夢かよふ

古典文学大好きな国語教師が、日々の悪戦苦闘ぶりと雑感を紹介しています。

合格体験記を作成中

2012-03-16 18:52:07 | 教育
 私は学校の分掌では進学指導係にも所属していて、毎年この時期には生徒の「合格体験記」を作成している。

 受験が終わった生徒達に依頼して体験記を書いてもらい、私がパソコンで清書して編集する。
 
 ささやかなものではあるが、下級生に配布したり、一部を抜粋して保護者説明会の資料にしたり、写真を添えて学校のHPにアップしたり、学校紹介のパンフレットに掲載したり、作っておくと、けっこう使い回しが利いて重宝するのだ。

 あと、「合格体験記」を作る目的としては、毎年3月20日頃にある新入生登校日に、新入生に配布するためというのがある。

 本校に入学する生徒というのは、大半、受験に失敗した結果として入ってくる。もちろん、本校が第一志望で喜んで入ってくる者も多いのだが、新入生登校日に、志望校に合格できなかったショックから立ち直れず、落ち込んだ気分を引きずったまま、緊張の中にも暗い表情を浮かべている生徒も少なからずいる。

 「合格体験記」は、そうした彼らにこそ読んでほしいと思って作っている。読めば、自分と同じように、入学時には受験に失敗してつらい気持ちで入ってきた先輩が、この学校でいい先生や友達に出会い、正しい学習法を教えてもらい、親身な指導を受けることで、大学受験に成功したことがわかる。高校受験で失敗して、この学校に来たからこそ、入学時には思いもしなかったようなすばらしい進路が実現できたことがわかる。

 今日も「体験記」を作成していて、

「(この学校の)授業を真剣に受け、先生方の指示通りに課題をこなしていけば、学力は向上していきます。すべきことが明確なので、学習計画も立てやすいです。」

「センター試験を終えて、国公立二次試験を受験するまでの約一ヶ月間は、国語と英語の指導を個別で受けました。先生方の手厚いご指導のおかげで、見事に合格することができました。先生方には本当に感謝しております。」

「わからないことは、迷わず先生に質問に行きましょう。時間がないのだから受験のプロに聞くのが賢いです。先生は親身に指導してくれます。」

といった感想は、本当に嬉しかった。他の先生方にも読んでいただこう。


今年の新入生登校日まであと少し。彼らのためにも、よい「体験記」を作ろう。