Ed's Slow Life

人生終盤のゆっくり生活をあれやこれやを書き連ねていきます。

病気見舞い

2014年06月23日 | Weblog

            

今どきNAVIの付いていない車なんてそうザラにはないだろうが、我が家の車に
は付いていない。何処へ行くにも予めグーグルの地図で下調べしておけば大抵
は困らない。


昨日はそういう訳で、兄が入院している所沢の病院まで自ら用意した地図を頼
りに車で出かけた。新青梅街道から途中で小金井街道に折れてひたすら直進
すれば目指す所沢の病院には簡単に着く・・・筈だった。ところが近くまでは確
かに来ているのだけれど、病院の場所が判らず周囲をウロウロ何度も走り回っ
て、結局ガソリン・スタンドで教えてもらってようやくたどり着いた。^^!


やっぱりNAVIが無いとなかなかピン・ポイントでは見付けられないものである。


                                            

兄は手術後今日でまる一週間経つので、もうベッドに起き上がっている頃だろ
うと思っていた。病室に案内されて入ったら義姉と孫、それに実の姉(Edの直ぐ
上)が居て兄にいろいろ話しかけている。夜眠れなくなるので昼間はなるべく眠
らないないよう何か話しかけたり、本人に喋らせるよう仕向けているのだという。
年寄は入院中に認知症に罹り易いのだそうである。


兄は耳も遠くなって普通の声では殆ど聞こえず、大声でないと意思疎通が出来
ない。顔に近付けて大きな声で来意を告げると、眠たそうな目を開けて頷いたか
らEdが来たのが分ったようだ。既に廊下を散歩するまでに回復してきたという
話だったが、今日はあまり具合がよくないのか、直ぐ目を瞑ってしまい声を掛け
られても反応がイマイチ。


そのうち顔に苦悶の皺がより、「痛い、痛い」と言い出した。声はかすれて聞こえ
ないのだけれど口の動きから明らかに「痛い」といっているのが分る。そのうち
増々酷くなってきたらしく、手を握って我慢しているのだが、その手が痙攣した
みたいに震えている。余程痛いらしい。インターフォンで看護婦さんを呼んだ。


何処が痛いか訊かれても本人も良く判らないのか曖昧な返事しかできないよう
である。それでも看護婦さんが左の脇腹あたりらしいと見当をつけて手術の傷
口の消毒と痛み止めの処置をしてくれた。今日は担当医が休みのためそれ以
上のことはできないらしい。痛み止めが効いてくるまでの間暫く「痛い痛い」と
騒いでいたけれど、30分ほど経ってようやく落ち着き、顔の表情も和らいでき
た。


義姉の話では、今日のように痛がったことはこれまで一度もなく、いつもはもっ
と静かなので一体どうなることか・・・と吃驚してしまったようである。Edが来て
から2時間ほどしてようやく落ち着いて笑顔も出てきたので「また来るから・・・」
と云って病室を辞した。


手術は喉元一か所と下腹部左右2ヶ所、いづれも数センチ切っただけで、食道
癌と大腸癌の患部を切除したらしい。傷跡はさほど大きくはないけれど、やはり
老人には痛々しく退院までは未だ大分かかるかもしれない。


誰でも一度は通らなければならないけれど、人生の末期を生きるのは一大事な
のだなあ・・・とつくづく思った。