先の国会で遂に防衛庁の昇格が決まり、来年早々に防衛省として動き出す。警察予備隊として発足した自衛組織が、保安庁、防衛庁と名前を変えて、ようやく他省と同格の立場になった。予算申請も、内閣府を介せずに独自に申請出来る事になった。これは、安倍晋三政権の大きな成果である。
組織的にも防衛省内では色々な改変が行われると思うが、政治権限移譲があったとしても昭和初期から始まった軍閥政治体制の復活はあり得ない。「いつか来た道」への回帰と批判する者たちがいるけれども、実に勉強不足で慨嘆に堪えぬ。
軍閥政治存立の主根拠は、統帥権の主張と軍部大臣現役武官制であった。現憲法下には統帥権が存在しないから、それは考慮外だ。また、首相、防衛大臣には武官はなれない上(憲法66条第ニ項)、自衛隊の最高指揮権は首相にあるから現役武官は政治に関与出来ない。もし、政治に関与すれば、公務員法にも違反する。
自衛隊は国内最強の暴力組織であり、その管理・運用に際し厳格な政治判断に従うことは言うまでも無いし、充分な監視が必要である。一方、上意下達の効率を最大限に維持する組織だ。一朝有事あれば、自らの命を含めて人命の損傷と兵器破損を気にせず目的達成に動かなければならない。将官、佐官、尉官、下士官、兵士の身分区別が厳格で、組織構成に身分制度が反映されるのは、この理由による。
それ故、最高指揮官である首相は、自衛隊の権限・機能を良く知っておかねばならないし、防衛大臣ともなれば軍事・外交を熟知した人材が就任する必要がある。派閥たらい回しで防衛大臣を任命する様な事は是非避けて欲しい。国家運営の目的からすれば、財務、外交、防衛、教育に携わる大臣は、人格・識見・歴史観共に他大臣よりも優れてあるべきだし、閣内でも一段と高い処遇が認められて良いだろう。
暫くは国防のみが自衛隊の主任務であったが、この15年間、海外派兵による平和活動が重要任務になって来た。これは時の流れの反映である。国連は不満足な組織であるが、他にこれに代わるものが無い。現状では、我が国の海外派兵は国連の提案に基づいて行われる事を明確にする必要がある。また、派兵する際は、各国軍隊と同様の武器・装備を持たないと運用で遅れを取る。
幹部自衛官の位階呼称をニ等海佐から海軍中佐に代えるのは、憲法9条第ニ項に抵触する。第ニ項では、「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」となっている。つまり、「軍」の名称は使えない。自衛隊は戦力だから、憲法違反だと言う向きには、自衛戦力は別であるとして解釈、これを粛々と運用して来た。今「軍」の名前を用いると、一騒動が起るのは眼に見えている。
それで、軍と言う名称を使うには、憲法改正しか方法は無い。自衛官の誇りに繋がる事であるが、現状ではやむを得ないのである。国際的には、自衛官の肩章、襟章、袖章(海軍)など、殆どが各国軍隊と共通な物が用いられているし、陸将は Luetenant general(中将)、ニ佐は Commander (中佐)、一尉は Captain (大尉)で通用しているから、自衛官が海外で臆する事は全く無い。
少し脱線するけれども、旅客機は基本的に船と同じ扱いである。だから空港と呼ぶ。旅客船の乗降タラップは、必ず船の左側。旅客機も同じなのは皆さん良く御存じであろう。右側から乗る航空機は絶対に無い。戦闘機だって左側から乗る。船の船長は、大佐待遇である。大きな軍艦、例えば戦艦や空母は艦長が大佐。だから機長も大佐待遇である。機長は船長や艦長と同じく黒い服を着ている。あれは、海軍軍服の延長なのだ。空港で機長を見かけたら、袖の所に注意して欲しい。太い金線が4本入っている。それは、海軍大佐の袖章と同じである。
閑話休題、次はスパイ防止法を是非成立させて欲しい。昨今、周辺諸国からの違法滞在者が増え、日本の国家体制破壊を目指して暗躍している。衆議院議長経験者や自民党元幹事長がスパイもどきの言動をして、あちこちのブログで揶揄されている。現代国防の観点からは、高度武装等のハードウエア充実と共に情報戦が一層重要であることを強調したい。
加えて、核装備の是非は、民主主義を標榜するなら自由に議論すべきである。勿論、原爆被災者の心情を配慮しながらである事は言うまでも無い。
組織的にも防衛省内では色々な改変が行われると思うが、政治権限移譲があったとしても昭和初期から始まった軍閥政治体制の復活はあり得ない。「いつか来た道」への回帰と批判する者たちがいるけれども、実に勉強不足で慨嘆に堪えぬ。
軍閥政治存立の主根拠は、統帥権の主張と軍部大臣現役武官制であった。現憲法下には統帥権が存在しないから、それは考慮外だ。また、首相、防衛大臣には武官はなれない上(憲法66条第ニ項)、自衛隊の最高指揮権は首相にあるから現役武官は政治に関与出来ない。もし、政治に関与すれば、公務員法にも違反する。
自衛隊は国内最強の暴力組織であり、その管理・運用に際し厳格な政治判断に従うことは言うまでも無いし、充分な監視が必要である。一方、上意下達の効率を最大限に維持する組織だ。一朝有事あれば、自らの命を含めて人命の損傷と兵器破損を気にせず目的達成に動かなければならない。将官、佐官、尉官、下士官、兵士の身分区別が厳格で、組織構成に身分制度が反映されるのは、この理由による。
それ故、最高指揮官である首相は、自衛隊の権限・機能を良く知っておかねばならないし、防衛大臣ともなれば軍事・外交を熟知した人材が就任する必要がある。派閥たらい回しで防衛大臣を任命する様な事は是非避けて欲しい。国家運営の目的からすれば、財務、外交、防衛、教育に携わる大臣は、人格・識見・歴史観共に他大臣よりも優れてあるべきだし、閣内でも一段と高い処遇が認められて良いだろう。
暫くは国防のみが自衛隊の主任務であったが、この15年間、海外派兵による平和活動が重要任務になって来た。これは時の流れの反映である。国連は不満足な組織であるが、他にこれに代わるものが無い。現状では、我が国の海外派兵は国連の提案に基づいて行われる事を明確にする必要がある。また、派兵する際は、各国軍隊と同様の武器・装備を持たないと運用で遅れを取る。
幹部自衛官の位階呼称をニ等海佐から海軍中佐に代えるのは、憲法9条第ニ項に抵触する。第ニ項では、「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」となっている。つまり、「軍」の名称は使えない。自衛隊は戦力だから、憲法違反だと言う向きには、自衛戦力は別であるとして解釈、これを粛々と運用して来た。今「軍」の名前を用いると、一騒動が起るのは眼に見えている。
それで、軍と言う名称を使うには、憲法改正しか方法は無い。自衛官の誇りに繋がる事であるが、現状ではやむを得ないのである。国際的には、自衛官の肩章、襟章、袖章(海軍)など、殆どが各国軍隊と共通な物が用いられているし、陸将は Luetenant general(中将)、ニ佐は Commander (中佐)、一尉は Captain (大尉)で通用しているから、自衛官が海外で臆する事は全く無い。
少し脱線するけれども、旅客機は基本的に船と同じ扱いである。だから空港と呼ぶ。旅客船の乗降タラップは、必ず船の左側。旅客機も同じなのは皆さん良く御存じであろう。右側から乗る航空機は絶対に無い。戦闘機だって左側から乗る。船の船長は、大佐待遇である。大きな軍艦、例えば戦艦や空母は艦長が大佐。だから機長も大佐待遇である。機長は船長や艦長と同じく黒い服を着ている。あれは、海軍軍服の延長なのだ。空港で機長を見かけたら、袖の所に注意して欲しい。太い金線が4本入っている。それは、海軍大佐の袖章と同じである。
閑話休題、次はスパイ防止法を是非成立させて欲しい。昨今、周辺諸国からの違法滞在者が増え、日本の国家体制破壊を目指して暗躍している。衆議院議長経験者や自民党元幹事長がスパイもどきの言動をして、あちこちのブログで揶揄されている。現代国防の観点からは、高度武装等のハードウエア充実と共に情報戦が一層重要であることを強調したい。
加えて、核装備の是非は、民主主義を標榜するなら自由に議論すべきである。勿論、原爆被災者の心情を配慮しながらである事は言うまでも無い。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます