Ed's Slow Life

人生終盤のゆっくり生活をあれやこれやを書き連ねていきます。

大予言

2013年04月11日 | Weblog

                    

一時ベストセラーになった「ラビ・バトラ(Ravi Batra)の大予言」を図書館で見
付けて借りてきた。

この種の本(話)はいかがわしいものが多いから、これまで一度も手にしたこと
はないのだけれど、パラパラとページをめくってみたら、著者は経済学者だし案
外世の中の見方が真ともだったので、読んでみようと思った次第。

初版が1995年だから、日本経済のバブルが弾けて日本が大きな景気の失速
に見舞われていたころ書かれた本で、相当時間が経っているから、「予言」なる
ものが当たっているかどうか興味を持った。^^!

ラビ・バトラ教授の予言は共産主義も資本主義も間もなく崩壊して、新しい黄金
の時代、プラウト社会が訪れる、というもの。

共産主義については確かに、1989年にベルリンの壁崩壊してから翌年、ソ連
共産党体制が崩れ、翌々年にはソ連邦そのものが崩壊してロシアとなったので
予言の前半は的中したことになる。

資本主義については、2010年までに崩壊するという予測なのだが、果たして
どうか・・・

その前に、教授の定義する資本主義というのは、富=生産手段を所有する者
が政治を支配し、社会の指導層になっている社会を指し、その筆頭は勿論米
国、日本、欧州などです。

教授によれば、資本主義崩壊の第一段階はすでに始まっているのだそうで、
その総本山たるアメリカは1990年深刻な景気後退に襲われ、もう一方の柱
日本もバブル経済が弾けて、株価の大暴落が始まった。(確かに・・・)

1980年代の大浪費(バブル)を通じて世界最大の債務国に転落したアメリカ
が、このとき恐慌に陥らなかったのは、日本はじめ世界各国が巨額な融資を
行い支えたからで、その見返りに各国は金(現物)ならぬ、印刷された米ドル
紙幣(いづれ紙屑)を受け取ったのでした。中でも日本は群を抜いて巨額です。

かろうじて息を吹き返した米資本主義も、崩壊を免れた訳ではなく、既に第二
段階が始まっている、と教授は見ています。カリフォルニア州オレンジ郡の財
政破綻で象徴されるように、地方自治体、一般民間企業、年金基金などでバ
ブル的なデリバティブ投資が広く行われ、莫大な損失の実態が明らかになれ
ば株式市場や債権市場は崩壊することになります。それはそう遠くない時期
に迫っています。(・・・らしい)
 
                                     

この本の翻訳はチベット文化研究所所長・ぺマ・ギャルポさんと金融コンサル
ティング会社・社長・藤原直哉さん。

藤原さんは、日本でもアメリカ同様、資本主義の崩壊は始まっていると考えて
いて、ラビ・バトラ教授と同意見だった。けれども、資本主義の崩壊後に訪れる
であろう、と教授が期待しているような「黄金の時代」というのは少し楽観的過
ぎる、というご意見であった。^^!

Edも教授の仰る「プラウト社会」なるものが未だよく分らないのだけれど、黄金
の時代が、それもこの日本に一番早く訪れるなんて到底信じられん!(笑)

ただ、教授の各国を踏査した結果の分析と見識は確かなものだと感じた。

                  



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