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Brugge Style
the lovers
1907–1908 Österreichische Galerie Belvedere, Vienna
聖ヴァレンタインの日...チョコレートたくさん召し上がりましたか?
クリムトの『接吻』(恋人たち)を、ウィーンのヴェルべデール宮殿内のオーストリア・ギャラリーから。
愛だよ、愛。
1912 Leopord Museum, Vienna(部分)
こちらはシーレによる、クリムトのパラフレーズ...
と考える人もいると絵の横に説明が記されているが、いや、思い出さずにはいられないだろうよ。
恋人同士というよりはエスタブリッシュメントに対する反抗が描かれている、レオポルド美術館蔵『枢機卿と修道尼』(抱擁)。
惜しみなく愛は奪ふ。
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メッテルニヒのためのケーキでヴァレンタイン
土曜日はフライングでヴァレンタイン...
先月滞在したウィーンのホテル・ザッハーで、ザッハー・トルテのレシピをもらった(HPにも掲載があるようだ)ので、夫のために早めのヴァレンタイン用ケーキを作ってみた。
わたしが夫にヴァレンタインにとお願いしたのが「ウィーンの楽友協会でKissinのリサイタル」なので、こちらからも精一杯(笑)お返し、である。
レシピにはグラサージュ用チョコレートのテンパリングが指示されておらず、これ幸いと適当に。めんどうくさくないのがいい。
そういえばザッハー・トルテのチョコレートは比較的ざらっとしているな...あれがかえっていいのだ。
ジャムはもちろんウィーンで調達したアプリコットのジャムを使った。あるのとないのとでは仕上がりが全く違う。
なくてはならない生クリームは砂糖なし。
ザッハー・トルテはその名の通り、菓子職人ザッハー氏が、あのメッテルニヒの要望で考案したチョコレートケーキなのだそうである。
会議が踊っていたから(ウィーン会議の後に考案されたらしいが)、すてきなデザートは政治的に重要だったろう...
のち、ザッハー経営難に陥ったりしてライバルのデメルに門外不出のレシピを渡したり、訴えたり訴えられたり、曰く付きのケーキだ。
これからまたウィーンへ行くので(新型コロナ関係の検査などが英国・オーストリア間では撤廃されたので楽になった)当日は本家本元のを食べるぞ。
ウィーン、どれだけ好きなの? と思われましたか...好きだ。でもほとんどリサイタルが目当てだ。5月、6月はZimerman とSokolovのリサイタルを見るためにアムステルダムに行く予定。
アムステルダムにはどんなケーキがあるかな。
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オーストリアのアプリコット
前回、オーストリアはウイーン近郊名産のアプリコットの砂糖煮(ジャムやコンポート)が大好物だと書いた。
ジャーの重さにもかかわらず、オーストリアに行くたびにスーツケースに入るだけ買って帰る。
これまではStaud'sのものを買っていたが、先月は地元の人に勧められてd'arbo社のものを求めた。
写真は左から砂糖控えめジャム、コンポート、砂糖不使用のジャム。
お菓子は言わずもがな、肉料理にもとても合う。豚肉はもちろん、鴨。鶏肉にも。
昨日は新鮮なブッラータにオリーブオイルと粗塩をふり、コンポートと一緒に食した。
最高! に美味だった。ブッラータは白ごはんのようになんでも合う。今日も食べたいなあ。
他にも...
写真は左からフランボワーズのジャム。
ピスタチオのペーストはパリブレストになくてはならず、またイタリアが長かった友人に教えてもらった食べ方:ボローニャ・ハム(モルタデッラ)とリコッタチーズに合わせてサンドイッチにすると美味。
パイナップルのコンポートは豚肉やバニラ・アイスクリームに合う。ガラムマサラをスパイスに。これはブルージュのレストラン、カルメリットで食して以来、忘れられない味。
来週はヴァレンタインのお祝いでまたウィーンに!
Kissinのピアノ・リサイタルが目的。アプリコットが目的じゃないよ(笑)。
誕生石のアプリコット色のジュエリーをつけておしゃれして行きたい。
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もっとパンを
パンはお好き?
わたしは大好き。
炭水化物はあまり量を食べないようにはしているが、フランスパンの耳や、噛めば噛むほど味わい深いみっちりずっしり重いゲルマン系田舎パンが大好きだ。
基本的に、まず何もつけないでそのまま味わう。そして冷たいバターを厚切りにして乗せて(塗るのではない)食べる。以上。
先月ウィーンを訪れた時、たくさん食料品を買って英国へ帰ってきた。
オーストリアは文明の交差点だけあって、食が豊かでとてもおいしい。
たとえばベタにウィナー・シュニッツエルが大好物である。毎日でも食べたい。揚げ物万歳。
保存のきく食料品では、ウィーンの名産品アプリコットのジャムやコンポートが大好物で、スタンダードなものから砂糖控えめのものまで、ジャーの重さにもかかわらず、オーストリアに行くたびにスーツケースに入るだけ買って帰る。
もちろんウィーンはパンも抜群においしい。
今回はたまたま通りかかったお店の外見がとても可愛らしくて魅力的な上、包装もきゃーきゃー言いたいくらいかわいらしかった。
この包装紙、厚めの上等の紙で、即わたしのコレクション行きですわな...
見た目だけでなく、噛めば噛むほど滋味がすばらしい。
空港へ向かう前にひとつ買い、帰国当夜は英国でしみじみ食の都を思いながらこのパンでラクレットをして食べた。
ドイツ語のMottoは英語の「モットー」(標語、座右の銘)と同じ意味合いらしい。
Brotはお察しの通り、パン。
なんとフォトジェニックなパン! もっとパンを!
来月のウィーン訪問時にもきっとこのお店でもっとパンを買って帰るつもり。スライスして冷凍する分も...
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モオツアルトの「涙は追いつけない」
ロンドン、ロイヤル・フェスティバルホール、大大ファンの内田光子さんとMahler Chamber Orchestraのコンサートへ。
8割方、席は埋まっている。
正直、内田光子さんは少なくとも英国では最も有名な日本人ではないか、と思う。
2年前のコンサートが文章にできないほどすばらしく、舞台側に席を取ればよかった! と後悔したので、今回は内田さんの弾き振りをじっくり拝見するため、舞台側に席を取ってみた。同じように考えた人が多かったのか、こちら側は完売。
オーケストラに近い。
Mozart: Piano Concerto No.23 in A, K.488
Purcell: Fantasias: in A minor, Z.740; in B flat, Z.736; in C minor, Z.738 & in F, Z.745 (Upon one note)
Interval
Mozart: Piano Concerto No.24 in C minor, K.491
ピアノは蓋を取り外してこちらに向いているとはいえ、やはりオーケストラの面々は客席側に向いているわけで、音の伝わりがよくないのかな?? そのせいかな? と感じ続け...そして終わってしまった。
モーツアルトのピアノ・コンチェルトの華やかさの部分が、わたしにとっては物足りず(指揮に集中するためだろうか、ピアノの音を省略? 飛ばした部分もあった)、盛り上がりを待っているうちに終わってしまったような、よく言われる、モーツアルト独特の華やかさの中に突然ハシゴを外されたような感じになる部分だけが長く続いたような...
小林秀雄の有名な「モオツアルトのかなしさは疾走する。涙は追いつけない」を思い出した。わたしはぜんぜん全く追いつけなかった...
アンコールの内田さんの独奏はまさにモーツアルトで非の打ちどころなく夢のようにすばらしかった!
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