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パリ、一年前




去年の1月31日。
パリのホテルの朝ごはんにサロンに降りて行ったら、この新聞の一面が目に入った。
さらばヨーロッパ
いよいよブレグジットが事実となり、英国の環境が激変するであろう...

あの頃は、新型コロナウイルス禍がひたひたと忍び寄るのを感じつつ、まだ「SARSかMARSのような感じで終わるのではないか」という楽観論がメジャーだった。

まさか一年後、新型コロナウイルスと、ブリグジットの両方に襲われているとは。




この時のパリ行きの目的は、レオナルド・ダヴィンチ没後500年を記念して開かれたルーヴル美術館での特別展を見ることだったが、あの混雑具合といったら...今では夢のようである。




ロンドン=パリ間は、飛行機なら1時間もかからないし、ユーロスターなら2時間15分。
車なら、ドーバー海峡が横たわっているため6時間以上かかるとしても、車で行くと食器やアンティークの大きめインテリアなどの買い物、生鮮食料品調達をためらわずにできるのでいい。

そういう近さが気軽な訪問先だったのに、次パリに行けるのはいつになるのだろう...

と、最近はパリが舞台の警察・法曹シリーズEngrenages (Spiral)を見ている。

こちらは2005年から始まったシリーズで、もちろん「ソーシャルディスタンス」などという概念はない。今見ると、狭いテラス席に人が鈴なりになっていたり、狭い事件現場に人が密集しているのをみるとハラハラする(笑)。




あの時はタイミングよくLa Fondation Louis Vuitton(ルイ=ヴィトン財団)のシャーロット・ペリアン展も見に行ったのだった。

信じられないほどの距離を歩き回り、古いプリントを売る店や、額縁屋をひやかし、規模の小さい美術館をうろうろし、室内楽を聞きに行き、星のあるレストランでフランス料理を味わって、ヴァンセンヌで友人に会い、リネンを買い足し、欧州一おいしい和食を食べ、普段はあまり食べないケーキまで味わい...

と、おのぼりモエにとってのいつものパリだった。




そんな日がまた来るのか。

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