おはようございます。昨日の続きです。もうしばらくのお付き合いをお願いします。
今回の旅の目的、ローカル鉄道=北条鉄道を巡る旅はここ粟生駅から始まる。踏切を渡り集落を抜け田園風景が広がる道を行くと、右手側に北条鉄道の線路が沿ってくる。この道はやがて県道81号線に合流、この道はさっき小野駅から加古川沿いに粟生駅手前まで走って来た道で、ここでまたの再会となる。
加西へはこの道を右へ行くがちょっと寄り道、反対方向に進むとすぐに踏切がある。時間を確かめてみると列車がここを通過するのはもうすぐ、走っている姿を動画撮影するためにしばらくここで待機することに。北条鉄道は時刻表を見たところでは1時間毎に1本の車両が始発と終点を行ったり来たりのシャトル運行、ここを通過した列車はすぐに粟生駅で折り返して戻ってくることになる。
町を結ぶ道なので車の往来は結構多い。「カンカンカンカン」踏切が鳴り始めた、いよいよ列車がやってくる時間だ。見通しのいい線路の向こう側から小さな1両の車両がディーゼルカー独特の音を響かせながら近づいてくる、奈良ではもう聞かれなくなった懐かしい音だ。撮影開始、タイミングは逃せない、列車はあっと言う間に踏切を過ぎて行ったがまずは満足のいく動画は収められたと思う。さあ、先を急ぐことにしよう。
県道を走り最初の駅網引駅に近い交差点を過ぎる。全駅見て回る予定だったが駅はここから少し離れているので来訪は断念する。帰りは北条鉄道に乗車する予定だが、1時間に1本なのでチャンスを逃すと大変なことになる。タイムリミットは16時半、今が14時を少し過ぎたところなので時間的にはちょっと微妙な感じになってきた。
(田原駅)
次の田原駅でさっきの列車が折り返してくる時間になったので再び動画撮影、今度は駅に停車する車両を収めることができた。あ、運転士は女性の方なのか、安全運転御苦労様です。さて、再び先を急ぐことに・・・と思ったら道端に小さな石の道標が、これも写真に撮っておこう。この道は多分街道だったのだろう、古い町並も多いしここまで道標も結構見かけている。
次の法華口駅は去年姫路まで国道372号線を走った時に1度立ち寄っている、レトロな感じの古い駅舎と駅前に建つミニチュアの三重塔が印象的な駅。去年来た時は駅前でイベントが開かれていて賑やかだったが、今日はひっそりとしている、これが本来の姿なのかも。
(法華口駅)
次の播磨下里駅も法華口駅同様、木造のレトロな駅舎、指でポンと触れれば崩れてしまいそうな適度なボロっぽさ(意見には個人差があります)がまたいい感じである。ここからは線路に沿って田園風景の中の狭い道を走って次の駅に向かう。あ、前方からまた列車がやってきた、が今度は撮影はなし、残り時間が心配になってきたので今は先を急ぐこと優先。やがて集落の中を走りすぐに次の長駅にたどり着く。
(播磨下里駅)
(長駅付近)
ここ長駅は前の駅に更に輪をかけたような寂れっぷり、駅前も駅舎もホームにも人影は全くなし。しかしその構内は懐かしさを感じさせてくれる雰囲気があり、狭いホームもまたローカルな情緒たっぷりな雰囲気を漂わせている。ちなみに法華口、播磨下里、長の3駅は登録有形文化財に指定されていて、駅の入口にはその表示が誇らしく掲げられている。しばし時間の流れを忘れさせてくれる・・・て感情に浸っているわけにはいかないのだ、さあ、先を急ごう。
(長駅)
15時をすぎて日も傾いてきた。広い車の少ない道を行くと次の播磨横田駅にはすぐに到着、この駅にはさっきの駅の様なレトロな雰囲気とは全くかけ離れたような白い四角い駅舎が建っている。ここもホームには人影は全くなし、前方には加西の市街地が見えている。
(播磨横田駅付近)
(播磨横田駅)
次はいよいよ終点北条町、道は一旦線路から離れ町を囲むようにまわって加西市の中心地へと入って行き、やがて賑やかな雰囲気の町並になる。少しわかりにくい所だったが予定時間内に北条町駅にたどり着くことができた。この後は残った時間を利用して少し町を散策してみることに、その話については次回へ続くとして、今回はここまでとしておきます。 まちみち