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Brugge Style
BruggeはBrugかBryggjaか
今日はBruggeという街の名前の話を。
日本語の案内には、街の名前「ブルージュ」(オランダ語読みではブラへとかブラッへに近い)とは、運河にかかる「橋」(brug)から由来している、と説明しているのが多い。いや、それしか見つからないほどだ。
「ブルージュ」で検索して上位に出てくる記事にも、うちにあるガイドブックにも、ウィキペディアにもそう書かれている。
「橋」が語源なっていると初めに書いたのは日本語のどの本(あるいはメディア)だったのだろう?
またそのネタ本は?
街の運河に小さな橋がたくさんかかっていて、だからこの街の名前は「橋」
うむ。
寺がたくさんあるから寺町とか、そういう感じか。
わたしの知る限り、新しくとも12、3年くらい前にはすでに「Brugge」はこのように説明されている。Brugge市による説明。
ブルージュの歴史はおよそ2000年程前にガリア=ローマの定住地として形成され、農耕の他、イングランドや他のガリアとの交易を行った。
750年頃にスカンジナビアとの交易が始まると、この地は古北欧語で「荷下ろし場」を意味する"Bryggja" と呼ばれるようになる。
ブルージュという都市名が最初に公文書ならび貨幣に記されるのは9世紀半ばのことである。
ブルージュに運河が造築され多くの橋が渡されるようになったのは12世紀のことであるから、北欧語起源の方が古いと言えるのである。
交易で栄えたある水辺の街が
「あの荷下ろし場」
「この荷下ろし場」
と繰り返されているうちに「荷下ろし場」で定着したと...
「荷下ろし場」が定着する前は、この街はガリア語で何と呼ばれていたのだろう。
ロマンですな。
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