陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

<フェルメール展>を鑑賞

2008-10-26 02:33:33 | 読書・映画・音楽
 10月24日、雨の日ではあったが、集まりがあって上京した。上野駅から会場の不忍池の畔にあるホテルへ行く途中は、豪雨に加えて強い風に見舞われる。ホテルに着いて一休みしている内に、雨も風も大分治まって来た。

 集会開始までには、まだ3時間位ある。上野の森に位置する東京都美術館までは、歩いて10分ほど。それで、同美術館で開かれている<フェルメール展 光の天才画家とデルフトの巨匠たち>を再度見に行く事にした。既に8月下旬、時間をたっぷり掛けて同展を鑑賞したのだが、また行きたくなったのだ。

 今回展示されているのは、7点のフェルメールの作品。一挙に7点の展示は大変珍しい。その中で、初めて原画を見る事が出来たのは

○「マルタとマリアの家のキリスト」(スコットランド・ナショナル・ギャラリー、エジンバラ)
 フェルメール作品では、最大(160 X 142 cm)。マルタの苦情を言う声とキリストの穏やかな声が聞こえてきそうだ。

○「ワイングラスを持つ娘」(アントン・ウルリッヒ美術館、ブラウンシュヴァイク、ドイツ)
 屈託の無い娘の表情と言い寄る男の目付き。もう一人の男は、あきれているのか、それとも悩みに沈んでいるのか。

○「手紙を書く婦人と召使い」(アイルランド・ナショナル・ギャラリー)
 【特別出展作品】

○「ヴァージナルの前に座る若い女」(個人蔵)  

 これらは、所有する美術館の場所が簡単には行き難く、私にとっては原画を見る機会として、この東京展示が最後になるだろう。

 以下は、それぞれの美術館で既に見たことのある作品。

○「ディアナとニンフたち」(マウリッツハイス王立美術館、デン・ハーグ)
 この絵からは、リズムを感じる。ディアナの表情が暗くて良く分からない。背中を向けている半裸のニンフは、ディアナに叱られたのだろうか。犬がきょとんとしているのが面白い。

○「小路」(アムステルダム国立美術館)

○「リュートを調弦する女」(メトロポリタン美術館)

 どれも印象に残る絵であるが、この内「ワイングラスを持つ娘」の絵の前では、暫くの時を過ごした。娘の着ているサテン・ドレスの赤い色が何とも鮮やかだ。

 フェルメールの描く女性像は、全て優しい感じがする。それに色彩、構図が素晴らしい。それらが多くの人々を惹きつけるのであろう。

 雨の週日にも拘らず、この展示会へ来る老若男女の数は大変多かった。7点の絵画の前をゆっくりと往復し、同時に展示されているピーテル・デ・ホーホの作品8点も鑑賞し、満ち足りた気持ちでホテルへ戻った。

(参考)

東京都美術館

フェルメール展 光の天才画家とデルフトの巨匠たち>は、8月2日から12月14日まで開催予定。


Blue Heaven さんのブログで、フェルメールの絵を見る事が出来る。
http://www.icnet.ne.jp/~take/vermeer.worklist.html
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