界各地で起きる戦争。『民主主義はよい選択なのか』ということを、問わなければならない今回の事件だ。

▼バイデンもトランプも、世界平和の行司役を務める人物ではない。そこでふと思い出したのが「日本国憲法第12条」だ。
 
▼【この憲法が国民に保証する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保有しなければならない。又、国民は、これを乱用してはならないのであって、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負う】。

▼バイデンもトランプも選挙に出るのは自由だ。だがこの二人は、もはや米国大統領としては不適格だ。にもかかわらず米国民は、二人を支持し続けている。

▼ここに米国民の「自由」は、不断の努力で維持されているだろうか。どちらが勝利しても米国のみならず、世界中の『公共の福祉』にはならないように思う。世界は今後ますます【分断化】していくからだ。

▼その日の私の夢は、弾丸をそれ勢い付いたトランプとバイデンとの、討論会の様子だった。トランプは余裕たっぷりに、こう言い放った。

▼『俺は銃弾を避けた。君の貧弱な体力では避けきれなかったろう。バイデン今日は私の名前を「バイデン」と呼ばないようにしてくれ。私は次期大統領トランプだ。さあ、国民に向かって、君がどれほど物忘れが多いかを、十分証明してほしい』。

▼このトランプのジョークで、会場は割れんばかりの拍手が起きた。バイデンは貧血を起こし救急搬送され、民主党は新たな候補を選んだ、というものだ。

▼世の中が混乱すると、「あほな夢」を見るものだ。さて我が国だ。パワハラ・セクハラ・不正受給・不正飲食等、自衛隊幹部218人の大量処分だ。

▼タガが外れているている自衛隊。このままだと戦争ができない脆弱な組織だ。これを一掃し、内部規律を強化し【自衛隊から軍隊に】格上げしようという魂胆ではないだろうか。

▼トランプと同様、我が国のキシダフミオも、何を考えているのかわからない顔をしてきた。そして我が国会も‟田舎選挙”に似てきたようだ。

▼首相候補の顔ぶれが、選びようのない顔ぶれだ。今年も半分が過ぎた。ますます「くだらない夢」を見そうな予感がしている

外国人とシンパシーできた

2024年07月13日 06時54分48秒 | えいこう語る
▼函館市郊外の太平洋沿岸を走る「ROUTE278」。そこに道内でも有数なサーフ・スポットがある。「トドホッケ銚子ビーチ」だ。

▼そこで私と妻は、小さな飲食店を営業している。店名は「SURF・SIDE」。このビーチで、40年前にサーフィン大会を企画したのは私だ。

▼以来、誰も見向きもしなかったこの海岸は、今や道内外から、時々日本に住む外国人サーファーも訪れる、ちょっぴりインターナショナル?な風景となった。

▼そのせいか、数年前から道内観光で訪れるれる外国人観光客も、来店するようになった。
外国人対応の接待講座にも夫婦で参加したが、英語が話せないので戸惑いは隠せない。

▼初めのころは遠慮がちに店をのぞいた外人客も、今では気楽に入店するようになった。先日入店したのはカナダからの3人だ。

▼30代のご夫婦とご主人の妹という感じだ。まずは奥様が、店内をほめてくれた「ビューティフォ~」。これは私たち夫婦も理解できる。「サンキュー」と笑顔で答えた。

▼時間は閉店前の午後3時少し前だ。お客さんも切れたので、私たちは久しぶりに、JBLの音を大きくし「姫神」というグループのCDを聴いていた。

▼「姫神」とは、岩手県石巻市の森林にスタジオを持ち、シンセサイザーを中心にした、まさしく神が出現しそうな雰囲気を醸し出す、心やすまる演奏スタイルだ。

▼私はこの音楽を『縄文音楽』と呼んでいる。
「SDGs」が世界的な目標となっている中で、縄文時代を連想させる彼らの音楽は、心に響く。

▼7月の昼下がりの、海岸沿いの小さな飲食店。入ってくるなり「この店内の装飾も素敵、この音楽も素敵でとても気に入りました」と目を輝かせる。

▼「インテェリア」「ミュジック」「ビュウティフォー」その単語で、意味は理解できた。このCDはどこで購入できるかと、スマホの翻訳機能で尋ねる。

▼このメモをCDコーナーに持っていけば、購入できると、日本語で書いたメモを渡した。次は京都に行くというので、京都なら大丈夫と伝えた。

▼彼女は翻訳機能を使い「私とあなたは音楽の共通性で、心がつながりました」と微笑んだ。私も音楽を通して、シンパシーができたことが、とてもうれしかった。

▼注文は「レアチーズ・ケーキ&コーヒー」だ。妻は微笑んだ。なぜかというと、妻手作りのケーキは、頼んだ外人客はすべてがほめてくれるからだ。

▼ケーキがとてもおいしいとほめられた妻は、得意満面でケーキ作りを説明する。もちろんすべて日本語でだ。

▼妻の情熱に圧倒されたのか、3人は素直に喜んでいた。理解などできなくとも、なんとなく雰囲気で通じるものだ。

▼妻は店内に飾っている、私の作品を説明している。妻が話した英語は「マイ・ハズバンド」だけだった。後で妻はその言葉しか思い出さなかったという。

▼英語はちっとも思い出せないのに‟私の夫”だけを思い出してくれたのは、私もうれしかった。

▼ほんの30分ほどの滞在だったが、初対面のカナダ人と音楽でシンパシーできたことに、大きな満足を得た。

▼あらためて音楽は、世界共通の言語!であることを認識した。「オーバー・ツーリズム」が問題視される今日、北海道の片田舎で初対面のカナダ人と日本人が、言葉の壁を乗り越えて交流ができたことに、うれしさを感じた。