Ed's Slow Life

人生終盤のゆっくり生活をあれやこれやを書き連ねていきます。

怒声

2014年02月07日 | Weblog

                  

川越線の車内は朝の通勤時高校生が多い。大宮を発車して日進に着こうとし
たころ、いきなり向かいの座席から男の大きな怒声がした。「うるせえ!」


それまでぺちゃくちゃ喋ったり大声で笑ったりしていた数人の女子高生の衆団
が、一瞬水をうったように静かになった。最初はただ吃驚しただけだったのだろ
うが、次の瞬間明らかに自分たちに向かって発された怒声だと理解したらしい。
笑い声が消え、小声になった。


しかし若いとはいえ流石に女性である。根はしたたかで、男の狂気じみた怒声
一つくらいではへこたれた様子はない。一分と経たないうちに少しづつ話し声
が大きくなり、小さく笑う声までする。大声を出した男の方が無視されてしまっ
たかのようで、少し滑稽な雰囲気になってしまった。


悪く言えば”他人を食った”態度の今の女子高生たちだけれど、大声(暴力)な
んぞには怯まないしたたかさがあるようにも思える。ジジイたちが高校生だった
大むかしなら、電車の中で大人に怒鳴られたりしたら、若い女性だったらシュン
としてしまっただろう。


それにしても、いきなり怒声を発した男は一体どんな奴だろうと思って、次の駅
で車内が空いたので見てみたら、まだ30前後の若い神経質そうな男だった。
額に縦皺を寄せてふて腐ったように目を瞑っていた。


一瞬切れて、前後の見境もなく人前で大声を出してしまったことが、恥ずかしく
なっちゃったんだろうか・・・(笑)