陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

<大きな古時計>を童謡で聴く

2015-09-29 06:47:35 | 読書・映画・音楽
 昔は何処の家庭にも柱時計があった。振り子が揺れる様を子供心に不思議な気持ちで見上げ、時が来るとボン、ボンとなる音に気持ちを弾ませたりした。時計はゼンマイ仕掛けて動くから、定期的に父親や背の大きくなった長兄が踏み台の上でネジを巻く。それも懐かしい風景だ。

 欧米の旧家を訪れると、入り口や階段付近に人の背丈以上もある据え置き型の大時計を置いているところがある。彼らは、それを "Grandfather's Clock" と呼ぶ。「お爺さんの時計」である。木彫の飾りも作りが丁寧で、振り子は長いからゆったりと動き、時報も重厚な音がする。

 こうした大時計を歌ったのが「大きな古時計」(1875)である 

大きな古時計




<大きな古時計> (1876)

作詞(訳詞):保富康午
作詞・作曲:ヘンリー・クレイ・ワーク


おおきなノッポの古時計
おじいさんの時計
百年 いつも動いていた
ご自慢の時計さ
おじいさんの生まれた朝に
買って来た時計さ
いまは もう動かない その時計

百年 休まずに
チク タク チク タク
おじいさんと一緒に
チク タク チク タク
いまは もう動かない その時計


何でも知っている 古時計
おじいさんの時計
きれいな花嫁 やってきた
その日も 動いていた
うれしいことも 悲しいことも
みな知ってる時計さ
いまは もう動かない その時計

(間奏)

うれしいことも 悲しいことも
みな知ってる 時計さ
いまは もう動かない その時計

真夜中に ベルが鳴った
おじいさんの時計
お別れのときがきたのを
みなに教えたのさ
天国へ昇るおじいさん
時計ともお別れ
いまは もう動かない その時計

百年休まずに
チク タク チク タク
おじいさんと一緒に
チク タク チク タク

いまは もう動かない その時計
いまは もう動かない その時計


 このお爺さんは、幸せな人生を送ったようだ。

 作者のワークがどうしてこの作品を作ったかは、次のブログに詳しい。

 大きな古時計特集
http://www.worldfolksong.com/gfc/

 日本には、最初童謡の形で紹介され、昨今は平井堅さんによるJ-POPで人気があるようだ。メロディーが良いから惹き付けられるのだろうが、腐ったような現世の中で、皆が忠実さと言う概念に改めて興味を持ち始めたのかも知れない。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 潘基文UN事務総長への国際... | トップ | 中共が南シナ海を支配するこ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

読書・映画・音楽」カテゴリの最新記事