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coppelia, marianela nunez と人間は仮装がお好き



写真はROHから拝借。この公式写真、色合いが怪しすぎる


祝祭。

ソーホーであったクリスマス会に少しだけ出席して、残りの夜はロイヤル・バレエ『コッペリア』、再びMarianela NunezとVadim Muntagirov のゴールデンコンビで鑑賞してきた。

なんと、リハーサルの時よりもリファインされているではないか。
リハーサルの時、少々しまりがないと感じた2幕目の、スワニルダが美少女人形コッペリアに化けて、その作者コッペリウスを欺くシーンにもっと動きが出た点など。
他にも微調整があって全体的に輪郭がよりはっきりした感じだった。


それにしてもMarianela Nunezの完璧さと愛らしさよ!

フランツ役Vadim Muntagirovにはあまり出番がない作品であるが、3幕目のグラン・パ・ド・ドゥのヴァリアシオン、観客席の深いためいきがついにバタフライ効果を生むか思われたほど、みなさん一斉にためいき。
素晴らしかった。リハーサルの時もすごかったけど...これを見るだけでも価値がある。


『コッペリア』、クリスマスの時期に『くるみ割り人形』などと同じように楽しむにはもってこいだと思う。
周りの少女たちもお人形のふりをするスワニルダのシーンにきゃっきゃと喜んでいた。

人間は本質的に「仮装」が好きで、自分が装おうのも、装っている人を見るのも好きなのですね。
古来、人間は祝祭のたびに神様の仮装をして神格を帯び、社会的身分を隠し、何か他のものになりきり、真実を語るために仮面をかぶった。

それはつまり、「私」というものが他でもない「言葉」でできており、それゆえ決して埋められることのない空虚さを抱えるからだと思う。


この季節の仮装といえばこの方々...



年末です。@コヴェント・ガーデン
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