陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

フジタ社員が中共から釈放される

2010-10-11 01:44:11 | シナ・中共関係
 既に3人の社員が釈放された後にも、なお拘束が続いていたフジタの社員高橋定氏(57)が解放されて帰国した。公務執行妨害のシナ人船長逮捕と時期を同じくして生じたフジタ社員の拘束は、これで一段落した。4人とも無事帰国出来たのは良かったと思うが、何とも理不尽で、後味の悪い事件である。

 シナ大陸には、ビジネスで駐在する企業関係者とその家族、学術研究者や学生など、10万人規模の日本人が住んでいる。それらの人々は、今回の事件をどの様に受け止めたのであろうか。

 あるいは、観光でシナ大陸を訪れる人達も多いのだが、昨今のシナ・中共では何が起こるか分からないと心得た上で渡航して欲しい。一番良いのは、シナ大陸への渡航を極力自粛して、必要最小限に留めることだろう。


【邦人解放】解放のフジタ社員帰国 禁止区域看板は「気づかなかった」と強調
2010.10.10 19:40

 中国河北省石家荘市の軍事管理区域でビデオ撮影したとして、中国側に20日間拘束された準大手ゼネコン「フジタ」の現地法人社員、高橋定(さだむ)さん(57)が10日午後、帰国し、東京都渋谷区の同社本社で記者会見した。高橋さんは疲れた表情で「日本に帰ってきて大変うれしく思っている」と語った。同僚3人より拘束が長引いた理由は「説明はないが、自分がビデオ撮影していたからだと推測している」と述べた。

 同社役員2人と行った会見で高橋さんは「国民のみなさんに大変ご心配をおかけしたことをおわびします」と頭を下げた。

 解放の際、当局に調書のような書面2通とともに「関係部署の断りなくビデオ撮影したことを大変後悔している」とする始末書を提出。保釈金にあたる「保証金」5万元(約61万円)を支払ったという。

 経緯については、遺棄化学兵器関連事業の入札参加のため現地を下見した際、数日前に買ったビデオで街の風景を車内から撮影。「その連続の中でビデオを回していた」という。

 撮影されたビデオの中に中国人通訳が「軍事禁区」と発言した部分があったが、当時は発言や軍事区域などの看板に気づかなかったという。当局には、知りながら撮影したのではと追及された。解放を伝えられた際は「もっと長く捕らわれると思っていたので意外で驚いた」と振り返り、日中関係については固い表情で「私からはお答えできません」と繰り返した。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/101010/crm1010101729009-n1.htm


 シナ・中共では、あらゆる事が国家統制下に行われる。それは、共産主義国家の特徴である。ソ連もそうであったし、東欧の衛星国家群も同様であった。取り分け東ドイツは国家保安省(シュタージ;秘密警察)の権力が大きく、国家統制に反する国民を厳しく監視した。その有力な手段が、報奨金を用いた住民相互監視であった。中共も、最近はその手法を外国人に対して始めた。まるで、G.オーウェルの<1984年>を髣髴(ほうふつ)とさせるようだ。


「不審な外国人を突き出せ!」通報を奨励 中国広東省、報奨金2500円、旅券不所持も罰金
2010.10.10 19:13

 【上海=河崎真澄】中国広東省の仏山市や東莞市などで「不審な外国人」を見かけたら当局に通報するよう住民に求める動きが広がっている。パスポート不所持も違反とされ、通報者には報奨金200元(約2500円)が支払われる。

 同省で来月開幕する「アジア競技大会」に向けた治安対策の一環とみられ、広州市でも外国人への公安当局の監視が強化された。広州の日本総領事館では、同省内の在留邦人や旅行者に注意を呼びかけている。

 中国紙、南方日報などによると、仏山市では「通報奨励」を10月1日付で条例化した。主な摘発対象はパスポートやビザ(査証)偽造などによる不法入境や不法滞在、不法就労など。ホテルでは宿泊者や訪問者全員のパスポートや身分証のチェックを厳格化した。

 広州市では日本人駐在員や家族が、レストランでの食事中やマンションの玄関先などで、公安職員に提示を求められたパスポートを所持していなかったとして、罰金50元を科せられたケースが多発している。

 同総領事館によると、同省内では日本人客の多い居酒屋やカラオケ店をターゲットに、公安当局の監視が強化されているという。
http://sankei.jp.msn.com/world/china/101010/chn1010101915005-n1.htm


 こうした状況の中で、シナ大陸に渡った邦人が十分な気配りをし、「第二のフジタ社員」にならない事を願っている。
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