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ヴィツェンツアのパッラーディオ建築群




今回の旅では、馴染みのあるヴェネツィアを拠点にして、ヴェネト州を周遊してみた。


一番の楽しみだったのがヴィツェンツアで、16世紀西洋建築の巨匠パッラーディオひとり祭り(地図読み名人の夫と一緒だから、ふたりか)。

ヴェネツイアからヴェローナへ向かう路線上にあるヴィツェンツアは、ヴェネツイアの島側サンタルチア駅から特急で45分といったところ。
日帰りでも十分行けると思う。
しかし食事がとてもおいしいのであまり短い滞在はもったいない...


パッラーディオは石工の徒弟となり、特に建築の教育を受けたわけでもないのに才能を見出され(見出す側もすごいですね)、師匠とともにローマで遺構を訪れて考古学的な知識を蓄え、ローマ時代の建築知識に基づく素晴らしい作品をいくつも残した。天才。



これらの建築は、現在は美術館や州の建物として使われているものもあるが、それ以外は普通の現役のアパートやオフィス、商店になっている。
ううう、うらやましいなあ!


ある一軒を見ていたら、中から若い男性が軽やかに出てきた。

彼は「この建物を見るなら、これを見逃してはいけませんよ。このレリーフ(男神の顔?)の口の部分が、今でいう玄関ドアスコープになっていてね、誰かが来たらここから覗いたんですって」

今とは違ってドアに平行に取り付けられているのではなく、歩道に張り出している2階部分の床に水平に穴が空いている形(写真左)。

「へえー優れたデザイン! それよりあなた、この建物にお住まいなの? うらやましいわあ!」

「いや、住んでいるわけでなないのです。部屋の一つをボードゲームのクラブが使っていて、今日は学生が集まる日なので鍵を開けたんですよ」

なんという贅沢。



英語の全くできないカフェの老親父さんが、この地図の方が見やすいから持っていけ、地図のこの公園はほんとうに美しいから絶対に行ってみなさい、とアドバイスをくれた。
コーヒーの値段は大観光都市、ヴェネツィアの半分。

パラディーオ美術館のミュージアムショップでずっとダラダラ私電話をしていた販売員の女性が実は機敏で、さっと他の部署に連絡を取って思いがけないおまけをしてくれたり、オフィスの入っている建物を見ていたら、中庭に入って見る? と、開けてくれたり。


24の建物のファサードを全部見て回る場合は、まず駅からは正反対の広場にあるツーリスト・インフォメーションまで歩いて地図をゲットするのがいいと思います。

駅から目ぬきのパッラーディオ通り(実はこの通りには彼の建築は少ない)を10分ほど。商店のウインドウなどに色々目移りするので10分で歩くのは難しいかもしれませんが!


また、ローマ時代の遺構も数多く残されていて、こちらをメインに回るのも楽しそうです。

……

さて、今日はこれから「北のヴェネツィア」ブルージュに帰省します。


と、書いて午前中にアップしたはずなのにできていませんでした!
金曜日の夜は地元の人でレストランも賑わっていて、夜歩きも楽しく、懐かしい、このいい雰囲気。
Zet’joe、おすすめです(ザッチューと読みます)。

今夜はブルージュの天蓋付きベッドで眠ります。
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