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vatican chapels







『第16回ヴェネチアビエンナーレ国際建築展』が開幕。カトリック総本山、ヴァチカンの初出展が圧巻です。

という雑誌カーサ・ブルータス(ブルータスは若い頃は女性誌よりも優先して買っていた雑誌なのだ)の見出しに心躍らせたのは夏前のことだ。

芸術祭「ヴェネツィア・ビエンナーレ」の建築部門は、毎回、総合ダイレクターとテーマを設定し、ジャルディーニとアーセナルの2箇所のメイン会場を中心に、国別展と企画展の2部で構成する。

ちなみに今回のテーマは「自由な空間」。

16回目の今年は63か国が参加し、企画展では71の建築プロジェクトが紹介されている。


初出展のヴァチカン市国による「ヴァチカン・チャペルズ」は、11棟のチャペルをサン・ジョルジオ・マッジョーレ島の森の中に建設したものだ。
建築評論家のフランチェスコ・ダル・コがキュレーターを務め、グンナール・アスプルンドがストックホルムに建設した「森の墓地」(アヴィーチーが葬られたところ)に発想を得、その資料展示館も建設されている。






なんといっても、サン・ジョルジョ・マッジョーレ島のベネディクト会修道院の森の中というロケーションがよかった。

シックで、清らかな設計もいいが、いくつかのチャペルがまるで簡易の売店のような雰囲気で、夏は冷たい飲みものと日陰を、冬の入り口では暖かい飲みものを万人に振る舞い、癒すかのように、懐深くカジュアルに開かれてるという趣なのがとてもいいとわたしは思った。

上グループの右上の写真が藤森照信さんの作品内部。外側は一見メルヒェン(メルヒェンはかわいらしいだけの話ではなく、人類の集合知なのだ)、わたしはその内部が好きだ。

そのすぐ下がノーマン・フォスター。時間の経過とともに蔦がどんどんからまっていくという趣向が素敵だ。

下グループの右上が金獅子作品賞を受賞したソウト・デ・モウラの作品。ソウト・デ・モウラの作品は、まるで古墳か石棺かという趣でわたしはとても好みだ。
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