夢かよふ

古典文学大好きな国語教師が、日々の悪戦苦闘ぶりと雑感を紹介しています。

きみ棲みロス?

2018-03-26 22:12:24 | 日記
ドラマ「きみが心に棲みついた」が終わって1週間にもなろうとしているのに、自分の中では明日以降もまだ放映が続くかのような感覚が抜けきらない。
先週の最終回では、最後に強引に話をまとめた感があり、未回収・未解決の部分も多々あって、見終わった後で狐につままれたような気分になった。
電車に乗って、目的地にまだ着いていないのに、むりやり途中下車させられた感じであり、単に終わって寂しいという「ロス」(喪失感)とは違う気がする。

単行本の最新7巻が出たので手に入れて読み、やはりストーリー展開はオリジナルのほうがよいと思った。


もっとも、ドラマでの俳優陣の個々の演技は見応えがあり、主役の吉岡里帆は、挙動不審で言動に一貫性がなく、他人からは理解も共感もしにくい小川今日子(キョドコ)の役をよく演じていたと思う。
今日子を束縛し様々に苦しめる星名を演じた向井理は、表情やちょっとした仕草だけで複雑な内面や暗い過去を表現していて、こんなにいい俳優だったのかと感心させられながら見ていた。
石橋杏奈、鈴木紗理奈もハマリ役で、今後も連載の続くマンガを読むときは、彼らのイメージを重ねて「きみ棲み」の世界に浸ることになりそうだ。