まちみちふうけい

間もなく10年目も通過点

No.1399 明日香村の水路巡り(2)

2020-08-11 09:43:49 | ふうけい
よろしくお願いします。
















明日香村での水路巡り、今回まずは岡寺へ向かう上り坂から始まります。まずは写真2枚目、左側に小さく見えている幟は岡本寺の旗、この間の『こころ旅蔵出しスペシャル』では目的地として行っていた所、ここでも天智天皇所縁の寺院として紹介したことがありました。水路は岡寺方面から流れてきて、道に沿って坂を下って鳥居が立つ場所へとたどり着く、バスが通る道が交差していてその向こう側には観光地とは隔絶されたかの雰囲気のようにある集落。水はコロコロと涼し気で小気味いい音をたてて、集落を取り巻くように張り巡らせている小さな水路を流れて抜けていく。



















集落を抜けると田園風景が広がる所へ、前方には天香久山、左手側には甘樫丘が見えている。写真2枚目、3枚目にあるのは飛鳥板蓋宮跡、大化の改新(乙巳の変)の舞台となった場所で、その時に殺された蘇我入鹿の首が飛鳥寺の今の首塚のある所まで飛んでいったとか。まあそれは言われとして、この前やっていたドラマ『大化の改新』でもそのシーンは生々しい感じでやっていたが、蘇我入鹿にもこの国の行方に思いがあっただけに志半ばで倒されたことには悔いもあっただろう。まあ見ている方にそう思わせるのは役者さんの力量に寄るものだろうが、この事変が日本の歴史の流れを変えたのは事実だし日本の政治の礎になったのは確かなことだ。そんな血生臭さの漂っていた飛鳥の地も、この時は自粛の真っ最中で静かな風景が広がっていた。追いかけている水路は農道に沿ってサラサラと流れている、観光地としてたくさんの人が訪れる明日香村だが、自分(一人称)はその観光の場所からは少し離れた所にあるここの田畑の風景が好きだ。人の動きなど我関せずってな感じでした動き続ける農家の人々、農機具の操作音、そしてここでもコロコロと涼しげな音を立てて水路は流れ続けている。板蓋宮跡から飛鳥寺へといつもの経路で進んで行くと、写真後半部にある、何やら人工的に整備された水路が現れる、そこに立っている看板には「吉野川分水」とある。

















「吉野川分水」・・・よく聞くようなこの言葉、よく目にするようなこの文字。どことなく懐かしい響きにも感じるのは、小学生の頃、社会科の授業で地元の産業と言うことでこの言葉を聞いていたからかも知れない。その時には何気なくボーっと興味もなしに聞いていた言葉だったのだろう、その文字が水路巡りをしているせいか、今回新鮮な感じで目に飛び込んできた。もしかしたら奈良県内をあちらこちらと走っていて、多分いろいろな場所でこの文字を見かけているかも知れないが、今回は水路を意識して走っているせいか、今回は思い切り興味を引かれて立ち止まってしまった。説明の
看板を見ると吉野川から奈良盆地に運ばれた水が、各地域の田畑に供給されているとのこと、なるほど、奈良の農業に吉野川分水は欠かせないものだったんだ。明日香村にある水路はその一部が姿を見せている所と言うことだが、吉野川分水の水路や施設は奈良盆地内でもいろいろと見ることができそうとのこと、もしかしたらこれまでにもどこかで見つけていたのかも知れない。さて、明日香村の水路巡り、今回は新たな発見があったせいで巡りが中途半端になってしまいましたが、次回もこの続きで長閑な風景を水路とともに巡って行きたいと思います、今回もご覧いただきましてどうもありがとうございました・・・・・・・・・・・まちみち