陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

新緑の中で口遊(ずさ)む<人を恋うる歌>

2017-05-14 10:51:55 | 読書・映画・音楽

 庭では、「蘇芳(すおう)」の白と赤紫の花が満開になった。「山つつじ」も、橙色の鮮やかな花を咲かせている。それに今年は、「山吹」の枝ぶりが勢い良く沢山の黄色の花を咲かせ、視力の衰えた我が眼を楽しませてくれる。それを見て

 七重八重 花は咲けども 山吹の 実の一つだに 無きぞ悲しき

               兼明親王(後拾遺集)

と言う古歌、そして太田道灌にまつわる故事を思い起こした。

 昨年の5月連休には、教え子のヴェトナム人家族4人が来訪、我が家に一泊しながら庭でバーベキューを楽しんだ。あれから早や1年が経過、あの元気な子供達は、大学受験や中学校入学準備に向けて、毎日忙しく勉学に励んでいるのだろう。

 桜の季節を終え、「躑躅(つつじ)」の花が咲き始めると、新緑が美しくなる。その緑色も濃淡様々で、常緑の杉やヒバの深緑と若葉の淡緑が入り混じって、中々の趣である。私は、この晩春~初夏の季節が大好きだ。植物も動物たちも生き々々としている雰囲気は、心を和(なご)ませる。つい若返った気持ちになり、かつて高吟した青春の歌を思い出したりする。

人を恋うる歌 (与謝野鉄幹)

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