Ed's Slow Life

人生終盤のゆっくり生活をあれやこれやを書き連ねていきます。

小説

2013年10月05日 | Weblog

           

久しぶりで藤沢周平を読んだ。「義民がかける」(中公文庫)。山本周五郎と並
んでEdが好きな作家である。

時代小説は自分が生きていなかった時代にヴァーチャルで連れて行ってくれ
るタイム・マシンのようなものであろうか。その時代の人間の生活や考え方、し
きたり、言葉つかい、などが読むことによって自分のイメージとして形造られる
ので、映画やTVドラマ化されてしまうと大抵の場合つまらなくなってしまう。

近頃のように人気とりで、タレントや歌手などを主人公に据えて、言葉遣いも
現代語にしてしまった”時代劇もどき”を創られてしまうと、年寄りのEdなどは
端から鼻白む思いで、殆ど観る気がしない。

刀を持った侍や着物姿のお女中が、早口で現代語を話したり嗜み(たしなみ)
のない立ち居・振る舞いをするのを見せられると、リアリティーの無さ以前に
ゲンナリしてしまう。中途半端な時代劇を観るくらいなら、時代劇風のお笑い
番組でも観ていたほうがましだ。

小説にしろ映画にしろ、Edはリアリティーに乏しいものはあまり好みでない。
明らかに嘘っぽい筋立てや、表現はそれだけで興味を失ってしまう。たとえ
荒唐無稽なストーリーではあっても、そこに本当らしさ・真実味が伴っていれ
ば愉しめるのだ。(結構拘る性格なのかも・・・^^!)

その意味では、日本の時代劇ではないけれど、ケン・フォッレットやアーサー
・ヘイリーの小説はハラハラ、ドキドキさせられて愉しめる。