夢かよふ

古典文学大好きな国語教師が、日々の悪戦苦闘ぶりと雑感を紹介しています。

お宝に囲まれて

2016-08-24 21:24:49 | 日記

この二日間、門脇家の所蔵する文書類の調査・撮影に参加させてもらった。
境港の古文書の会代表、大学や博物館の先生たちと共に、冊子本や巻子本を初めとする文書類を、専用の機材で撮影していく。
その技術やノウハウを実地に吸収することができた。

今回扱った資料のほとんどは市指定の文化財で、文字通りのお宝。
中には明治天皇の下賜品などもあり、こうした調査に加わることができた幸運を思った。
せっかく貴重な機会をいただいたので、調査した資料を今後の研究に活かし、わずかでもその成果を世に問うことにしたい。

地蔵崎

2016-08-23 21:22:21 | 日記
友人とは、午後に正福寺を訪れた。
故水木しげる氏が、幼い頃、「のんのんばあ」に連れられて、地獄極楽図を見たというお寺である。

事前に来意を伝えていたため、ご住職がお寺の由緒を説明し、地獄極楽図の絵解きもしてくださった。
お話を聞きながら、当時5歳だったという水木少年の心に、地獄の責め苦の恐ろしさがどんなに鮮明に刻みつけられただろうと思った。


その後、せっかく境港まで来たのだからと、境水道大橋を越え、美保神社や青石畳通り、地蔵先を案内した。
あいにくこの日、大山は見えなかったが、島根半島の切っ先で、激しい潮鳴りの音を聞きながら、しばしたたずんでいた。

水木しげる文庫

2016-08-22 22:05:29 | 日記
水木しげる記念館に行った後は、友人と境港市役所の市史編纂室を訪ね、編纂員の方と、古文書の会代表にお会いした。
その建物の2階に、水木しげる文庫があり、わざわざそこを見せていただいた。
隣接する境港市立図書館にも、水木しげるコーナーはあるのだが、こちらは「禁帯出」の本や漫画ばかりである。友人もその充実した内容に驚いていた。
ご本人から寄贈されたものもかなりあるらしい。
編纂員の方が、生前の水木氏が故郷の境港のためにどれだけ貢献していたかを話してくれた。


実際、「ゲゲゲの鬼太郎」は境港の観光の目玉であり、国内外、また老若男女を問わず多くの観光客を呼び込み続けている。
米子にはこのような、圧倒的な魅力を持ったキラーコンテンツがないので、羨しいかぎりである。

水木しげる記念館

2016-08-20 22:35:43 | 日記
今日は大学の同期の友人が、調査研究のため境港を訪れたのに同行した。
友人の専門は日本近代文学であるが、水木しげる研究でも、以前から多く論考を発表している。

午前中は、故水木しげる氏の生家や、水木しげるロード、水木しげる記念館を訪れ、記念館では館長と直接お話をすることができた。
これは先日、境港の古文書の会代表の方に、友人が境港に来ることを話したところ、館長と会える手はずを調えてくれたのである。

初対面ではあるが、友人と館長とは水木しげるの人と作品をめぐって、かなり話が盛り上がっていた。
館長の話の中で、
「水木しげるは売れない時代が長く続いたが、それが逆に彼の作品に厚みを加えた。」
「60年描いているから、子ども・親・祖父母の3世代がみんな知っている。こんな作品はサザエさんと鬼太郎くらい。ドラえもんやアンパンマンは2.5世代、鉄腕アトムは今の子どもは知らない。」
といった話題が面白く、興味深く聞いた。


館内を見学し終えて帰ろうとすると、館長が私たちを呼び止め、お土産にというのでクリアファイルをくださった。
水木しげる氏の絵入りの、大小のクリアファイルで、非売品とのこと。
忙しい中、私たちのために貴重な時間を割くだけでなく、このようなお心遣いまでいただいて感謝している。

有朋自遠方来

2016-08-19 21:39:18 | 日記
私の大学時代の同期で、現在は東京の大学に勤めている友人が、出張で今夕こちらに来たので、駅前の居酒屋に一緒に飲みに行った。
米子に来たらやはり、美味しい海産物と地酒を味わってもらわないと。

友人は今夜はこちらに泊まり、明日調査研究で処々に赴くのに私が同行することにしている。
短い滞在ではあるが、ぜひ当地の魅力を満喫していってもらいたい。