MASTER PIECE

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セーラー服と機関銃

2014年04月27日 14時24分27秒 | 映画



YouTubeにフルであったので観てみました、全編じっくり観たのは初めてです。

角川映画ってメディアミックスのはしりですね。
書籍の宣伝が映画、映画の宣伝が書籍ってとっても効果絶大です。

でも現代の作家の作品が映像化になるのは、どこか奇想天外です。
だからでしょうか、角川映画作品って独特の世界観でかなり変な展開のストーリー(笑)

この作品もごく普通の女子高生がやくざの4代目に襲名するという話。

かなり期待して観ましたが・・・一時間五十分ほどの作品で一時間十五分までは凄く面白い青春映画。
一時間十五分以降に出てきた、やくざのアジトがまるで仮面ライダーのショッカー軍のアジトみたいで
正直、興醒め・・・


えぇ~!!やくざっていうかそのまんま悪の組織!!!。

もっと現実的な抗争とか展開とかであったほうが
女子高生の青春としてはよかった作品だったのに・・・って勝手に思う。

まぁ薬師丸ひろこって言えばこの作品、初々しい演技が印象に残りました。

突撃

2014年04月23日 21時54分35秒 | 映画



1957年のスタンリー・キューブリック監督作品。

キューブリック作品は基本的にとっても変です・・・(笑)
変なのは突き詰めれば人間であって、不条理さや未来永劫に変わらぬ業みたいなのを感じる。
そして人間はいつの時代も迷宮の中で彷徨っているような感覚。

この作品は他の作品に比べれば映像の驚きとか、深い余韻はありませんでしたが
なんていうのでしょうか・・・後味悪い・・・。

軍事戦略の辛辣な批判作品と考えても凄くぶっ飛んでいるっていうか
良くも悪くもアメリカ映画作品らしくない・・・

1916年の独仏戦争の最中、最前線のフランス軍が自殺行為と思える無謀な指令で作戦は失敗に終わる。
その作戦で責任を取らされる3人の兵士。
元弁護士の大佐はどうにかして彼らの無実を証明しようとするのだが・・・

この作品のラストは制作にも関わっていたカーク・ダグラスとキューブリックとで揉めたそうです。
とっても絶望的なラストはキューブリックの独特の感覚ですね(笑)
まぁこれぐらいの感性でなければ、映画監督って世に出ないって事かも・・・

キューブリック作品として観ると物足りない・・・
軍事批判として観ると良く出来たシナリオが印象的な作品でした。

神々の午睡

2014年04月20日 22時22分21秒 | 書籍



何年かぶりに読み返してみましたが、どうしても上巻だけしか部屋にない。
間違い無く上下巻持っていたのだが、はて?何処にいったのやら・・・

清水義範の非常に面白い作品ですね。
世界三大宗教のパロディですが物凄く読み応えがありました。

宗教の発祥からその後の人々の物語があって歴史とか思想とかの大系が分かりやすいのが本書の魅力です。

その中でも第二部「ハジバルとクスナード」の話は感銘深い・・・
双子の兄弟の数奇な運命の物語、正直いって涙が止まらず号泣しました。

ちょっとドラマチック過ぎて、宗教の歴史とか思想とか・・・そんなことが霞んでしまうぐらいの兄弟愛の話ですね。

あまりにもいい話でしたので、さすがにこれ以上読めないです・・・(笑)

しばらくしたら続きを読んでみようと思う。

グラスハウス

2014年04月18日 23時45分37秒 | 音楽



たまには洋楽を聴くきっかけになったビリー・ジョエルでも語りたい・・・

あっ、もうこの掴みは飽きました?・・・(笑)

でもですよ、音楽に時代や流行なんてナンセンス!!!
まだLPレコードが主流の時にLPレコードに宣伝帯がありましたよね。
あっ、今でもCDにもありますが・・・
そこには「ベストセラーよりもロングセラー」なるキャッチコピーが・・・

これ考えたCBSソニーの社員の人は天才的なセンスの持ち主だと思う。

でもってロングセラーって言うぐらいだから、ずっと売れている・・・
だからいい曲がいっぱいある=買って損はしないレコードだ!!!
当時はそんな販売戦略にまんまとはまってしまいました・・・(笑)

この作品の印象はビリー・ジョエル流のロックンロールで統一されている結構、硬派な作品ですね。

あくまでもメロディアスでポップな楽曲が主体でロックンローラーを気取りながらも
どこか洗練された都会の哀愁が漂う作品ですね。

「ガラスのニューヨーク」

金曜の夜、きみのパーティーをメチャメチャにした。
土曜になって、僕は謝った。
日曜が来て、きみはまた僕を追い出した。
僕は楽しんでいただけさ。
誰も傷つけはしなかった。
みんな、一風変わった週末を楽しんだじゃないか。

ガラスが割れる音で始まるロックンロール。

アルバムジャケットの今にもガラスに石を投げようとしているビリーの物語が
「ガラスのニューヨーク」につながるのはとっても印象的です。

1980年の作品。

ナイロン・カーテン

2014年04月18日 23時01分54秒 | 音楽



たまには王道のアメリカンポップスでも語りたい・・・

ビリー・ジョエルの1982年の作品ですね。
改めて聴いてみると、とっても完成度が高くて哀愁のピアノとメロディに心癒される・・・

今までは「ストレンジャー」や「ニューヨーク52番街」などのアルバムばかり聴いていましたが
これが出たのが13歳ぐらいだったかな、当時のMTVで「プレッシャー」がよく流れていました。

私の世代では絶対的な洋楽の人気アーティストだったビリー・ジョエル。
現代ではビリー・ジョエルっていうと、もうクラシックなイメージなのでしょうね・・・(笑)

この作品ってのはとってもメッセージ色が強いアルバムって言われています。
たしかにトータル的にはアメリカの病的な一面や政治的なメッセージなどなど・・・
よーく聴くと悲しみの感情が先に入ってくるコンセプトですが、ビリーが歌うと凄く甘くて感傷的に聴こえる。

題名の「ナイロン・カーテン」の解釈。

ナイロンって旧デュポン社が開発した繊維商品。
ナイロンストッキングって薄くて伸縮自在ですが破れ易いですよね。
アメリカの多くの問題は一時的にナイロンのカーテンで覆い隠しているが
結局は破れてしまって問題が露呈してしまう・・・ってのは私の想像です(笑)

実際はビリーがバイク事故を起こして病院のベッドで寝ている時にナイロンのカーテンで
仕切られている部屋の風景からとったものらしいです。

そんなアクシデントも音楽に昇華出来るって・・・
ビリー・ジョエルってやっぱり素晴らしいピアノマンです。