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coco chanel and svetlana zakharova




モード界の女王とバレエ界の女王の組み合わせ、といったら、多くの人を魅了するのは当然だろう。

Coco ChanelとSvetlana Zakharovaの組み合わせ...

Yuri Possokhov作の、タイトルもGabrielle Chanel

しかも衣装はシャネルが提供ときている。
もちろんダンサーは全員ボリショイのダンサーだ。

大陸欧州に住む、この組み合わせが絶対に好きな友達に集合をかけたくらいだ。
一番いい席で鑑賞できて満足!

3日間のロンドン公演の2日目の昨夜、Svetlana Zakharovaのパフォーマンスで残席があるなんて信じられなかったが(今年の夏のボリショイの彼女の『白鳥の湖』の回は即完売だった)、実に半分くらいは空席だった。
まず、プロモーションがまずかったのでは...
2年前の公演内容があまりよくなかったからなのでは...
ロンドンにしては値段が高い席が多すぎるのでは...(ロンドンは物価に比べたら観劇料金は概ね高くないのである)

それから...

英国のダンス評論家に言わせると、バレエ界の女王の評価はそれほど高くない。
いわく「ダンボールの切れ端」という揶揄には目を疑ったことがある。

言わんとすることは分かる。少々乱暴に要約すれば、芸術性(文学的とか叙情的とか)に欠けたアクロバティックな技だけが卓越した一連の身体運動はバレエではないということなのだ。

でもわたしは絶対音楽(音楽で何かを表現しようとする音楽でなく、音楽そのものを表現する音楽)ならぬ絶対舞踊を心から楽しんだ。
もっとも美しい身体で、もっとも美しい動き、もっとも美しい形だけを追求した一連のなにか。

Svetlana Zakharovaのこういう動きが見たいという動きが惜しげなく連続し、満載されている。それにつきる。
シャネルの人生の描き方が浅いとか、感情の表現に説得力がないとか、その通りだが全然気にならなかった。あれらはすべてスヴェトラーナの動きを乗せて動かすための乗り物に過ぎない。
ビューティー・ページェントかというくらい美しい人たちがずらりと舞台に並んでいるのも圧巻だった。うん、そうやって楽しむもんですよ、あれは。


特に前半もう一本のMauro BigonzettiのLike a Breathは音楽がヘンデル(絶対音楽)。わたし、超好み。音楽も衣装も振り付けも。
ダンサーはAna Turazashviliが好き!
先シーズンのロイヤル・バレエの『ロミオとジュリエット』のロミオ役で招かれていた美男Jacopo Tissiが、ロミオ役ではいまいちだったのに、スヴェトラーナの相手役で堂々として超絶美男ぶりを発揮していた。



「スタイリッシュ」というのがぴったりの2本立てだった。

数時間後にスペインに発たないならば今夜もう一回見たいくらい。


https://londoncoliseum.org/whats-on/modanse-starring-svetlana-zakharova/
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