次期中共最高指導者に習近平・国家副主席が内定

　ウィグル人虐殺事件（２００９年７月）の責任者、習近平国家副主席が胡錦濤国家主席の後継者として事実上決まったようだ。太子党系でありながら、上海閥（江沢民一派）の覚えも目出度い習近平副主席は、団派の李克強副首相を抑えて、２年後に中共最高責任者となる。

　習近平副主席は、昨年末に来日、今上陛下に突然の謁見を迫って物議を醸（かも）した。これは、小澤元幹事長の差し金であったことは明白。あの時も皇居周辺で反対デモが行われたが、国内マスコミはそれを無視した。

　シナ・中共に不利なことになると、日本のメディアは口をつぐむ。ＮＨＫは中共中央電視台の日本総支局みたいなものだから当然としても、民放ＴＶや大新聞はスポンサーの経団連参加企業から「シナの悪口を言うな」と厳しく管理されているのだろう。

　団派の胡錦濤国家主席は、引退しても李克強副首相らと共に、政治局に隠然とした力を温存し、上海閥と暗闘を続けるはずだ。


習近平氏、党中央軍事委副主席に…胡後継が確定

　【北京＝大木聖馬】中国国営新華社通信によると、北京で１５日から開かれていた中国共産党の第１７期中央委員会第５回総会（５中総会）は１８日、習近平・国家副主席（党政治局常務委員）（５７）を党中央軍事委員会副主席に選出し、閉会した。

　これまでの国家、共産党の重要ポストに加え、軍指導者としての職務も与えられた習氏は、中国最高指導者が持つ三つの権力を掌握したことになり、２０１２年の第１８回党大会で引退する胡錦濤総書記（国家主席）の後継者として総書記に選ばれることが、事実上確定した。

　習氏は、父親が革命の元老・習仲勲元副首相で、高級幹部子女の「太子党」の有力者。地方幹部を歴任し、２００７年の第１７回党大会で最高指導部の政治局常務委員入りし、党内序列は６位。０８年の北京五輪を担当して成功に導き、党中央書記局筆頭書記として、党務経験も積んできた。

　習氏は今後、胡氏の指導の下、軍の中で影響力を浸透させ、円滑な軍権掌握を目指す。同世代の指導者で、党内序列７位の李克強副首相とともに次期最高指導グループを率いていくと見られる。
（2010年10月18日21時38分 読売新聞）
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20101018-OYT1T00942.htm