陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

稲田朋美防衛相に辞任を勧める

2017-07-02 13:46:14 | 国内政治:内閣

 早朝、カッコウの啼く声で眼が覚めた。昨夜は窓を少し開けたままにしていたから、鳥の啼く音(ね)が良く聞こえたようだ。ベランダに出てみると、カッコウの姿は見えなかったが、夏椿の白い花が目についた。この木は、沙羅双樹と誤伝されているようだが、朝に7~8cmの花を咲かせて夕方にはポトリと落下してしまう。当地では、6月下旬ー7月上旬が開花時期である。

 さて、稲田朋美防衛相が、都議会議員選挙の応援で失言をしたとして、野党は辞任を要求し、自民党からも批判が起きている。稲田氏は、防衛相に就任して約1年、国会での質疑応答に疑念を持たれ、自衛隊を統括する立場にありながら、服装などにもとやかく言われたりして来た。

 私は、稲田氏は祖国愛を持ち、弁も立つ保守系国会議員としてかなり期待していた。彼女の著書も読ませて貰った。だが、自民党政調会長をしていた頃から、政策立案やその遂行力に疑念を持った。消費税2%を上げる話の中で、「反対が多いなら、1%ずつ2年間で実行すればよい」と彼女が発言していたのを聴き、この人はデフレ脱却を真剣に考えていないと強く感じた。要は、財務官僚の言いなりになっているだけだ。

 稲田氏は、昨年8月の内閣改造で防衛大臣に就任したが、中共艦船が尖閣領海侵犯を繰り返す一方、北朝鮮の不穏な動きが続く中、彼女が国防・安全保障について殆ど経験・知識も無く、24万人の自衛官を統率出来るのかと危惧の念を抱いた。安倍晋三首相の女性閣僚登用には、適材適所や経験重視の考えが欠けているように思える。稲田氏を重用するならば、弁護士経験などを生かした別方面の活躍があったのではないか。

 女性国防大臣が登場して不思議では無い昨今だが、稲田氏にはその資質、判断力において不向きと思うので、時期を見て自ら辞任するのを勧める。7月14日には、ワシントンで日米<2+2>会談が予定され、北朝鮮情勢が中心話題になると想像するが、その終了後を機に辞任したら良い。

 

 現在ドイツの国防相は、ウルズラ・フォン・デア・ライエン(Ursula von der Leyen)氏で、稲田氏と同年の58歳女性、医学博士の資格を持つ。着任以来、既に4年を経過、7人の子持ちでドイツ国民の信頼も厚いと言う。メルケル内閣で厚生労働相を経験してから国防大臣となった。常にズボン姿でシンプルな上着を着用し、毅然とした姿で国民や軍人の前に現れる。

 同氏は、英語、フランス語が堪能で、各国で招待講演を行う時はジョークを交えてその国の言葉で講演している。今年2月の訪米に際し、フォン・デア・ライエン国防相は、高級幹部を伴ってペンタゴンを訪問、ジェームス・マティス国防長官と英語で議論を行なっている。内容は、NATO諸国の国防費負担増、テロ対策問題など多岐に亘った。ドイツは、今後7年間で国軍兵士7000人を増強する計画である。トランプ政権は、NATO諸国に国防費増額を迫っているが、それに呼応した動きだろう。

 一方、ドイツは現在トルコとの関係が不仲で、独空軍はトルコNATO基地を去り、ヨルダンに拠点を移した。独空軍は、シリア上空の偵察を担当しており、こうした事も話し合われたと思われる。

 その会談の一部を下記動画に示す。

 

LIVE 🔴 Defense Secretary James Mattis Meets with German Defense Minister Ursula von der Leyen

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