「こんにちわッ、テディちゃでス!
きょうはァ、はなまつりィ~♪」
「がるる!ぐるるがる!」(←訳:虎です!静かな祝祭!)
こんにちは、ネーさです。
今日4月8日はお釈迦さまの誕生日――花祭り。
ならば読書タイムも
古代の偉人さんに登場していただきましょう。
こちらを、どうぞ~♪
―― ギリシア人の物語Ⅲ 新しき力 ――
著者は塩野七生(しおの・ななみ)さん、2017年12月に発行されました。
第1巻『民主政の始まり』
第2巻『民主政の成熟と崩壊』に続く
《ギリシア人の物語》第3巻は、
表紙のお写真から、いえ、御本の雰囲気からも判りますね。
マケドニアの若き王、アレクサンドロス。
「じつざいのォ、じんぶつゥでスけどォ~…」
「ぐるるるがる!」(←訳:ほとんど神話!)
ええ、そうよね、
確かにこの世に存在した、
ノンフィクショナルな存在――
それがアレクサンドロスさん、なのですが。
伝えられているその偉業の、
凄まじさゆえか、まばゆさゆえか、
私たちはなかなか実感できません。
彼は、どんなひとであったのか。
もちろん賢く、
もちろん武勇に長けた超一流の武将であり、
もちろん好奇心あふれる科学者であり、
もちろん、
歴史に類例なき征服者であった……けれども。
そのこころを、誰が知ろう?
「しおのさんにはァ~…」
「がるぐる!」(←訳:解るかも!)
アレクサンドロス王に捧げるこの一冊を、
しかし、著者・塩野さんは
不穏な気配を漂わせながら語り始めます。
ギリシアの、都市(ポリス)体制が
崩壊しようとしている――
政治・軍事・経済・文化、すべての点で
アテネは沈み、
スパルタは次代の覇権国家足りえず、
テーベは勝者になり切れない……。
「でもォ、うまれたのでスゥ!」
「ぐるるるるるがるるぐるる!」(←訳:マケドニアに新しい生命が!)
崩壊の後に射す
一条の光――
ギリシアの北方にあるマケドニアは
王政の国家でした。
同じギリシア語を話してはいても、
都市国家ではないマケドニアを
アテネやスパルタの人々は“後進”の国と
見做していたかもしれません。
そのマケドイア王国の、
フィリッポス二世を父に、
隣国エピロスのオリンピアス王女を母に、
紀元前356年7月、
男児が誕生します。
黒色の巻き毛を持つ少年が
初陣を飾ったのは17歳のとき。
そして、20歳。
彼は、父王を喪いました、が。
「おうざがァ!」
「がるぐるる!」(←訳:すぐそこに!)
そう、王座が空となっても、
そこにひょひょいっと座れるとは限りません。
自力で勝ち取り、
自力で維持し、
自力で治めねばならない――
まだ見ぬ自分の王国を。
「せかいのォはてまでッ!」
「ぐるるるー!」(←訳:遠征の旅ー!)
短くも濃く、
余人に為し得ない《王の夢》を
塩野さんは一字一字に思いのたけを託し、
問いかけます。
彼は、何者だったのか?
「ゆいいつのォ、おうさまッ!」
「がるぐっるるるるがるるるる!」(←訳:誰も会ったことのないような!)
御本の巻末には、
アレクアンドロス王の年表、
ヘレニズムの彫刻の写真と、
塩野さんによる
『十七歳の夏――読者に』
と題された短い文章も収録されています。
塩野さんのファンの方々にとっては
涙腺をじわじわと刺激されるこの“最後のページ”まで、
どうか皆さま、
一読ならぬ熟読を、ぜひ!
きょうはァ、はなまつりィ~♪」
「がるる!ぐるるがる!」(←訳:虎です!静かな祝祭!)
こんにちは、ネーさです。
今日4月8日はお釈迦さまの誕生日――花祭り。
ならば読書タイムも
古代の偉人さんに登場していただきましょう。
こちらを、どうぞ~♪
―― ギリシア人の物語Ⅲ 新しき力 ――
著者は塩野七生(しおの・ななみ)さん、2017年12月に発行されました。
第1巻『民主政の始まり』
第2巻『民主政の成熟と崩壊』に続く
《ギリシア人の物語》第3巻は、
表紙のお写真から、いえ、御本の雰囲気からも判りますね。
マケドニアの若き王、アレクサンドロス。
「じつざいのォ、じんぶつゥでスけどォ~…」
「ぐるるるがる!」(←訳:ほとんど神話!)
ええ、そうよね、
確かにこの世に存在した、
ノンフィクショナルな存在――
それがアレクサンドロスさん、なのですが。
伝えられているその偉業の、
凄まじさゆえか、まばゆさゆえか、
私たちはなかなか実感できません。
彼は、どんなひとであったのか。
もちろん賢く、
もちろん武勇に長けた超一流の武将であり、
もちろん好奇心あふれる科学者であり、
もちろん、
歴史に類例なき征服者であった……けれども。
そのこころを、誰が知ろう?
「しおのさんにはァ~…」
「がるぐる!」(←訳:解るかも!)
アレクサンドロス王に捧げるこの一冊を、
しかし、著者・塩野さんは
不穏な気配を漂わせながら語り始めます。
ギリシアの、都市(ポリス)体制が
崩壊しようとしている――
政治・軍事・経済・文化、すべての点で
アテネは沈み、
スパルタは次代の覇権国家足りえず、
テーベは勝者になり切れない……。
「でもォ、うまれたのでスゥ!」
「ぐるるるるるがるるぐるる!」(←訳:マケドニアに新しい生命が!)
崩壊の後に射す
一条の光――
ギリシアの北方にあるマケドニアは
王政の国家でした。
同じギリシア語を話してはいても、
都市国家ではないマケドニアを
アテネやスパルタの人々は“後進”の国と
見做していたかもしれません。
そのマケドイア王国の、
フィリッポス二世を父に、
隣国エピロスのオリンピアス王女を母に、
紀元前356年7月、
男児が誕生します。
黒色の巻き毛を持つ少年が
初陣を飾ったのは17歳のとき。
そして、20歳。
彼は、父王を喪いました、が。
「おうざがァ!」
「がるぐるる!」(←訳:すぐそこに!)
そう、王座が空となっても、
そこにひょひょいっと座れるとは限りません。
自力で勝ち取り、
自力で維持し、
自力で治めねばならない――
まだ見ぬ自分の王国を。
「せかいのォはてまでッ!」
「ぐるるるー!」(←訳:遠征の旅ー!)
短くも濃く、
余人に為し得ない《王の夢》を
塩野さんは一字一字に思いのたけを託し、
問いかけます。
彼は、何者だったのか?
「ゆいいつのォ、おうさまッ!」
「がるぐっるるるるがるるるる!」(←訳:誰も会ったことのないような!)
御本の巻末には、
アレクアンドロス王の年表、
ヘレニズムの彫刻の写真と、
塩野さんによる
『十七歳の夏――読者に』
と題された短い文章も収録されています。
塩野さんのファンの方々にとっては
涙腺をじわじわと刺激されるこの“最後のページ”まで、
どうか皆さま、
一読ならぬ熟読を、ぜひ!