「こんにちわァ、テディちゃでス!
ふァ~、もゥ~へとへとォ~…」
「がるる!ぐるるがるぅ~…」(←訳:虎です!つらいですぅ~…)
こんにちは、ネーさです。
東京、いえ、日本各地で猛暑が続いていますね……
本日の読書タイムは、
寒さの極地・北極へ向かってみましょう!
こちらを、どうぞ~!
―― アグルーカの行方 ――
著者は角幡唯介(かくはた・ゆうすけ)さん、2012年9月に発行されました。
『129人死亡、フランクリン隊が見た北極』と副題が付されています。
前回記事では《幸福》と《楽園》を探す旅行記を御紹介いたしましたが、
こちらは、その正反対!
極北の地獄を訪ねる旅路……というべきでしょうか。
「あうううッ? じごくゥ?!?」
「ぐるるー!」(←訳:怖いよー!)
世界史が得意な活字マニアさんでしたら、
フランクリン隊、と聞いてピンと来た方もおられることでしょう。
時は19世紀。
ヨーロッパとアジアを結ぶ“北西航路”を発見すべく、
大英帝国が国の威信をかけて送り出した大探検隊が、
フランクリン隊でした。
隊の指揮を執るのは、
ジョン・フランクリン卿。
著名な探検家であり、人気者でもあった彼が率いるのは、
当時の最新技術と設備を惜しみなく投入した
軍艦エレバス号とテラー号。
1945年5月19日、
英国民の期待を背負って、
フランクリン隊はロンドン近郊の港から出航し、そして――
「そしてッ?」
「がるる?」(←訳:そして?)
そして、
彼らは帰ってきませんでした。
フランクリン隊は、北の海で行方不明になったのです。
「ゆッ、ゆくえェふめいィ?」
「ぐるぐる?」(←訳:最新艦が?)
氷から船を守るため船首には鋼板が張られ、
蒸気エンジンやスクリュープロペラも搭載。
1200冊もの蔵書を備えた図書室、
船室には温水暖房が施工されていた豪華な軍艦に
死角はない、はず……でしたが。
いったいフランクリン隊に何が起こったのか?
北極探検史上、
最悪の結末を招いてしまった原因は、何なのか?
多くの研究者さんたちが
以前からフランクリン隊遭難の真相解明に取り組んできました。
この御本の著者・角幡さんも
フランクリン隊遭難の謎にかねてより興味を抱き、
独自に調査を進めるうち、
強い思いに駆られるようになります。
彼らが見た風景を自分でも見てみたい!
「そッそれでッ??」
「ぐるぐるがるるっ?」(←訳:もしやのまさかっ?)
2011年、3月。
友人の探検家・荻田泰永さんと、
角幡さんはカナダ北極圏のレゾリュート湾を出発します。
フランクリン隊の跡をたどる旅へ……!
「こごえちゃうゥッ!」
「ぐるがるる!」(←訳:難路だよう!)
難路をゆく、アグルーカの幻をたずねて。
そう、御本題名のアグルーカとは、
イヌイット語で
『大股で歩く男』を意味する言葉です。
背が高く、果断な性格の人がそう呼ばれたといいますが、
フランクリン隊にアグルーカはいたのでしょうか。
いたとしたら、
そのアグルーカは何処へ行ったのか――
「まるでェ、かげろうゥのォ、ようでス!」
「ぐるるがるる?」(←訳:実体はあるの?)
地図は空白だらけだった19世紀の旅と、
衛星の眼が世界を覆う現代の旅。
鮮烈な対比を為しながら
一歩また一歩と進む氷の国の旅。
凄絶、凄惨なシーンも描かれているので、
躊躇する活字マニアさんもおられるかもしれませんが、
ノンフィクション好きな御方に
おすすめの力作です!
ぜひ一読を!
ふァ~、もゥ~へとへとォ~…」
「がるる!ぐるるがるぅ~…」(←訳:虎です!つらいですぅ~…)
こんにちは、ネーさです。
東京、いえ、日本各地で猛暑が続いていますね……
本日の読書タイムは、
寒さの極地・北極へ向かってみましょう!
こちらを、どうぞ~!
―― アグルーカの行方 ――
著者は角幡唯介(かくはた・ゆうすけ)さん、2012年9月に発行されました。
『129人死亡、フランクリン隊が見た北極』と副題が付されています。
前回記事では《幸福》と《楽園》を探す旅行記を御紹介いたしましたが、
こちらは、その正反対!
極北の地獄を訪ねる旅路……というべきでしょうか。
「あうううッ? じごくゥ?!?」
「ぐるるー!」(←訳:怖いよー!)
世界史が得意な活字マニアさんでしたら、
フランクリン隊、と聞いてピンと来た方もおられることでしょう。
時は19世紀。
ヨーロッパとアジアを結ぶ“北西航路”を発見すべく、
大英帝国が国の威信をかけて送り出した大探検隊が、
フランクリン隊でした。
隊の指揮を執るのは、
ジョン・フランクリン卿。
著名な探検家であり、人気者でもあった彼が率いるのは、
当時の最新技術と設備を惜しみなく投入した
軍艦エレバス号とテラー号。
1945年5月19日、
英国民の期待を背負って、
フランクリン隊はロンドン近郊の港から出航し、そして――
「そしてッ?」
「がるる?」(←訳:そして?)
そして、
彼らは帰ってきませんでした。
フランクリン隊は、北の海で行方不明になったのです。
「ゆッ、ゆくえェふめいィ?」
「ぐるぐる?」(←訳:最新艦が?)
氷から船を守るため船首には鋼板が張られ、
蒸気エンジンやスクリュープロペラも搭載。
1200冊もの蔵書を備えた図書室、
船室には温水暖房が施工されていた豪華な軍艦に
死角はない、はず……でしたが。
いったいフランクリン隊に何が起こったのか?
北極探検史上、
最悪の結末を招いてしまった原因は、何なのか?
多くの研究者さんたちが
以前からフランクリン隊遭難の真相解明に取り組んできました。
この御本の著者・角幡さんも
フランクリン隊遭難の謎にかねてより興味を抱き、
独自に調査を進めるうち、
強い思いに駆られるようになります。
彼らが見た風景を自分でも見てみたい!
「そッそれでッ??」
「ぐるぐるがるるっ?」(←訳:もしやのまさかっ?)
2011年、3月。
友人の探検家・荻田泰永さんと、
角幡さんはカナダ北極圏のレゾリュート湾を出発します。
フランクリン隊の跡をたどる旅へ……!
「こごえちゃうゥッ!」
「ぐるがるる!」(←訳:難路だよう!)
難路をゆく、アグルーカの幻をたずねて。
そう、御本題名のアグルーカとは、
イヌイット語で
『大股で歩く男』を意味する言葉です。
背が高く、果断な性格の人がそう呼ばれたといいますが、
フランクリン隊にアグルーカはいたのでしょうか。
いたとしたら、
そのアグルーカは何処へ行ったのか――
「まるでェ、かげろうゥのォ、ようでス!」
「ぐるるがるる?」(←訳:実体はあるの?)
地図は空白だらけだった19世紀の旅と、
衛星の眼が世界を覆う現代の旅。
鮮烈な対比を為しながら
一歩また一歩と進む氷の国の旅。
凄絶、凄惨なシーンも描かれているので、
躊躇する活字マニアさんもおられるかもしれませんが、
ノンフィクション好きな御方に
おすすめの力作です!
ぜひ一読を!
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