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Brugge Style
雲丹のパスタ 南イタリア料理
対岸はアルバニア
可愛くて素敵な街のレストランLaltroBaffo 雲丹のカルボナーラ!
友人との南イタリア旅行で楽しみにしていたもののひとつはもちろん料理である。
特に南イタリアには世界でも数少ない「魚介の生食文化」がある(ちなみに他はもちろん日本、シチリア、スペインなど)!
雲丹も食べられる。
ウニ、ウニ!
ヴィーヴァ、魚介の生食文化!
ヴィーヴァ、イタリア料理!
旅の始まりを祝った一つ星レストラン、Cieloのウニのパスタ
こちらも超絶おいしいかった!
パスタに韓国冷麺のような歯触りがあり、初めての味
日本人には意外なこの組み合わせ、ほんとうに美味!
魚介のみの10皿コース
ソムリエ氏は、和食の素晴らしさを語り続け...
イタリア料理の多様性は、イタリアが19世紀になるまで統一されず、各地域がそれぞれ独立した文化圏として、地理的条件、政治的な影響や、外部との交わりを通じて、独自の食文化を築いてきた結果である。
この地域性の強さとバラエティこそが、イタリア料理の最大の魅力であり豊かさの源泉といえよう。
新鮮で味にメリハリがあり、とろける
ソースはパッションフルーツやフランボワーズ!
南イタリアのプーリア州は、イタリア半島の「かかと」にあたる地域である。
地中海性の気候と肥沃な平野(タヴォリエーレ)に恵まれ、古代から農業と漁業が盛んな土地だ。
肉も魚も両方うまい。
パプリカのソースで...
まず、なにはともあれ地中海三大作物の中心地ときている。
イタリア有数のオリーヴの産地(古代ローマのオリーヴ絞り機の残るオリーヴ農家まで買いに行きました! これは明日にでも)。
小麦はデュラム小麦の生産が盛んで、名物のパスタは耳たぶ型のオレキエッテ。
肉の街、チステルニーノ(Cisternino)のTrattoria Bere Vecchieで
アンチョビが効いていてわたしはここのが一番好みだった
横が豚バラで包んだ挽肉。激うまっ!!
肉の街チステルニーノの小さな通りのあちこちに肉屋がやっている食堂があり、
注文を受けて焼いてくれる
若い女性のウエイトレスさん、日本語ペラペラで驚く(笑)
秋から日本へ留学するそう!
そして葡萄。
ワイン用の品種も多く、「プリミティーヴォ」などが代表的で...ほんとうーにおいしくて安い。
星付きのレストランでもボトルで25ユーロ(4000円くらい)出せば、ソムリエおすすめのワインに出会える。
ロンドンじゃ、それ、普通のグラスワイン一杯の値段ですわ。
夜中に地元のチーズと地元のワイン...
料理は、野菜、豆類、小麦を活かす「貧しい料理(cucina povera)」と呼ばれる。
肉中心ではないからそう呼ばれるのかと思う。
代表的なのは上に写真を載せたorecchiette con cime di rapa(カブの葉のオリキエッテ)、fave e cicoria(そら豆とチコリのピュレ)、pane di Altamura(アルタムーラのパン)など。
しかし、現代ではかえって健康的で、しかも食材の味を最大に引き出す優れた料理法とみなされている。
若き女性シェフ、南イタリアの家庭の味を原点に、ここまでシックに...
去年は日本で食べ物を満喫したそうです!
プーリアの食文化が豊かである一方、それを支える産業構造の脆弱さが地域の課題となっているのは確かだ。
なぜこんなにも美しいオリーヴ農園や葡萄畑の広がる地方が貧しいのか...
わたしが車を運転しながら豊かな大地を眺め、一番に思ったのは、オリーヴのみ、葡萄のみ、の、モノカルチャー経済のリスクだった。
モノカルチャー経済は、特定の産業に頼ることで外部に搾取されやすく、貧困から抜け出しにくい構造である、と看破したのはウォーラーステインの提唱した世界システム論だ。
地域経済は依然として農業や低付加価値の食品加工業に依存しており、価格変動、気候変動、EUの農業政策などに影響を受けやすく、経済的に不安定だ。
また、多くの農作業は季節労働者(時に不法移民)によって支えられており、過酷な労働環境や人権問題も指摘される。
地域住民の間でも正規雇用が少なく、若年層の就職難が慢性化しているだろう。
世界システム論のデンでは、 農産品の多くが原材料として出荷され、 北イタリアや外国企業が付加価値を得る一方、地元には利益が残りにくい。
このあたり、美味しいワインをクイクイ飲みすぎていてあまり覚えていません(笑)
近年では、プーリアの「貧しい料理=cucina povera」は、世界的に再評価されている。
そう、「スローフード」という流れだ。
伝統を基礎に、地元の食材を尊重し、手間暇をかけて丁寧に料理し、無駄をなくし、自然と共存する精神は、ライフスタイルの文脈で注目を浴びている。
わたしはファッショナブルな意識高い系は苦手だが、 アグリツーリズモや地産地消レストランなど、新たな食の経済モデルも生まれつつあり、また、若い世代が、小規模ながらも持続可能で文化的な価値を生み出すプロジェクトを始めていると。
例えば、最後の夜に友達の誕生日を祝った、レッチェの一つ星レストランは、地元出身の非常に若い女性オーナーシェフの、繊細かつダイナミックに実験的な料理15皿ががネックレスのように連なる作品であった。
プーリア地方の食文化は、地中海の恵みと歴史と創造力が織りなす、世界的にも稀有な財産であろう。
「貧しき贅沢」は、現代人にとって最も贅沢な価値である、美しい自然と時間と共に生きる知恵として、さらに発展すればいいなと思う。
こちらはカステロ・デル・モンテのレストランMontegusto
今日も写真を載せすぎました(笑)
まだまだありますがこの辺でやめておきます(笑)。
お腹が空くので!
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