暇つぶしエンジニアリング (旧:休日限定エンジニアリング)

アマチュア無線とエンジン付オモチャいじりの日記です。

TH45G かなり苦戦のすえなんとかゴミから救出

2023-11-03 19:30:57 | 無線小屋

ケンウッドの430MHz帯のハンディ機 TH45G

ハンディ機でありながら、キーパッドは無く(オプションだった)

モービル機のようにダイヤルつまみでチャンネルを合わせることが

できるところが使いやすくて気に入ったトランシーバーだ。

ただ実際に使ったことはほとんどないのも事実だ。

 

そんなTH45Gが、たまには電源を入れてみようかとスイッチを

いれたところ、スケルチが閉じない状態となっていた。

そこで何とか直せないかと分解したのが4年くらい前のことだ。

そのまま、ビニール袋に分解した状態で保管してあったので、

復活させるべく修理にとりかかることにした。

 

この時代のハンディ機といえば、ケミコンの液漏れとそれによる

不具合の発生といったところだろうから、ケミコン全交換で行ける

だろうと簡単に作業を始めたのだが・・・

やはり、ケミコンの多くが液漏れを起こしており、その周辺に

シミや腐食の跡があった。

ケミコンを外すとその下の基板が酷く腐食している部分もあり

この辺りから嫌な予感がふつふつと・・・

 

表面実装のケミコンが足りなくて、隙間のあるところにはリード

タイプのもの使った。

そして全交換が済んで、バラックのまま電源を入れると、スケルチは

正常になっていたので、これで終了かと思いきや、パワーチェックを

してみるとパワー計の針が全く振れないではないか。。。

ほとんど使っていなかったので、もともとパワーが出なかったのかが

はっきりとは解らない。というのも送信時に液晶パネルのインジケーター

は振れるが、これはRFメーターではなくバッテリーチェックのようである

から、パワーが出ていなかったとしても受信しかいないような使い方では

気付かなかったのかもしれない。

 

受信はOKになったので、次はパワーを出るようにしなければならない

のだが、HIとLOWは出ないが、ELだと少しだけパワー計が振れている。

マニュアルによるとこのELはドライブ段から出力して、ファイナルを

休ませているとのことだ。

つまりドライバーまでは生きているということだ。

ということはファイナルか。。。

パワーモジュールの電源とバイアスに供給される電圧が出てこない。

試しに直結で電圧を与えても、何の変化もない。

パワーコントロールの回路も死んでいるが、パワーモジュールも

ダメになっているようだ。

やはり、ケミコン液漏れの仕業に違いない。

 

部品探しをしたところ、標準のM67749MRは既に生産されて

いないらしい。

M67749LRなら入手できるが、これは周波数が400~430MHz

なので、まともに動作するかも解らない。

 

これを使うしかないので、お試しで買ってみた。

パワーコントロール側のICまでは探していない、というか

簡単交換できそうなものではないので、強制的に電圧供給

することで動作させることにした。

これをやると、パワー切換スイッチが完全に使えない状態に

なるが、そこは諦めることにした。というかほとんど送信は

しないというのも理由の一つではある。

この方法で、送信は可能になり、対応している周波数帯が違う

にも係わらず、4.5Wも出てくるではないか。

モジュールの定格は7Wなので、少々少な目ではあるが、TH45G

最大出力は5Wなので、充分な出力が得られている。

因みに、単3電池だと0.5Wしかでません。

途中、次々と不具合が発生して、ここでは書ききれないくらい

苦戦を強いられましたが、何とか使える状態なった。

(途中で何度もクジケそうになった)

本体はゴミにならずに済んだが、ゴミとしての部品はたくさん

出ました。

 


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