Ed's Slow Life

人生終盤のゆっくり生活をあれやこれやを書き連ねていきます。

震災被害と原発事故

2012年03月10日 | Weblog

            

震災後一年を迎えて、TVでは追悼番組やその後の被災地を伝えるレポートを流している。

今回の震災を振り返ってみると、地震そのものより巨大津波による被害の方が圧倒的に大きかった。
そして更に被害を大きく、深刻にしているのが原発事故である。

原発の事故は大量の放射能を広範囲に亘ってバラ撒き、汚染はこれから先何十年もの間人々を苦しめ続ける。震災後の瓦礫処理が進まない大きな理由の一つは放射能汚染である。放射能汚染の心配がない単なる瓦礫だけの処理なら、全国各地の協力は問題なく受け入れられた筈である。


人々の放射能にたいする不安は大きいし、それは極めて当然なことなのだ。目でも舌でも鼻でも皮膚でも知覚できなくて、一旦体内へ取り込んでしまえばジワジワと長期間に亘って体を蝕んでいく有毒物質である。

Edが恐ろしいと思うのは、余程強烈な放射能でなければ、それを浴びたからといって直ぐに何か症状が現れるという類のものでないことだ。「放射能なんて、それほど騒ぐほどのことじゃあないや」と安易に考えてしまうことのほうが危険なのだ。そういう安易な考えは、子供たちや若い人たちを将来危険に曝すことになる。

放射能汚染による被害は人災である。当事者である政府・東電は天災だと思っているかもしれないが、もしそうなら大いなる勘違いである。これまで国民をつんぼ桟敷において、日本の原子力エネルギー政策をゴリ押ししてきた歴代自民党政府、役人、原子力安全・保安委、産業界、電力会社は、今回の事故の反省に立って全幅の責任を取るべきである。

事故当初、東電は一早く「津波は想定外だった」と言い訳をした。今回の津波は1000年に一度の大きなものだったことは確かであろうが、1100年まえの貞観地震の歴史を詳しくしらべていれば、またその痕跡を調べていれば容易に想定できた大きさである。つまり今回の責任をとるべき政府、安全委、電力会社の面々は「原発の危険」を甘くみて、国民に対する「安全」を疎かにしてきたわけであり、その責任は重大である。

腹立たしいのは、これだけ多くの国民に不安を与え、福島住民の生活を奪っていきながら迅速で十分な補償のせず、東電は会社の存続が危ういからと電力料金の値上げをするという。会社の赤字とか存続などこの際「保身」を画策している場合ではない。会社の全てを投げ打って被災者・国民への保障に取り組むべきではなのいか。

また国の指針を示すべき政府・民主党は原発政策を根本から考え直すと同時に、これまでの誤った原発政策を押し進めてきた当事者たち(歴代自民党政府、電力各社、原子力安全・保安委)の責任を追及すべきだ。日本のようにプレートが4つもせめぎあっている危険な「地震大国」に、更に危険な「原発」を54箇所も建設するなど、もってのほかだったのである。

ま、Edが一人で力んだところでどうなるものでもないが、我々国民の側も原発の危険をもっと早くから学んで、強力に反対すべきだった、と今にして思う。

                       

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