テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

坂道のぼれば。

2011-09-01 23:26:06 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 9月……ラジオから竹内まりやさんの『SEPTEMBER』が流れる9月になりました♪
 
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 テディちゃ、まりやさんのォ、ぴーちぱいィのうたッ、すきでスゥ!」
「がるるー!ぐるぐるぐるるがるる!」(←訳:虎です!『不思議なピーチパイ』だね♪)

 果物屋さんの店頭では、もも、モモ、桃のシーズン……!
 ステキな桃の香りに包まれて、
 ♪セプテンバ~♪と口ずさみながら、
 さあ、本日の読書タイムは、こちらを、どうぞ~!

  


 
           ―― 黄金坂ハーフウェイズ ――


 
 著者は加藤実秋さん、2011年6月に発行されました。
 『KOGANE-ZAKA HALFWAYS』と英題名が付されていますように、
 『黄金坂』は『こがねざか』とお読み下さいね。

「こがねのォ、さかみちィ!」
「ぐるぐるるるがるがるる!」(←訳:縁起良さそうな地名だね!)

 物語の舞台は、
 東京の、山手線の内側で、
 JRもしくは地下鉄の飛鳥橋(あすかばし)の駅から徒歩数分、
 長さは約700メートルの、
 黄金坂と呼ばれる坂道の周辺が中心です。
 飲食店や商店が多く、観光スポットにもなっていて、
 と聞くと……あら?
 それって、あの町のことじゃありませんこと?と
 早々に察してしまう御方もおられるかもしれませんね。

 ほら、あの『ペコちゃん焼き』が有名な洋菓子屋さんがあって、
 近くに東京ドームとかあったりして、
 なぜかフランス人さんに人気で、
 っていうあの坂の町、でしょ?と。

「あはッ! テディちゃ、わきゃッたでス!」
「がるるぐるがるるー!」(←訳:ボクも分かったー!)

 そう、都心部の、あのあたりにしては、
 オフィスビル一色ではなく、
 商店街に元気があって、
 カフェやレストランに行列ができ、
 住宅地も空洞化していない、珍しい町。

 その町に、
 隼人(はやと)くんは帰ってきました。
 高校までを、生まれたこの町で過ごした彼は、
 福岡の大学に入学して、
 四年間を遠い九州で暮らしていたのです。

 帰ってきたのはいいけれど、
 隼人くん、あまり嬉しそうじゃありません……。
 何故かと申しますと、
 就活ってヤツに失敗しちゃいまして、
 現在、浪々の身の上、なのでござる。

「ふァ~、よくあることォ、でスよッ!」
「がるぐる!」(←訳:うんうん!)

 お日さまも高く上ったというのに、
 お家でゴロゴロしている隼人くんを
 わざわざ訪ねて来てくれたのは、
 幼馴染の楓太(ふうた)くん。
 楓太くんに誘われ、出掛けた先のバーで、
 ちょっとした誤解が降りかかってきました。

 誤解のモトは……
 楓太くんのジャンパーの背中に、
 
  NAUGHTY KID DETECTIVES

 の文字があったため、でした。

「わおォ! でてくてィぶゥ!」
「がるるるるるー!」(←訳:探偵さんだー!)

 探偵、なんかじゃありません。
 いや、違います。
 僕は就職活動で忙しいんです!

 そんな言い訳、奇妙なバーでは通用しません。
 隼人くん、乗り気になった楓太くんにつられ、
 ついつい慣れない“探偵”業に踏み込む羽目になっちゃうのでしたが――

 著者・加藤さんの大人気シリーズ『インディゴの夜』の路線とは
 やや色合いは異なりますが、
 にわか探偵さんたちの青春ものがたり、
 東京を舞台にした作品をお好みの方々に
 おすすめ!です。
 巻頭には地図も掲載されていて、臨場感たっぷり!

「いッてみたいィなァ~こがねざかァ~♪」
「がるぐるがるるるぐる~♪」(←訳:ペコちゃん焼を食べながら~♪)

 お散歩気分で、坂を踏破、いえいえ、読破を!
 
 
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