MASTER PIECE

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突撃

2014年04月23日 21時54分35秒 | 映画



1957年のスタンリー・キューブリック監督作品。

キューブリック作品は基本的にとっても変です・・・(笑)
変なのは突き詰めれば人間であって、不条理さや未来永劫に変わらぬ業みたいなのを感じる。
そして人間はいつの時代も迷宮の中で彷徨っているような感覚。

この作品は他の作品に比べれば映像の驚きとか、深い余韻はありませんでしたが
なんていうのでしょうか・・・後味悪い・・・。

軍事戦略の辛辣な批判作品と考えても凄くぶっ飛んでいるっていうか
良くも悪くもアメリカ映画作品らしくない・・・

1916年の独仏戦争の最中、最前線のフランス軍が自殺行為と思える無謀な指令で作戦は失敗に終わる。
その作戦で責任を取らされる3人の兵士。
元弁護士の大佐はどうにかして彼らの無実を証明しようとするのだが・・・

この作品のラストは制作にも関わっていたカーク・ダグラスとキューブリックとで揉めたそうです。
とっても絶望的なラストはキューブリックの独特の感覚ですね(笑)
まぁこれぐらいの感性でなければ、映画監督って世に出ないって事かも・・・

キューブリック作品として観ると物足りない・・・
軍事批判として観ると良く出来たシナリオが印象的な作品でした。