Ed's Slow Life

人生終盤のゆっくり生活をあれやこれやを書き連ねていきます。

天災は・・・

2014年05月30日 | Weblog

                       

天災は忘れたころにやってくる・・・平穏で何もトラブルがなければEdの仕事は
暇である。品管関係の仕事はそうしたものである。しかし幸か不幸か平穏は長
く続いた試しがない。必ずある日突然”大問題”が発生する。そういう意味では
天災と似ている。^^!


納入先のメーカーから「製品の色が一個だけ黒づんでいて他のものと違う、原
因は何か、使用に差し支えないか」という問い合わせがきた。出荷担当の人に
訊ねたら、確かにそういうものが一つあったけれど、汚れかと思って洗浄したけ
れど直らないのでそのまま出荷した」ということだった。


ポーランド工場の品質担当に写真を送って問い合わせたところ折り返し直ぐ返
事が来た。アルミ鋳物巣で機械加工後貫通が発見された場合、樹脂を充填し
て含浸させる救済措置が取られる。その際樹脂を硬化安定させるため鋳物を
焼く工程があり、材質の微妙な差で表面が黒ずむことがり、使用上全く差し支
えない、という。客先にはそう説明して納得してもらった。


出荷検査の人は、この部品とは別に製品の色がやはり黒づんでいるものがあ
るというので、見せて貰った。一目見て「これは酸化被膜処理をしてあるな、と
思ったが、この部品には不要な工程なので念のため中国工場に問い合わせ
た。


何と・・・間違って酸化被膜処理をしてしまったが、問題なかろうと判断して使っ
てしまったという。


                                                                         

日本では常識だけれど、材質、加工、組立工場などあらゆる工程上の変更は
事前に届け出て承認を得ることになっている。海外工場には口を酸っぱくして
度々注意をしているのだが、勝手に部品を変更してきて、日本に品物が到着
してから「これまでと違う!」と騒ぎになるケースが後を絶たない。


今更もとの部品に交換するのは時間的に極めて困難なので、客先には特別
採用願いをだして数十個たけは使って欲しいと頼んだのだけれど即、却下さ
れた。(泣)


さあ、こうなると大変である!是が非でも正規部品を即刻送って貰わなけれ
ば一大事である。万一これが原因でライン・ストップなど起こそうものなら、客
先から莫大な損失補償金を請求された上、再発防止対策に半端でない時間
と手間がかかる。


先ずは交換する正規部品の手配を特急で中国工場にやって貰わねばならな
い。彼等の都合は一時脇に押しやって、こちらの要求を優先してもらうよう掛
け合った。フライトと通関が週末にかかっているので週明け・月曜に部品が手
に入るかどうか未だ微妙である。


今はどこでも、部品の在庫を持たずに分刻みで計画生産しているから、一つで
も部品の入荷が狂うと生産が止まってしまい大事になる。余裕(無駄)を持つこ
とが許されない時代になった。